みんなで分けっこ

お散歩コースの道沿いで、ブルーベリーが植えてある畑があります。
この時期は、花がたくさん咲いているのですが、
釣鐘型の花で、満天星つつじの花とよく似ています。

１０年ほど前だったでしょうか、まだ小さな苗を植えられましたが、
苗を見ても何の木かわからないほど小さくて尋ねました。
「近くに住む孫たちが食べられるようにと思って…。」と
ブルーベリーを植えたことを話しておられました。

その木が大きくなってきて、数年前から実が食べられるそうです。

このあたりでは、ブルーベリーを庭先に植えてあるところもありますが、
実が付く時期になりますと、ネットを掛けるなどしてあります。
鳥などから実を守るためです。

ところが、道沿いのお宅では、ネット掛けをされません。
「２０本近くある木にネットを掛けるのが大変だから…。」とのことですが、
実は、もっと大変なことがあるようです。

花が咲くころには、スズメバチが来るそうですし、
実が付くと鳥が来る…、その鳥も１粒を食べるのではなく、
大きくなっている実をちょっと突く程度で、次々と突くそうです。

「だから、鳥が突いてないのを選んで取って、近所の人たちと食べるのよ。」と
言っておられましたが、それもまた楽しい…という感じです。

スズメバチ、鳥、ご近所の人と、みんなで分けっこ…ということでしょう。
なんだかほっこりとする感じがとてもいい…と思いました。

ブルーベリーは、酸性の用土にしなければ健康に育たないそうです。
このお宅では、落ち葉や生ごみなどから堆肥を作っておられますから、
そんな土をブルーベリーにも使われたと思います。
草刈りなどもよくしておられますので、とても手をかけて育てられたブルーベリーですが、
『みんなで分けっこ…』して、みんなが喜んでおられることがうれしいのでしょう。
とってもいいですね。


　こちらが、ブルーベリーの花。


　そして、こちらが満天星つつじの花です。
　どちらも小さな釣鐘型で、大きさも同じです。