『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[映画『マンマ・ミーア!』を観た]

2009-02-02 23:50:02 | 物語の感想
☆昨日の<映画の日>に観た二本目です。

 実は、本日、月曜日は、一週間で一番仕事が忙しい日だったのですが、明日は仕事の後で新年会なので、今日中に、短いですが、『マンマ・ミーア!』の感想を記しておきます。

   ◇

 いやぁ、楽しかったです^^

 やっぱ、ミュージカルは、身体に面白さが染み込んできます。

 耳に馴染んでいるABBAの歌の数々が、見ている私たちには盛り上がりどころを予測させて、安心してノリノリの気分にさせてくれます^^

 中二の姪っ子と観たのだが、ABBAの歌は、学校で歌っているのでよく知っているそうだ。

   ◇

 物語は、単純なようで複雑なのだが、

 どっかの離島のホテルを切り盛りしつつ、女手一つで娘ソフィを育て上げたドナがいて、

 いよいよ、翌日には、その娘の結婚式が控えていた。

 しかし、その父親と思える人物は三人いて、ソフィは、自分の父親知りたさに、その三人の男を結婚式に呼び寄せる。

 そして、巻き起こる一騒動、ニ騒動、三騒動・・・。

   ◇

 いちお、メリル・ストリープは、作品内においては、年齢を重ねているが、「いい女だった」と言う設定。

 しかし、私は、この方、どうしても美しく見えない。

 悪い意味で、「仏像」のように見えるのだ^^;

 しかし、この作品では、それが良かった。

 まあ、メリル・ストリープの演技は申し分ないわけで、

 昔つるんでいた悪友二人(このレディたちも美しくない)と、ノリノリで歌い踊る姿は、とても楽しいのである。

 私は、ビジュアル的によろしくない者が、「物語」で美しくなる展開が大好きであり、

 この作品のように、舞台がしっかりしていると、「横丁の気のいい仲間たち」みたいな気分にさせられる。

 島民を巻き込んで『ダンシング・クイーン』を踊るシーンなんて、とても良かったけど、物語の序盤でこんなに盛り上げちゃっていいの? などと心配にもなった。

   ◇

 で、クライマックスの教会で、ソフィは「もうちょい世界を知りたい」と結婚を延期する。

 ここが良くわからない。

 その婚約解消は、発展的なもので、相手を含めて、誰もが喜ぶのだが、私などは、何で、ソフィは「もうちょい世界を知」らなくちゃならないの? と疑問に思った。

 物語途中でも、何度か、「なんで巣立たないの?」みたいなセリフが出てきて、伏線のようなのだが、私には丸っきりわからなかった。

 それが、あちらの人間のある面での常識なのかも知れないけど、親とともに暮らすという常識もあると思うのだ。

 なんか変な展開だなあと思った。

 でも、それで、ドナが、ソフィの父親候補の三人のうち、最も運命的な男と、せっかくだからと結婚しちゃう。

 娘ソフィは、結局、母親ドナに、式の主役をとられちゃう。

 この映画のCMでは、松田聖子とSAYAKAが、この作品を推薦するという母子競演をしていたが、母・聖子は、結局、今でも「主役」の座を娘に譲らない。

 物語を暗示したCMの配役だと思った^^;

   ◇

 楽しい映画だったが、私が一番聞きほれたのが、エンドクレジットが黒い背景に流れる中でかかった『サンキュー・フォー・ザ・ミュージック』でした^^;

 まっ、余韻に浸ったということで!

                       (2009/02/02)
コメント (5)
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[田母神論文がワヤにしたもの]

2009-02-01 22:15:38 | 保守の一考
☆ちょいと思想的なことを書きたく、<保守の一考>と言うカテゴリーを作ってみました。

   ◇

 私には、自衛隊幹部の友人がいて、たまに会って飲む。

 その方は映画も好きで、私と共に大いに語るし、

 また、私が知識なく戦争や歴史を語るので、会談の折には、色々とサジェスチョンしてくれる。

 今回は、第二次大戦中の大砲について詳しく教えてくれたが、飲みの中盤からの講義だったので、うろ覚えだ^^;

 では、今回の会談の前半は何を話したか?

 それは、私が前々から聞きたかった、現役自衛隊幹部による<田母神論文>についての感想、であった。

 ただ、私の聞き方は、こうだった。

 その方も、兵頭二十八の著書に詳しいと知っているので、こう言った(どうも、私の知り合いには、兵頭氏に近しい方が多い^^)。

「兵頭二十八先生は、田母神論文の出現で、日本の核武装がなくなった、と、ホームページで言ってますが、あれは、どういう意味ですかね?」

     兵頭二十八軍師のホームページ(クリック!)

   *・日本の「核武装」と聞くと、驚く閲覧者もいるかも知れないが、
     現在の保守論壇のオピニオンとしては、日本の自立において、
     必要なものとされ、結構、ポピュラーな主張である。

「ああ、それについては、兵頭さんはまだ語っていないね。数ヶ月前に、田母神さんの論文騒動が起こって、兵頭さんはしばらく沈黙をしていたけど、最近になって、これで核武装がなくなってしまった! と言いはじめたね。それは、蘭さんがブログで告知していた兵頭さんの講演会で語られるんじゃないの? でも、その主張の要旨は理解できていると思う」

     兵頭軍師の講演会告知(クリック!)

「では、その要旨を教えて下さい^^」

「うん、私は、あの田母神さんの講演も聞いたことあるのだけど、あの人自身が、『あの論文は保守言論人の書き写しに過ぎない』と言うようなことを語っているんだよね」

「はい、あれは、昨今の保守論壇の言葉をコラージュしたみたいな印象ですよね。あれを読んだ私の印象は、『ああ、私が書いた文章みたいだ^^;』です。私なら許されましょうが、あの立場の文章では稚拙です」

「うん、何よりも、それら集めた情報を踏まえての、論者ならではの新しい主張というものがない」

「ええ、私も素人ですが、<ノモンハン事件>ブログを書いていく中で、自分なりの考え方の構築を第一に考えています」

「・・・何よりも、あの論文(「日本は侵略国家であったのか」)では、中国方面の内容に限定されすぎている。ならば、真珠湾はどうなんだ? と、アメリカが見れば思うでしょ。色んな事実が明らかになり、日本が真珠湾を奇襲したことについては、相応の理由があったことは明らかになってきた。しかし、こんな言い方はしたくないが、先に手を上げたのは日本のほうなんだよね。現在の世界の、真珠湾における日本への見方は、情状酌量の余地があるレベルでしかないと思うんだ」

「ええ、ハル・ノートなどで、圧迫され続けてはいましたが・・・」

「それをあんな風に、中国方面を基準に論を展開させてしまっていることに問題がある」

「ええ、その中国方面の内容においても、ちょっと飛躍がありますし・・・」

「まあ、論文の内容はさておき、アメリカは、近代史上では、その好き嫌い、善悪は別にしても、歴史を語るに際し、無視できないし、無視したら、あらゆる客観的な視点を放棄することと同じだ。そして、現在においては、同盟国だ。好き嫌い、善悪は別問題としてだよ」

「はい」

「日本が、これから、中国の脅威と対峙するにあたって、核武装は必須だと兵頭さんは確信している。そして、日本の核武装においては、絶対に、アメリカの認めがなくてはあり得ない」

「はい」

「しかし、日本社会は、田母神論文程度で、あんなにも大騒ぎし、左翼マスコミは拒否反応を示した。・・・そして、その後が悪い、日本政界は、田母神さんの排除に乗り出し・・・」

「ええ、田母神さんの更迭はまずいですよね」

「う~ん、その更迭は、わかる点もある。あの程度で、って感じもあるけど、田母神さんの地位や、その内容を考えると・・・」

「その内容?」

「アメリカ方面への情報の欠落。それは、アメリカへの媚びへつらいじゃあないよ。普通に歴史を考えたら、先の大戦におけるアメリカとの衝突について多く言及していないのはおかしいじゃないか」

「ええ、片手落ちの論文ですよね」

「更に問題がある。政界の対応だ」

「ええ、麻生さんは保守だと思ってたのになあ、やっぱ吉田茂の孫だから・・・」

「いや、吉田茂は、イギリス式の政治を目指していて・・・ムニャムニャ。・・・私が言いたいのは、麻生さんは、今後の日本の舵取りにおいて、ちゃんと同盟国アメリカへの気遣いを忘れていない。だから不備のある論文を書いた者に処分を下した者を非とはしなかった」

「はい」

「麻生さんの一番の問題は、その説明義務を怠ったことだよ。説明しない混乱よりも、説明しての混乱を選ぶことこそが民主主義なんだよね。そんな日本の状況を見て、アメリカは思うだろう。コノ国ハ信頼二値シナイ・・・、と」

「・・・故に、日本の核武装は遠のいた、と・・・」

「うん、兵頭さんが考えているのは、そういう流れだと思う」

   ◇

 くしくも、昨日発売した月刊『正論(3月号)』誌で、兵頭氏は、お題は田母神論文ではないのだが、

   <・・・イデアの上で仮構されていた「アメリカの同盟国日本」は消し飛び、
    「属国日本」の現実が戻ってきている>

 と、一文を結んでいた。

 兵頭氏は、超冷静な視線を世界情勢のバランスに対し持っている。

 そこには、無責任な夢物語は抱いていない・・・。

                        (2009/02/01)
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[映画『チョコレート・アンダーグラウンド』を観た]

2009-02-01 15:53:49 | 物語の感想
☆映画の日なので、二本観てきました。

 これにて、MOVIX昭島で3本無料で見るだけのポイントがたまったぞ!

 先ずは、一本目の、アニメ『チョコレート・アンダーグラウンド』です。

   ◇

 可もなく不可もなく、NHKアニメのような良質な作品であった。

 イギリスの作家であるアレックス・シアラー原作の児童冒険小説で、それを日本のスタッフが作品化している。

 舞台は英国のようだが、あちらに媚びることなく、日本人の感性で作り上げている。

 ストーリーは、簡単に言うと、禁酒法ならぬ<禁チョコレート法>が発令してしまった国での、少年たちの反抗を描いている。

 監督は、『テニスの王子様』などを作ってきた人だそうで、『テニスの・・・』では、やや原作の絵の縛りがあったのだろうが、この作品の原作は小説なので、これでもかと均整の取れた可愛い男の子や女の子が活躍する。

 あまりにも、整いすぎた人物像は無個性になりがちだが、物語の終盤になると、私も思わず感動し、ちょいと涙を目に溜めたり、少年たちの「憧れのお姉さん」が憧れているお兄さんが登場したりすると、ちょっとムッとしたりしてしまうので、私も共感しまくりだったのだろう^^;

   ◇

 私は、しかし、この禁チョコレート法が発令された世界で、所詮は町の子供たちに過ぎない主人公たちが行なえる「反乱」にも限度があるだろうと思った。

 主人公たちは、何度も<チョコレート警察>に反抗を封じられる。

 物語のクライマックス直前までも、「どうやって社会をひっくり返すのだろう」と疑問が募った。

 そしたらば、納得できる「革命」を彼らが見事に行なったので、その物語展開に感心した。

 彼らは、先ず、チョコレート刑務所を襲撃し、チョコレート思想犯を開放し、力を得る。

 続いて、政府与党・健全健康党の党首と会見した者は、宣戦布告する。

 そして、テレビに代表されるマスコミを取り込む。

 軍事力・政治力・情報力を掌握し、一気に革命を起こしてしまう。

 妙に現実味のある方法であった。

   ◇

 そして、この物語の特筆は、

 従来ならば、健全健康党・チョコレート警察のような、軍事力で政策を推進する社会システムは、ファシズム的な描かれ方をしたものだが、この作品では、あたかも、クリーンな運動のイメージの「エコ」の行き過ぎの結果の如く描かれている。

 つまり、それに異を唱える子供たちは、チョコレートのような、健康に害のあるようなものにこそ、人間としての思い出が詰まっているんだよ、と言っている。

 子供などは、ジャンクフードとともに成長していくものなのである。

 極端に言えば、社会悪にこそ、人間の生きる意義・美しさがあると言っている。

 行き過ぎた「エコ野郎」や「人権偏重野郎」は、ささやかなこの作品を見て自分を省みるのも一興だろう。

   ◇

 次の選挙の一票、みんな真剣に考えなさいよ。

 クリーンなイメージの民主党は、悪いことやって自民党を追い出された者や左翼で構成されているのだよ。

 民主党イコール健全健康党と私は見ている。

 海外の民主党のオバマさんも、結局は戦場をアフガンにしただけ、イスラエルの無差別空爆も認めちゃっています。

 きれいな言葉をきれいなままで受け取らず、ちゃんと自分の心の中で吟味しないと、日本でもすぐに<禁チョコレート法>が発令されてしまうぞ。

 世界中のどこでも、クリーンな奴らは、すぐに強制的な方法をとり始める。

      ・・・粛清、とかね・・・^^;

                         (2009/02/01)
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