へんな洋食屋カフェ

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以前に印鑑(篆刻)を造って戴いた方から鎌倉大仏を版した版画を戴いた。当然だが、版画の左隅には自作の印鑑が捺されている。篆刻とは石に篆字で掘った印鑑の事だが、篆字そのものがとても古い字体で篆刻自体が文化というか芸術だ。その趣味人は書も行うがこの10年前からは版画を始めて書、画、掘り、バレン、最後に印という一貫製作をやっている訳ですなっ！たいへんな趣味人で作品の評価なんてモンは問題ではなく只々、思案と作業の繰り返しを思い浮かべられる出来様だ。オイラもその想いを受け止めて竹製のライターケースを造りたい訳ですなっ！作業場に入り、前掛けをして道具箱や作業台の引き出しから必要な道具を選んで作業を始める。出来上がりに三時間を要したが今回は竹の風合いを残す為に仕上げはオリーブ油を塗り込んで磨きあげた。白木や竹細工なんかの場合は大概は漆を描けたりするのだが漆を掛け始めると更に10日間も要するので白木造りにした。家の中では嫁さんが季節換えをしていてなにやら不要なバッグが数点出たらしい。LO
UIS VUITTONである。どうせ何年間も使っていないのでブランド品買い取り店にもっていけばっー！と言うので作業終了後にバイクに二点を詰め込んで出掛ける。二点で18000円に為ったので近くの「しまむら」で下着(綿の肌着シャツ)を買う。セコい話だが二枚組780円を２セット選んだ。しかしながら、速乾下着流行りでなかなか昔ながらの綿100％は無く、若い女性店員に尋ねると下着売場の目の前で「サイズはどの位ですか？」等と質問されて恥ずかしかった訳である。

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ダイソーで店の消耗品を買いに出掛けたところ竹製のまな板を発見した。数十本の楠竹を集積して高熱蒸気圧縮したまっ平らな爼でオイラは其を爼として使用するのではなく趣味の工作に用いる訳ですなっ！今まで手製の喫煙具を様々と拵えてきたがマッ、殆どが「吸い口」と「ライターケース」である。日本では古来から吸い口には竹を用いて節を抜けば竹筒となるから煙管として使われてきた。しかしながら今まで竹製を造らなかったのは経年変化に弱いし枯れさせて加工するのに半年以上の乾燥時間を要する為であった。ダイソーで発見した竹製まな板は素材として仕込み済みだから吸い口とライターケース造りに最適と判断したのである。今度の休日は雨降りが予想されているので久しぶりに作業場納屋にこもって製作に勤しむ予定を立てた訳である。モノ造りには先ず、素材探しや発見が第一である。売り場で素材を手にして思案を巡らすこと数十分間、又、徘徊途中での工房や工場なんかの廃材置場でも素材を手にして思案すること数十分間、閃きが訪れれば購入したり職人さんから貰
い受けるお願いをします。今まで製作した吸い口とライターケースの素材は金・銀・真鍮・寄せ木・象牙・鹿角等だが竹は初めてだなっー！オイラは筍はアレルギー(筍の灰汁)があって食べないがシナチク(支那竹)は大好きである。

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稽古は午後のアイドルタイムの暇潰しに開催された。暇潰しにとはハモニカの達人に失礼だが閉店後に行うと帰宅は９時にもなり空腹はつのり明日への疲れも残すのでアイドルタイムの併せ稽古は丁度良い訳ですなっ！ギターのソロ曲は四曲、シャンソン、フラメンコ、ボサノバ、タンゴだからデュオ曲も四曲、ハモニカソロは三曲とする。デュオ曲はコーヒールンバ、夜のタンゴ、落葉(枯葉です)そしてアンコール曲にラ・クンパルシータまでを選んだ。しかしながら、これをもってデュオ曲を決定した訳ではなく暫定的に稽古をしてお互いの演奏テクニックの引き出しの材料サンプルにしたのである。７月の開催は音楽教室の方々の集いだからその後のお呼ばれに繋がる様にデュオ曲レパートリーも30曲程度まで積み重ねたいと考えている。相手開催のお呼ばれ演奏ならばややこしい著作権問題も相手持ちだから如何なる曲をも可能である。稽古は二時間に及び、上記の四曲の編曲やフレーズの切り替えをしながら終了した。事の発生はその瞬間であった。稽古は、暑かった
せいもあって入口の扉を開けて音を出していたから通りがかりの通行人にはやおら聴こえていたらしくとある女性が拍手をくれ店へ入り５月末のピアノ発表会へ呼んでくれた。ピアノ教室の先生である。来月末に教室の発表会があってお茶濁しというか箸休めというか賑わせに中締めで演奏してくれないか？という話だ。しかし発表会は日曜日だし、なぁんて暗にお断りしているとギャラも出すと謂うではないかっ！うーん。悩んだがやはりお断りした。ギャラの額を聞いてからお断りも失礼だし店を休んでまでは趣味はしない原則があるからである。

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今日から、七月より毎月に開催される(受け身である)音楽催しの稽古を始める。ハモニカの達人とのオリジナル曲と著作権切れのクラシコや古いタンゴ・ラテンのデュオ演奏の仕込みである。仕込みは編曲やコンパス(フレーズ)の確認、ソロの入れ所なんかを貶しながら組み立ててゆくのである。楽しいかと謂えば逆で一曲々折り合いが着くまでは格闘と謂えなくはない。ハモニカの持ち曲にオイラが伴奏を付けながらも自分のレパートリーにしていきハモニカで効果的、ギターで効果的な部分を攻めぎ合う訳ですなっ！つまり双方はソロの演奏も充分な訳だから落とし所に如何に持ち込むか？が問題なんだなっ！そうは言ってもハモニカは復音ハモニカだから半音階が出ないのでそのフレーズ若しくは一音はギターがカバーもするのである。アドリブをふんだんに使えるならば楽だが、聴き手にアドリブは迷惑で(つまり弾き手のドウダッ！でしかない)そうそう数多くは入れて誤魔化せないのもスタンダード曲のツラい所である。取り敢えずはレパートリー
の出し合いをして選曲しモノに為れば編曲して仕上げ稽古まで持ち込む訳ですなっ！

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YouTubeでフランス音楽界の大御所「ジルベール・ベコー」の名曲「そして今は」を採った。ボレロのリズムに乗せた曲だが今までフランス語だから意味不明だった。へんな洋食屋カフェの隣のご主人はフランス人だから訳を頼むと人生色々な事が起き七難八苦の末、今はこうして周囲の方々のお役に立てているという内容らしい。うーん、オイラが目標とする言葉である。思えば、昨日は今日の為に今日は明日の為に有る訳である。毎日々と片付けなくては為らない事柄も数多くあるが、昨日の生活が今日に続き今日の生活活動が明日に続くンだなっ！ドウダッ！哲学的だろっ！つまり目的を持った毎日の積み重ねなのだが、目的が無くとも毎日の活動を修行や稽古と解釈して生活していればいつかどこかでその修行や稽古は活かされる筈である。建設的な活動ならば尚更だなっ！大切なのが前提に人付き合いが有るよ。学問も修行も稽古も技術も人に活かされる訳だから幅広い人付き合いの中で活かされる場面に出会えるのである。ジルベール・ベコーの名曲が数十年も絶賛されスタンダードに
までなったのは真理に違いないからこそだろう。力強く歌い上げる空気圧にも圧倒されますな。

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吸い口は、新品の場合は吸う方を自分の唇もしくは前歯に合う様に加工しなければ為らない。為らないとは書いたが、普通は買ったままで使い始めるのだがオイラ程の喫煙具趣味人と為ればアタリには一言有るのでどうしても加工を施す。で、帰宅後には着替えもせずにそのまま作業場に入る訳ですなっ！形状を整える為に鑢で削り唇に合わせ更に削り、丁度良くなれば磨いてピカピカに仕上げるのである。真っ白な新品の象牙はなんとなくインチキ偽物っぽいが、使い込む内に飴色に変色して風格すら出てくる訳ですなっ！だからと言ってはナンだが、真っ白い象牙吸い口に金銀の帯をおごった。金銀はそれぞれ薄い輪っかをロー付けして吸い口の中間にかしめたのである。先程に聴いたこの経年変化使用感の飴色が数十年も経てば中国では価値を生ずるらしいのだ。数百年も経た象牙製の吸い口ならば硝子ケースに鎮座して拝観までされるンだなっ！本当に価値観とは人に因り地域に因り国に因って様々である。確かに今日話したギターの先生(時計店)もヴィンテージ楽器が好みで
時計もヴィンテージの機械式だった。オイラも五年前まではヴィンテージ好みであったが実際に使用する道具類は今では割り切って現代モンを使っている。理由は、とにもかくにもメンテナンスや修理に多大な費用と時間を要するので使いきれないンだなっ！マッ、そうは言っても結構ヴィンテージ物は使っていますが、次回のメンテナンスまでの予定である。

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店番の方は日本のご婦人だが店主は中国の方である。色々様々な骨董品が並んでいるが珊瑚や鼈甲の飾りモノなんかも無造作に並んでいる。その中にやはり「吸い口」は有った。声を掛けて吸い口を見せて貰うと奥からも数多くの未使用、使用品、相当な使用品、汚れが固まっている使用品を出してくれた。全て象牙の吸い口だからオイラは目を見張った。興味、収集の喫煙具の類いである。しかしながら吸い口だから未使用が良い訳ですなっ！値段は表示されていない。マズイなっー！で、挨拶換わりに一本を手にして値段を尋ねると3000円というではないか。浅草やちゃんとした喫煙具店ならば一万円以上はする直径二センチ、長さ10センチの大物だ。発掘せざるをえない。3000円を出すと店番のご婦人はプーアル茶をご馳走してくれ劉さん(店主)が色々と話をしてくれた。マッ、オイラは飛んで火に入る暇潰しだった訳である。で、知らなかったトンでもない価値観を聞いた。中国では使い古し汚れが固まっている象牙製の吸い口の方が断然高価に取引される
との事であった。象牙製品の新品未使用好みは日本らしい。だから直径二センチ長さ10センチは安かったのである。だが、なんぼなんでも吸い口は人の口に触れた象牙だし、ましてや年代物ならば当然だが不潔、傷だらけ大汚れ品だよっー！好みは国柄でこうも違うとは考えもしなかったが、そうした価値有る不潔傷だらけ大汚れの吸い口は中国では使用するのではなく硝子ケースを仕立てて鎮座ましませるという驚くべき事実を話してくれたのである。珍しいセレクトショップはオイラの隠し種にしておこっとっ！

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大学病院を出たのは午前11時であった。予約時間は10時だったから結果を聞くのに一時間を要したのである。先生と面会したのは五分程度だった。解放されて徘徊を始めたが大学病院の斜向かいに意気なり大好きなセレクトショップが在るので入店する。欲しかったMDCDのポータブルプレイヤーを発見(3500円)したのだがリモコン無しだし徘徊始めから大荷物もなんだから断念して徘徊を続ける。今日は予定では二山越えの大徘徊だ。山手の丘を越えて根岸競馬場跡の公園を徘徊し有名な「ドルフィン」の丘を越えつJR根岸駅へ下って行く長丁場だ。駅前辺りで昼御飯を食べてその先のショッピングセンターにはオイラのギターの先生が時計店を営んでいるので立ち寄り情報(ギター関係、時計関係)話をするつもりもある。今日は気温も上がりそうなので朝から半袖ポロシャツにベストづ出掛けたが正解であった。なんだかんだと根岸の先生の時計店までたどり着き様々と話をしてCD二枚とDVD一枚を借りて別れ、近くのバーミヤン
で昼御飯とした。此処まで来ると後は自宅近くまで行く路線バスに乗って帰るのである。で、バス停の方向に歩いて行くと気になったお店を発見してしまった。してしまった、というのがマズイ事なんですなっ！セレクトショップである。しかも中国モノのセレクトショップだ。コレクターとしては喫煙具の気配を大いに感じてしまった訳ですなっ！入店だっー！

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結果発表というか診断結果発表だが、悪性ではなく良性の原因不明アレルギー的な白斑でしかしながら経過は診ていかなくてはゆくゆく悪性に変幻する場合もあるとの事であった。先ずは一安心だが、毎月の主治医訪問以外にこんな大病院へ毎月経過観察の為に来るのが面倒ですなっ！毎月の徘徊計画に大学病院経由を組み込み楽しむしかない訳である。大学病院内の人間模様観察はとても不憫な方々ばかりなので面白くはない。偶々オイラの斜め隣の女性が、これが大変な美人でしかも清楚なのだがこんな大学病院に如何なる用事で浮かない面立ちで診察を待っているのだろうか？女性は眼科の診察室の前の大待ち合いベンチに腰掛けている。要らぬ心配というか詮索推測をしてしまう訳ですなっ！これが婦人科とか心療内科の診察室の前に居たら更なる緻密詮索推測に発展するなっ！大学病院はとかく待つっ！文庫本10頁は読める程に待つっ！カップ麺なら三個立て続けに作れる程に待つっ！この時間に来いっ！という予約に診察室に呼ばれる事はまず無い。待ち合い室には堅苦しい本ば
かりである。エロ本なんかは置かないのかっ！ヌード写真集なんかは置かないのかっ！置けないンならいっそのこと聖書とか広辞苑とか露日辞書とか置いたらどうか。場所が場所だから信仰の本なんかも良いかも知れない。なぁんてぶつくさ謂っていると診療費の清算に呼ばれる。230円であったがマッ、今日は治療も無く結果発表だからそんなモンかっー！

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週が明け、早速に後輩の市議会議員が来店してくれ快速列車通過時に店内の壁が振動で響くのを味わってくれ交通局に強く働きかけてくれるとの一言を戴いてマァ一安心である。やはりこうした事柄は市民が一人で動いても政令市政都市が直ぐ様に承ってくれる筈もなく共同体を組むか市議会議員に陳情してもらう方が効き目は速いかも知れない。昨夜は常連の司法書士も来店したので相談した。今日は元県議会議長にも再び相談してやはり後輩の市議会議員が現職だから一番手っ取り早く対応してくれるだろうとの意見であった。市議会議員は直ぐ様に交通局へ陳情してくれ近い内に其なりの方が(役職的に)何かしらを伝えにくるだろうと言ってくれた。そんな中、調理場のフライヤーとグリドルを処分してその空間に親方が作業台を拵えてくれた。その手筈、撤去、組み上げの間二時間を準備中にして午後１時に終了した。終了した瞬間から来客が起こり貴重な二時間を作業で過ごした訳である。マッ、いろんな事態が起こるのが人間生活ですなっ！