蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

挫折

2023-08-19 | わたし
誰しも挫折を経験したことがあるだろう。
その時にどう乗り越えるかがキーとなる。
乗り越えられない場合は、自己否定し、いつまでも劣等感に苛まれる。
時間が経つと傷の進行が止まるか、あるいは別のことに振り回されて、それどころではなくなるかも知れない。

わたしも挫折は何度か経験した。
と言っても、他人から見ると笑ってしまう程のものらしい。
当の本人は真剣で必死なのに、軽くあしらわれたこともあり、とても失礼だ。プンプン。
他人は、外側しか見ない。見えない。
経過や現状、実際の出来事、姿かたち。
よほど巧みに工作して自分を隠し、実際とは別の人生を作り上げている人なら、外側で判断されたら望みが叶うだろう。
小説家や、一般人の中に潜伏して息を殺して暮らしている犯罪者じゃあるまいし、普通の人ならそんなに意図して虚偽の人生を作らないだろう。

交通機関の時刻表を読み込んで、旅をシュミレーションして楽しむ人もいる。
図面を読み込んで、そこから立体化され建てられた建造物を想像して悦に入る人もいる。
想像の世界は人それぞれ。色々だ。

だが、別の人生の創造は、わたしは小説家にお任せしたい。
自分は今更、別の人生は歩めない。
まだ人生時間は残っているから、(可能な範囲内で)好きなように歩もうと思えば歩めるが。
わたしは、このまま路線を変えず、脱線せず、延長線が理想と考える。
その先は天国。


それはそうと。
挫折の話。
挫折したまま、ほったらかしているかどうか。
大概は、対策を練ると思う。
少し後退して、道を変更する。切り替える。
挫折したままの道は、そのまま進めない。
日を改める、自分を改造して鍛錬を重ね、再チャレンジという手もある。
それは挫折とは言わない。克服だ。
挫折とは、、、途中で、ぽきんと折れること。
だから、もうその道はお終い。
いつまでも執着していては前に進めない。

わたしの場合、どうしたか。
30代前半の話。
諦めた。
すると、アタマの上にドカンと載っていた重いストレスが、ぱ〜っと無くなった。
それと引き換えに、やり遂げられない自分、甲斐性なしの自分がいた。
自分を追い詰めることが出来ず、困難から逃げた。
だが、楽になった。

その後、どうしたか。
自分の能力に見合った目標を探した。
高い目標は、取り下げた。
自分には無理なことは諦め、自分を見限った。
目標を下げた。
試行錯誤の一種。
高い目標に向けて自分を叱咤激励し、精進し、レベルを上げ自分を高めて行くのが理想だ。
が、自分に甘い根性なしのわたしは、負けを認めた。
やめとこう。
負けで行こう。
自分が出来そうなことを探した。
自分レベルでそれなりに頑張った。
自分の能力や適性を知ることは大事だ。
やりたいこと、出来ること、やりたくないこと、やるべきことの折り合い、調整をしなければならない。
自分にとって譲れないことは何か。
妥協点はどこか。
人によって違う。
状況も能力も気持ちも違う。

挫折は、切り替えに変わった。
進路変更だ。
自分だけが納得できるなら良いが、周りの事情もあるだろう。
そうやって経験を積み成長していく。大人になっていく。
挫折の対処の仕方で、その後の人生は変わって来るだろう。

夢を諦めた後、萎んだ風船のように長年、過ごすのか。
残念の気持ちのまま、恨みつらみを抱えて暮らすのか。
はたまた自己嫌悪に苛まれたまま、一生を終えるのか。
マイナスの長い時間は、もったいない。
人は再生出来るように出来ている(と思う)。
挫折の後は再生。

そうやって今日まで来ていても、あたかも、何も考えていない、脳みそシワなし、明るくノー天気な人間だと思われている。
実際、楽天家だし、まあそれはそれで、根暗だと思われるよりマシか。