『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[映画『妻への家路』を観た(寸評)]

2015-04-08 00:56:24 | 新・物語の感想

☆・・・ふーむ、傑作でした。
 無駄のない展開は黒澤監督の脚本みたいで、描かれる風景も、どこかしら懐かしさを感じるものでした。

 ・・・文化大革命の時代、夫が思想犯として強制収容所に連れていかれ、
 妻は、舞踊で才能を発揮している娘と二人で暮らしていた。...
 10年が経ち、そこへ、夫の脱走の知らせ。
 妻は、夫が近くに来ていること知る。
 が、逃亡犯の娘ということで、秀でた才能を持ちながら主役を外された娘は、父の所在を官憲に知らせる。

   

 母と娘が暮らすアパートの一室と、夫と妻が落ち合う予定の駅、家族の激情がスパークする。
 チャン・イーモウ監督、「場所(空間)」の使い方は、宮崎駿やスピルバーグ並みにうまい!
 最初の30分ほどは、完璧な出来であった。
 が、そこまでは長いプロローグに過ぎない。
 更に10年が経ち、文化大革命が終結、夫は釈放され、晴れて戻ってくる。
 が、妻は、精神に異常をきたし、夫だけを認識できないようになっていた・・・。
 そこからの長い月日…、目が離せないのである。

 主役の3人の感情変化の見事な演技を余さず活写する演出も見事!!

             (2015/04/08)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする