天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

『南部坂雪の別れ』で大石内蔵助は瑤泉院にあえて嘘を語り、見えない「心の糸電話」で自身の本心を伝える

2010-10-09 20:22:55 | 日記
今日の日記は、私の人生信条<『男の美学』Ⅰ.男は決して嘘をつかない。(武士に一分はあっても、二言はない。)しかし、時として男は真実を隠す例外も有り。(例)『南部坂 雪の別れ』で『瑤泉院(阿久里)』に対する『大石内蔵助良雄』>のことです。
昨日の日記で、『見えない自分の心の中を、より真実(熱烈応援)に見せるには、心の入れ物である肉体で表す方策、江戸時代の『心中立て』を、彼ら親衛隊は、自身の肉体でなく彼女の為に繕った共通の着衣で、同じように表現した』と書きました。
さら、『お互いに、はっきりと目に見える姿でないと、自身の心の中を伝えられないなら、古今東西の名作文学・映画で語られている男女間の愛情や親子・兄弟・友の深い絆などに、まったく誰も感動しなくなり、「心には心で伝える」人間には見えない「糸電話」が存在していると、強く深く思っている』とも書きました。
このように私が確信している多くの名作文学・映画から、具体的に一つ目の実例を、以下に紹介します。
その一つ目は、「男の心の真実」を口に出してしまえば皆に判ってしまう「討ち入り挙行」を言葉で語らず、私が言及したその目に見えない「糸電話」で伝えようとした日本文化が生んだ名作・忠臣蔵『南部坂 雪の別れ』での大石内蔵助良雄です。
添付した写真は、1985年末日本テレビで放映された時代劇スペシャル『忠臣蔵』で、大石に扮した里見浩太朗のその場面での印象的な後ろ姿です。
このテレビ映画では、大石内蔵助良雄(里見浩太朗)は、江戸城・松の廊下で刃傷を起こし切腹した浅野内匠頭長矩(風間杜夫)の位牌に、仇討ち挙行の存念を報告する為、正室・瑤泉院(多岐川裕美)の生家である三次浅野藩下屋敷を訪問します。
その際、大石は屋敷内にいる上杉家の密偵の存在を知り、その本心を瑤泉院やお付き老女・戸田の局(野川由美子)に決して明かさず、上方に仕官先が見つかり江戸を離れる「お暇請い」の挨拶をするだけでした。
戸田の局の激しい詰問に耐えて、ひたすら平謝る大石(里見浩太朗)に、私は涙しました。そして、雪が降っている南部坂で、大石は訪れた屋敷を振り返り、見えない「糸電話」で瑤泉院や戸田の局に自身の真実の心を伝えたのです。
だから、『男の美学・Ⅰ.男は決して嘘をつかない』での例外として、私は大石内蔵助良雄をあげたのです。私の人生信条と独善的親衛隊首魁の応援教義は、まったく相容れない「水と油」です。しかし、私の受けた屈辱は、私の人生信条に則り、何年かかっても晴らすつもりです。
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