pure breath★マリーの映画館

好きな映画とイロイロなこと・・・

『スポットライト 世紀のスクープ 』

2016-04-20 22:35:16 | 映画(す)


『スポットライト 世紀のスクープ 』




解説等はこちら   




監督・脚本・・・トム・マッカーシー
出演・・・
マイク・レゼンデス: マーク・ラファロ
ウォルター“ロビー”ロビンソン: マイケル・キートン
サーシャ・ファイファー: レイチェル・マクアダムス
マーティ・バロン: リーヴ・シュレイバー
ベン・ブラッドリー・Jr.: ジョン・スラッテリー
ミッチェル・ガラベディアン: スタンリー・トゥッチ
マット・キャロル: ブライアン・ダーシー・ジェームズ
ジム・サリヴァン: ジェイミー・シェリダン
エリック・マクリーシュ: ビリー・クラダップ
フィル・サヴィアノ: ニール・ハフ
ピート・コンリー: ポール・ギルフォイル 他



第88回アカデミー賞作品賞&脚本賞 W受賞ということで、楽しみにしてました。
記者たちが、一番尊敬されるべき教会の神父さまの闇を暴くのだから・・・様々な妨害に遭いながらも力を合わせて闘い抜くお話なのだろうと勝手に思ってました。全然違ってた。

派手な妨害シーンもなければ、ゴォっという盛り上がりもなく、ただひたすら地味に証拠を集めるのみ。
実際にそうだったのでしょうが、もの凄い数のリストを作り膨大な資料に目を通し、コピーして、その文章の信憑性を検討し・・・実際に会いに行き直接話を聞く。気が遠くなる地道な作業。
普通だったら、途中で中だるみしそうなものだけど最後まで集中して観れました。
さすがアカデミー作品賞に選ばれるだけあるなぁ・・・


それにしても70人以上の神父の性的虐待をカトリック教会そのものが隠ぺいって!酷すぎるお話。
しかも大昔の話ではなく近年ですよ?信じられない。

冒頭の警察署のシーンで、あきれて開いた口が塞がりませんでしたが、これはほんの序章でしたね・・・
悪戯ではすまされない子供たちに残る身体と心の傷。被害者が語るシーンは本当に少なくて、それはきっと意図的だと思うのですが~淡々と進んでゆくのに心にズシリと圧し掛かってくる感覚。それは想像するだけで伝わる苦痛。

ただ私がキリスト教信者ではないこともあるのでしょうが
教会、神父・・・その存在感がそこまで重要に感じられない。これが日本ではどういう立場の人がやっていたのだろう?と置き換えてみたり。余計なことをしてしまった。


個人的には
ロビー役のマイケル・キートンと紅一点サーシャ役レイチェル・マクアダムスがよかった。
マイケル・キートンって『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の方でしたね。すっかり忘れてた・・・
レイチェル・マクアダムスはいつものキュートさとか一切封印して、美しいのだけどそんなに“女”を感じさせず、かといって男勝りでもなく~という微妙なラインが上手かった。
勿論、マーク・ラファロさんもよかったし・・・役者さんみんな自然体で、さりげないとこがよかったです。
あっ・・・スタンリー・トゥッチが毛があって、最初分からなかった・・・←


気になったのが
そういうことをする神父の多くは精神年齢が12~13歳・・・云々という発言。
そんな人に人生の悩みや、神と共にどう生きるか?とか相談してるってこと?あり得ないわぁ~~~。そんな人間から何を学べるというのか・・・
というか、逆にそんな幼稚な人間だから性的虐待に走るのか。そもそも、なぜそんな人間が神父になれるの?
気になることばかり。その回答はなかったことがちょっと気がかりなんですが・・・


この事件を暴くきっかけとなった局長さん?の提示、決断・・・これがなかったら発覚しなかったかも。と思うと本当に怖いことですね。
こういう埋もれてしまっていることって、きっとたくさんあるのではないでしょうか。




マリー的お気に入り度・・・ ★8個+半以上