『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[映画『ハンコック』を観た]

2008-08-30 16:56:13 | 物語の感想
☆他愛ないヒーロー物語だと思っていたら、ウィル・スミスの演技で楽しく見れた前半・・・。

とんでもない話に展開していったなあと思っていたら、やっぱりウィル・スミスの演技で、そうは見せずに終局していった後半・・・。

   ◇   ◇

私の映画評を見ていると、多くの方が、「こいつは映画に詳しいのだか、詳しくないのだか分からない」と言う印象を持つだろう。

「鋭いことを言うなと思いきや、昨今使い古され続けている手法に変に感動している」と思うだろう。

私には、日々の生活が忙しくて、映画と離れていた15年ほどの時間がある。

いや、人並みには見ていたのだが、映画好きとしては「断絶」とも言えよう期間があった。

ある一定の期間の、「映画」と言うものの中での、流行や風潮や段階が欠落しているのだ。

だから、人気のウィル・スミスと言う役者を意識しだしたのも、『アイ・アム・レジェンド』(クリック!)からであった。

あれも、キワモノ臭い物語であったが、ウィル・スミスの演技によって、格調高ささえ感じられる作品に仕上がっていた。

ヒロイン役の女性についてもだ。

「綺麗な女だな~」と、ほれぼれしながら見ていたら、エンディングのタイトルロールで、シャーリーズ・セロンと言う、名前だけは芸能ニュースでよく聞く女優だと知った^^;

   ◇   ◇

スーパーヒーロー的な力を持つ町の鼻つまみ者が、優しき人と知り合い、考えを改めていく・・・。

よくある話ではある。

しかし、ウィル・スミスの演じるハンコックの「やさぐれ」感が、ちょい悪的なオシャレ感と孤独を同居させていて、飽きさせないのだ。

反面教師的なヒーロー振りを見せるハンコックだが、大概の特殊効果にも目が肥えてきた私にも「オッ!」とさせるようなアクションを見せてもくれる。

ハイウェイチェイスでの、ハンコックならではの、「力技」の数々は面白かった。

   ◇   ◇

ヒーローとして改心してからのハンコックの清潔感も良かった。

地が格好いい男なので、ニット帽に汚いコートを羽織らせても、スーツを着させても様になる。

   ◇   ◇

また、終盤にかけて、「衝撃の事実」によって、ハンコックはうろたえる。

すると、とたんに、人間としての心の弱さを表情にあらわにする。

ここらへんの変貌を、見ているものに納得させられるのがウィル・スミスの卓越した演技なのだと思う。

   ◇   ◇

この物語で斬新なのは、ヒロインとの距離の置き方であった。

普通ならば、悲劇か、ヒーロー物語としては行き詰まるハッピーエンドしかなかろうが、

この物語では、文字通り、ヒロインと友好な関係を築きながらも、「距離を置く」ことになる。

コメディ的な話でありながら、ウィル・スミス、シャーリーズ・セロン、ジェイソン・ベイトマンらのリアリティある演技で、荒唐無稽な印象は全くなかった。

   ◇   ◇

クライマックス・・・。

傷だらけのハンコックが、超能力を失いながらも、愛する者のために飛び立とうとする。

あそこを、もうちょい、「泣かせ」の演出にして欲しかったなあ。

でも、変に感動させないのが、この物語にある「大人の成熟」なのかなあ。

   ◇   ◇

(追記『ダークナイト』について)
  『ハンコック』を観た多くの方が、おそらく『ダークナイト』も観たことだろう。
  だから、言わせてくれ!
  私が『ダークナイト』にそれ程の感銘を受けなかった理由を書く。
  私は最初に『ダークナイト』を見終えて思った感想に尽きる。
  今、思い出したのだ。
     「ああ! バットマンが「泣いた赤鬼」(クリック!)になっちゃった^^;」

                           (2008/08/30)
コメント
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