天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

人間が狼に変身するシーンが全く登場しない映画『赤ずきん』は過去の狼モノホラー映画定石を完全に覆す作品

2011-08-31 21:05:25 | 日記
今日の日記は、トルコ航空機内で鑑賞した映画『赤ずきん』( 2011年6月10日公開 キャサリン・ハードウィック監督 アマンダ・サイフリッド主演)のことです。
この映画は機内サービスの新作メニューでは原題”Red Riding Hood”と表示されていました。でも、その紹介された写真が、私が事前に新聞の映画紹介で知っていた『赤ずきん』の一シーンであると判り、機内3本目の鑑賞映画として、私は躊躇なくこの映画を選びました。
添付した写真は、祖母から貰った赤ずきん付きコートを着たこの映画の主役アマンダ・サイフリッドです。彼女は、グリム童話に出てくる幼い少女ではなく、中世北欧のとある村の美しく成人した若い娘を演じています。また、彼女は最近の売れっ子若手女優(『マンマ・ミーア! :2008年製作』・『ジュリエットからの手紙:2010年製作 』に出演)として、とても着目されている映画界の有望株です。
今回の役も、彼女の魅力なくしては成り立たないほどのとても良い熱演でした。ただ、この映画にはホラー的なサスペンス要素もあるのですが、登場する”吸血狼”に私は何もゾットとする恐怖感を抱かなかったです。それは何故か?人間が狼に変身するシーンがこの映画にはまったく無かったからです。
私は昔から熱烈なホラー映画ファンでしたので、イギリスのハマープロが製作した吸血鬼と狼男モノ映画がとても大好きでした。今回の映画で比べると、狼男モノである映画『吸血 狼男』(1961年製作 テレンス・フィッシャー監督 オリヴァー・リード主演)のホラー映画名作がとても参考になります。最近の作品では、『ウルフ』(1994年製作 マイク・ニコルズ監督 ジャック・ニコルソン ミシェル・ファイファー主演)の変身シーンがその流れを汲んでいます。
しかし、この映画の監督キャサリン・ハードウィックは、昔からの狼男のホラー映画の定石である”変身シーン”をあえてカットして、自分の抱く新しい世界”人間と狼の悲しい共存”だけを描こうしたのかもしれません。この監督の意図を汲んで脇役陣(狼ハンター神父を演じるゲイリー・オールドマンと赤ずきん女性の祖母を演じるジュリー・クリスティの二人の名優)が、とても存在感溢れる演技を披露しています。だから、この映画を私は日本語吹替版でなく字幕版を観たかったです。

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