田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

フランスを、そしてフランス文化を学ぶ

2023-08-31 22:37:15 | 講演・講義・フォーラム等
 いかにもパリジャンといった風貌、そして雰囲気を纏ったフランソワ氏は、雄弁にパリを、そしてフランスを語った。懐の深いフランスの文化の一端を直接フランス人から伺うという貴重な体験だった。
      
   ※ 写真はフランソワ氏が提供してくれたパリ市の紋章だそうです。
 継続して受講を続ける「中央区いきいき講座(高齢者講座)」も折り返し点を過ぎ、第10回目の講座となった。第10回目の講座は昨日8月30日午前に開講されたが、今回はフランス人のフランソワ氏を講師に迎え「パリ文化と観光を学ぶ」と題しての講座だった。
 フランソワ氏がどのような形で在札されているのかについての詳しい説明はなかったが、話の中からはすでに5~6年は札幌に住まわれて、フランス語などを教える仕事に従事していると話された。
 フランスを、パリを、1時間半で語りつくそうなどということはどだい無理な話である。したがって、話はあちらこちらへと跳び回った感がある。それで私のレポもトピック風に記憶に残ったことを記すことにする。
 日本では「花の都パリ」と良く称するが、フランス人は「愛の街」とか「光の街」と称することが多いそうである。そして私のノートにはなぜかフランス人はパリを称して「パナマ」とも称すると書いてある。これはパリが歴史上に登場してきた頃、パリの男たちは誰もがパナマ帽を被ってパリの街に出没したことから、そう呼ばれることになったということだった。
 フランソワ氏は札幌市とパリ市を比較した。どちらも人口は200万人内外である。(札幌市約195万人、パリ市約210万人)ところが面積は全く違う。札幌市が1,121㎢に対し、パリ市はたったの105㎢とおおよそ1/10の面積に札幌市以上の人々が住んでいることになる。ちなみに人口密度は札幌市が1,748人/㎢に対してパリ市は20,382人である。
 パリの象徴といえば「エッフェル塔」であるが、エッフェル塔が建設されたのは1889年開催されたパリ万博の目玉として建設されたが、その後は直ぐに取り壊すことが決定していたという。ところが、当時世界一の高さを誇ったエッフェル塔は観光客が押し寄せ大人気になったこと、人気が陰ると電波塔としての役割を与えられるなどして取り壊しを逃れ、今ではパリ観光にはなくてはならない存在となっている。130年を超えて存在し続けるエッフェル塔ははたしていつまで立ち続けるのだろうか?
    
    ※ これもフランソワ氏が提供してくれたパリ市の空撮写真です。
 フランソワ氏はフランスを、そしてパリを知るには「フランス映画を観ることだ」と言われた。そして「アメリ」、「パリタクシー」、「ノートルダム 炎の大聖堂」の三本の映画の題名を挙げた。
話はフランス料理についても及んだのだが、私にはいま一つピンとこなかった。
 それより面白いと思ったのは、フランス人は墓地に出向いて有名人のお墓と対面する習わしがあるということだ。歴史上で著名な人の墓地はネット上にも公開され、誰もが墓参できるようになっているということだった。
講義の最後には来年開催される「パリオリンピック」のことにも及んだ。パリオリンピックのイメージ動画を流しながら、バリオリンピックをPRすることも忘れなかった。
 ちょっと驚いたことがあった。講義の最初にフランソワ氏が「フランス(パリ)を旅行した経験がある方は?」と問うたところ、なんと講座に参加していた方の約半数が経験者だったことだ。日本人もそれなりに豊かなんだなぁ、と思わせられたシーンだった。
 ところでフランソワ氏である。リード文で「いかにもパリジャン…」と表現したが、氏自身パリ郊外で生まれ育ったというが、その容貌からしてフランス人そのものといった感じの方だった。そして何より氏自身がフランス人であることを何より誇りに思っていることがその言葉から、醸し出す雰囲気から感じ取ることができた。
  
  ※ 講義を担当されたフランソワ氏です。
 私がこれからどこかの国で日本のことについて語る機会など考えられないが、もしそうした機会があったときに、フランソワ氏のように日本人であることを誇りに思って語る自分でありたいと思わせられた。
 ユーモアを湛えながら話すフランソワ氏の話をまたどこかでお聞きしたいものと思った。