保健福祉の現場から

感じるままに

勤務世代のデータヘルス

2018年08月18日 | Weblog
「平成30年度高齢者医療運営円滑化等補助金における「レセプト・健診情報等を活用したデータヘルスの推進事業」の実施に係る公募について」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000203513.html)が出ているが、データヘルス(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/hokenjigyou/index.html)はすべての保険者が取り組むべきものである。健康保険組合連合会「平成28年度 健診検査値からみた加入者(40-74歳)の健康状態に関する調査分析」(https://www.kenporen.com/study/toukei_data/pdf/chosa_h30_07.pdf)が出ているが、あくまでこの分析は、健保連416組合の特定健診受診者だけのものである。例えば、「2016年度特定健康診査・特定保健指導の実施状況について」(https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000340007.pdf)p5「表5特定健康診査の実施率(被保険者・被扶養者別)」では、全国健康保険協会の「被保険者」の実施率は55.9%であるが、特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000173545.pdf)p6~7に示すように、労働安全衛生法の定期健診には特定健診項目が含まれており、「被保険者の特定健康診査の実施率は55.98%」は低すぎる。そもそも労働安全衛生法の定期健診がどうなのか、と感じる方が少なくないかもしれない。NDBオープンデータ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000177182.html)では、特定健診結果について都道府県別の性・年齢階級別のデータが出ており、数値がかなり悪い勤務世代が少なくない(特に男性)。特定健診・特定保健指導(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161103.html)は自治体ごと、保険者ごとの実施率の公表が欠かせないであろう。第二期全国医療費適正化計画の進捗状況(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000188600.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12403550-Hokenkyoku-Iryoukaigorenkeiseisakuka/0000188599.pdf)の都道府県医療費適正化計画の進捗状況では、いずれの都道府県も特定健康診査の実施率、特定保健指導の実施率は目標値を大きく下回っている。この際、社会全体で、勤務世代の健康管理の取組如何が、国保、後期高齢者医療、介護保険に影響する認識を持ちたいものである。例えば、公務員の「共済組合」(http://www.kkr.or.jp/)(http://www.chikyoren.or.jp/)や大企業が多い「健康保険組合」(http://www.kenporen.com/)が率先して、「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000121935.html)をはじめとする「健康増進による医療費適正化」に取り組み、模範とならなければいけない(特に公務員)。なお、医療費の地域差については、医療保険データベース(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/database/index.html)では、「医療費の地域差分析」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/database/iryomap/index.html)、「市町村国民健康保険における保険料の地域差分析」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/database/iryomap/hoken.html)が出ているほか、日医総研「医療費の地域差について (都道府県別データ)」(http://www.jmari.med.or.jp/research/research/wr_644.html)(http://www.jmari.med.or.jp/download/WP405.pdf)も参考になる。また、介護費の地域差については、「地域包括ケア「見える化」システム」(http://mieruka.mhlw.go.jp/)で、地域別の要介護認定率、介護費用額、保険料額が公表されていることは常識である。そういえば、経済財政諮問会議(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/)の「2040年を見据えた社会保障の将来見通し(議論の素材)-概要-」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0521/shiryo_04-1.pdf)p22~23「医療・介護の1人当たり保険料・保険料率の見通し」が出ていたが、全国一律ではないことを認識する必要がある。全国健康保険協会運営委員会(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat720/h29/dai90kai/300129)の「平成30年度都道府県単位保険料率」(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/shared/direction/dai90kai/2018012901.pdf)では佐賀県10.61%~新潟県9.63%であるが、激変緩和措置(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/shared/direction/dai90kai/2018012903.pdf)がされており、本来はもっと差がついている。
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