現代の映画の如く破壊的な表現ではなく、人間の人生の心の内側を連続写真に焼き込む。思えば、現代の破壊的な映画等は消費経済の象徴だし革命を押し込められた現代人の望みの現れかも知れない。今のあらゆる作品が古典の様に何十年も後に名作として残るだろうか？昨夜の「美の壺」にしても「櫛」、あの小さな実用物体に宇宙感が漂う。古典の作品には何か、作者の技術の内に宇宙が存在します。言わば、オリジナルとは作者の宇宙感です。その宇宙感を抱いている方は今は少ないですなっ！逆に世間では変わり者扱いです。
生活や遊び・趣味や音楽には必ず「波」がある。だから、一瞬の連続の波ですなっ！そこに、温故知新を入れていくんです。そう言えば最近、昔観たフランス映画を再び観ている。「ヌーベル・バーグ」の映画、和訳では「新たなる波」、今観るととても斬新です。結局、新しいンです。そして、当時の役者魂と技師の凄さ。現在の様なハイテクは勿論無いっ！演技力なんて言葉では済まされない巧さ、表情で次の画面が判る。また、撮影技師の手持ちカメラのピタリ感、ピント、露出等まるで写真の様な映像です。技術がモノを言った時代の最高文化だ。