保健福祉の現場から

感じるままに

協会けんぽの特定健診・保健指導

2011年02月24日 | Weblog
「協会けんぽの業績評価で意見- 厚労省検討会」(https://www.cabrain.net/news/article/newsId/32655.html)。<以下一部引用>
<保健事業については、09年度の実績で健診実施率が30.3%、保健指導実施率が7.2%(同年度目標は健診58.4%、保健指導31.1%)と低い水準だった。また、生活習慣病予防のための40歳以上を対象とした特定健診では、被保険者の実施率が38.3%、被扶養者の実施率が12.2%(同年度目標は被保険者42.5%、被扶養者47.5%)にとどまった。委員からは、健診の受診率の低さを指摘する声が上がり、「さまざまな取り組みは行われている。(協会けんぽの)構造的な問題なのでは」「(移行前に掲げられた)目標値の設定そのものがおかしい」など、運営主体の移行にその原因を見いだす意見が相次いだ。>

「平成21年度における特定健康診査の実施率(速報値)」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000010ryg.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000010ryg-att/2r98520000010s06.pdf)によると、保険者種類別の特定健診実施率(平成21年度速報値)は、共済組合65.4%、組合健保63.3%、市町村国保31.4%、全国健康保険協会30.3%であり、保険者間格差が非常に大きいことがわかる。また、保険者種類別の特定保健指導実施率(平成21年度速報値)は、市町村国保21.5%、組合健保12.4%、共済組合9.4%、全国健康保険協会7.2%である。全国健康保険協会(協会けんぽ)は、特定健診(30.3%)と特定保健指導(7.2%)の両方で実施率が他保険に比べて低いことが目立っている。協会けんぽの平成21年度特定健診・保健指導実績について、特定健診実施率は被保険者38.3%(20年度35.9%)、被扶養者12.2%(20年度11.2%)、特定保健指導の実施率は被保険者4.8%(20年度0.9%)、被扶養者0.4%(20年度0%)である(保健衛生ニュース平成22年8月9日号)が、協会けんぽ(旧政府管掌健康保険)の特定健康診査等実施計画(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/info03g-1a.pdf)p5では、平成21年度の目標として、特定健診の実施率は被保険者62.5%、被扶養者47.5%、特定保健指導の実施率は被保険者32.7%、被扶養者26.2%を掲げており、実績は目標を大きく下回っている。昨年9月の「協会けんぽにおける保健事業の今後の進め方について」(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/54463/20101015-180415.pdf)では、「当面の間は特定健診及び特定保健指導を最大限に推進する」とされており、今後の動きに期待したい。しかし、被保険者の特定健診については、労働安全衛生法の事業所定期健診に特定健診項目が含まれているはずで、むしろ、労働安全衛生法の定期健診の適正実施を協会けんぽ加入の各事業所に徹底させるとともに、保険者への電子データ送付を徹底させるべきではないか。高齢者医療確保法(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/hoken83b.pdf)第百二十条2項の規定に基づき、特定健診・保健指導の実施状況やメタボ減少率によって、各保険者の後期高齢者支援金に対する加算減算(±10%の範囲内)が行われること(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000utuj-att/2r9852000000uu0a.pdf)は、やはり意識されるかもしれない。
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