へんな洋食屋カフェ

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「破戒」を観た。沈黙と恐れが湧いてくる。原作は島崎藤村、監督は市川崑、主演は市川雷蔵、脇を固める宮口精二、三国連太郎とそうそう足る作品で問題を取り上げている。よくこの原作を映画にして公開したなっー！と驚いているが、ちょっと怖くて観るのも憚られる作品である。怖さはホラーとか暴力とか妖怪ばかりでなく差別という得体の知れない思い込みだと理解した。映画は相当に古い作品だからモロに今では発言出来ない差別用語がぞろぞろと出てくるし役者の迫真の演技も加わり初めて味わった恐怖だなぁ！オイラの家の稼業は代々が商売家で封建主義から謂えば底辺だと思っていた。お客さんに喜ばれる様にお世辞もおべっかも使い、一日中掃除をし、食のお世話をして生活している訳である。商売家とは言うもののその商売家の中でも食に仕える更なる底辺の稼業だと自負していたンだよ。人権週間なんかの時期に行政の広報誌なんかで読むからなぁんと無くはその因習は知っていたが想像の世界だったのである。今回、初めてモロにその言葉と住居地域、結婚問題を映像
で観て恐れおののいた訳である。

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最近の徘徊では途中、何度かの一服喫煙をする際に煙草屋の店頭の灰皿をお借りするのだが、その際には徘徊の土産として普段は味わっていない煙草を一箱買うが、更にその際には収集している携帯箱形灰皿も戴ける様に交渉するんだなっ！数多く戴けた場合はもう一箱煙草を購入するのが礼儀だからそうしているが、先日の徘徊では大挙13個の箱形携帯灰皿を戴いてきたしまった。大発掘である。戴くと言えば、数年前に配ったオイラのギターの譲り戻しの時期に来たなっ！当時17人のギターを始めたい方々に安価で買って貰ったり貸したりして五年は経つが実は殆んどの方はギター習得に断念して楽器は死蔵されているのが判り、活かされていないならば譲り戻して貰い、再び他の方に譲り受けて戴きギターを広めるつもりでいる。木の楽器は弾かなく為った瞬間から音色の成長は止まります。ついてはカビが生えたり、ネックが反ったり、ケース内で蒸れて塗装が剥がれたりしてその後の修繕修復に多大な金額が掛かる訳である。で、再び連絡を取って弾くのか弾かないのか？を
問い合わせで必要ないならば譲り戻し、譲り受けをして貰う用意をしている。

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映画「破戒」「女径」を借りる。しかしながら直ぐには観れないので例の如くコピーだけさせて戴く。だが、このタイトルも凄いモンである。原作は小説だがそれにしても凄いタイトルだなぁ！社会派映画は大好きだからとにもかくにも一度は鑑賞して「コッこれはっ！」と感じたら保存版にして置くのが常である。社会派、歴史モン、旅情モン、喜劇、時代劇は大好きだからたくさんの映画作品をDVDに保存している。どうしても好きに為れないのがホラー、戦争、ＳＦ、大恋愛モンだ。大恋愛モンとは書いたがドラマの中に小恋愛は付き物だからある程度の想い恋愛はあって良い。不倫とか略奪なんてドラマは全く受け付けない訳ですなっ！例えば往年の欧州映画の粋な男女とか、実れない恋愛とか、行き違い恋愛なんかは良いのである。つまり、あまりの色恋は駄目なんだな。社会派映画にしても三欲(色欲・金欲・権力欲)が必ず絡むからこそ社会派作品なんだから仕方がないが、淫靡な表現をされる作品は嫌なんだなっ！

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戴いてきた香港カポックの手入れで仕事どころではないなっー！何しろ伸び放題のホッタラカシ状態の鉢植えだから先ずは剪定をしなくてはならない訳である。マッ例え植木自体がまとまりがつかなくてホッポリ投げたとしても直径30cmのプラスチックだが鉢は買えば数千円なので戴くも損という事はないので剪定を始める。土も二月に戴いてきた腐葉土を足す。やはり戴いてきた長い棒も立ててシュロ縄で縛りとにかくあまり鉢からはみ出さぬ様にまとめた。剪定は新芽がたくさん芽吹いているので邪魔な部分だけを行い夏を迎え新芽が親芽に為った頃に大掛かりに剪定を企んでいる。強風に煽られてバサバサに為らぬ様にした訳である。植木の手入れもなかなか楽しいのだが、自宅の庭は鋸を用意する様な作業となる為に弄くるのも億劫だし、剪定した後のゴミ出しも考えるとどうしてもホッタラカシに為ってしまう訳ですなっ！毎日、弄くるには鉢植えなんかが丁度良いのである。思えば、四年前に戴いてきた鉢植えのゴールドクレスト(杉)なんかは鉢植えから地植えにし
たらこの四年間で60cmの高さだったのが３mを超え幹の太さも10cm以上に為ってしまった。マズイとは考えながらも、もう鋸でなければ手に負えない状態だ。木々の成長は凄いなぁんて謂っている場合ではなくなったのである。

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戴きモンの話、店のご近所が解体なのか建て替えなのかは判らないが観葉植物をご自由にお持ち下さいと張り紙があり、鉢植えが10鉢並んでいたのをこれまたご近所さんが教えてくれ折角だからと戴きに伺う。行った時には、もう既に余りモンしかないのだがその余りモンの鉢植えがサスガに余りモンだけあって鉢の直径が30cmあり背丈も１mはある鉢植えが二つ残っていた。香港カポックであるが、嫌いな植木ではないので１鉢担いで持ってきた。たかだか100mの距離だが推定20kgだから二回の休憩を経て持ち込んだ。うーん、しかしながら店頭の置き場に窮してきたなっー！目隠しにも為るし色彩的にも良いし地球温暖化の抑制にも良いかと何とか工面して置きたい訳である。更にもう１鉢が気になって再び出向いて戴きに出掛けた。うーん、店頭は置き場が無い。

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ギターのリペアショップというかアトリエではご主人が快く招いてくれ製作秘話、修理秘話も聴かせてくれた。店舗は自作の風情だから独特の野外感、ワイルド感が漂うがとても清潔な店で仕事場も道具類が整い職人魂もふんだんに感じられる。売り物の楽器は無いのか？と見渡すと「オヤッ」と感じるガットギターが在った。ハカランダ製の高級手工ギターで見せて戴くも売約済みだった。おそらく製作から50年は経つ楽器だがやはり当時の職人魂を醸し出す風格が漂う。残念ながらまだ収めまでの調整中らしく弾かなかったがさぞかし古風な音色に違いない。坂を登ると根岸の森林公園周辺の高級住宅街に出た。そして昼御飯に狙っている山元商店街はずれの「おかめ食堂」に行き着く。オイラの尊敬する老年夫婦が営業している食堂でテレビ取材も常連である。名物セットは「ラーメンと大福餅」ですなっ！しかしながら今日、食堂に着いたのが午後２時だったので大福餅は売り切れていた。で、シナチクラーメンとお赤飯の昼御飯となった。尊敬するというのは夫婦共々80才超
えの現役調理人だからである。しかも会話も巧みだし狭いながらも店内は清潔にしているンですなっ！飲食店という店の凄さは営業時間ではなく下拵え、仕込み、仕入れ、段取り、清掃とお客さんには知れない手間隙の時間に掛ける魂である。これは勤め人とは全く異なる世界です。それをこの夫婦は60年間続けている訳ですなっ！全く参る。

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今回の徘徊で先ず目に入ったのがワシン坂下の湧水である。湧水とは言うもののその丘の上には住宅街が在ってその下の湧水だから飲み水としては如何なモノか？と疑問が立った。湧水上の住宅街は山の手続きの横浜随一の高級住宅街だが、湧水の回りの住宅街はつまりその大変に書きずらいが所謂、在というか典型的な下町で道ですら未舗装の地域である。いまだにこんな対比的な地域が隣接しているのは珍しいのである。街の方へ進み商店街へ出るとアーケードの商店街だった。個人店がズラリと並ぶなかなか楽しい商店街だが、山手駅の方面へ曲がると銭湯なんかも在る懐かしい商店街だ。そこでとても気になって尋ねたお店が「ギターのリペア」専門店だ。エレキやアコギの他クラシコギターも手掛ける修理屋さんだが、仕事場も店舗も自作の風情豊かなお店だった。仕事場と言えば仕事師って職業を知ってますか？商店街の直ぐ脇に仕事師の家が在って話を聴いた。実はオイラの親方はうんと若い頃は仕事師だったからオイラは理解出来た。仕事師とは「町鳶」なんですなっ！土木作業か
ら木造住宅の建て方(基礎工事や足場組、上棟)を行ったり町方消防、正月のお飾り、地回りなんかを預かる粋な職業である。粋が高じて頭(かしら)に為れば刺青も背負うが、家の親方は若頭で職業替えをしたのでモンモン(刺青)は無い。出初め式の梯子乗りもしたらしい。頭は「熊王」という粋な屋号を持っていた。

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大徘徊と為った。昨日から店の近所に在るバス停で時刻を調べて横浜市営バス２系統「みなと赤十字病院行き」に乗り込んだのは午前10時29分定刻である。関内、中華街、元町を経由して終点「みなと赤十字病院」へ着いたのは11時01分あった。大病院であった。場所は中区の小港だが、今日はそこから山手駅を抜けての大徘徊の予定だ。三ヶ所の商店街も抜けるし、根岸の森林公園も抜けるし、米軍の居留地も抜ける。狙いの定食屋も二軒ある。疲れたら自宅付近を通る路線バスも計画に居れているので安心であるが、残念な事には大好きなセレクトショップは無い。大徘徊とは書いたが距離もさながら、大きな丘を二回程越えなければ為らないのである。マッとにかく一月振りの外出だから楽しみである。

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暇潰しに地図を広げる。何でこんなに楽しいのだろうか、ナビなんかだったらもっと楽しいのだろうか？あちこちに町が在って綺麗な条理の升目の街には全く興味が無い。くねくね路がたくさん在って社寺が点在し更に～町なぁんていう町名ではなく何かしら故事由来や由緒や縁起が漂う地名に惹き付けられてしまうのはオイラだけであろうか？整理整頓、再開発前のゴタゴタした街が好きなんですなっ！始発駅やハブ駅の駅裏も良いよっー！駅から外れたバス停周辺も良いなっ！ショッピングセンターやモールでなく商店街、商栄会の残る町はかなり少なく為った。時代の変化で仕方がないが、その変化前が好きなんですなっ！木造看板建築や下見板張りの昭和の家並み、柘植の垣根、引戸の門、竹垣も素晴らしいし勝手口の木戸なんかは重要文化財級である。柘植の垣根の乾いた土に生息するアリ地獄やホンチ蜘蛛なんかは国宝級ですなっ！地図を眺めて、このくねくね路が這い廻るこの地名には何が在るのだろうと想像しながらゆくゆくの徘徊場所を探している訳である。

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ドイツ映画なぁんてのは実は初めて観たなっー！常連客から借りたDVDだが題名は「珈琲をめぐる冒険」というドイツ語の映画である。冒険とは言うものの迂闊な日常という類いのなぁんていう事も無い作品だが全編モノクロ映像のスナップ撮影に惹かれた。観終わると空のDVDに書き込みをしてしまった程の美しいモノクロ映像である。街中の日常を撮影しているだけなのだが、何かしら目線とか角度が良いんだなっ！だいたいが、ドイツは珈琲王国だ。ドイツ国内で珈琲豆の生産は出来ないが帝国時代の植民地から一番の珈琲豆を仕入れる手ずるを今尚持っているからである。カリタとかメリタとかの世界的な珈琲の道具だって、だからこそドイツ製なんだなっ！植民地時代の手ずるはイギリスの紅茶やカシミア等と生産国ではないが販売権とか加工製品と今も一流と言える。オイラは変わりモンだから珈琲関係の映画作品も収集しているが、紅茶は興味が無い。珈琲には煙草が付き物だが、紅茶に煙草はタブーらしい。最近ではアイス珈琲も研究ジャンルに加わったなっー！