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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

映画 ベン・ハー №309

2021-05-16 17:10:41 | 映画観賞・感想

 ハリウッド映画全盛のころの代表的作品の一つといって良いだろう。1959(昭和34)年制作で上映時間121分という長尺であるが、潤沢に製作費をつぎ込んだ叙事詩的映画はアカデミー賞の史上最多受賞に輝いた作品である。

       

 私にとって「ベン・ハー」は初見ではなかった。観覧したのが何時だったのか忘れるくらい以前のことであるが、ストーリーもほとんど記憶になく、ただ戦車競走の場面が強烈に記憶に残る映画だった。

 映画は帝政ローマ時代に国を失った民族であるユダヤの民であるベン・ハー(チャールトン・ヘストン)の過酷な運命を描いたものである。背景としてキリストの生誕・受難・復活が大きく影響している。ということは時代としては今世紀の始まり、紀元後間もない時代ということになる。

 キリストの生誕・受難・復活が映画の背景となっているということから、キリスト教徒である欧米人と私たち仏教徒では映画の受け止め方に差があるとは思われるのだが、エンターテイメントとしても十分に楽しめる映画だった。

 映画の見どころはたくさんあるが、何といってもベン・ハーと彼のライバルである帝政ローマの軍司令官であるメッサラ(スティーヴン・ボイド)の戦車競走の場面である。競技場の装置の壮大さ、競争場面の迫真の映像、etc.…、CGなどがない時代であるにもかかわらず、今でもけっして見劣りのしない素晴らしい迫真の画面を現出している。

  

  ※ 有名な戦車競走の場面。白毛の方がベン・ハー、黒毛の方がメッサラの競走馬です。

 ストーリーとしては、ユダヤ人の誇りを捨てなかったことで苦難の道を歩むことになったベン・ハーであるが、キリストが磔の刑に処せられたことにより奇跡が生じ、彼の母と妹が復活するというエンディングを迎えるストーリーである。このあたりはキリストを神と崇めるキリスト教徒には共感をえるところなのだろう。

 私から見て印象的だったのは、主演のチャールトン・ヘストンである。まるでギリシア彫刻のような容貌、そして鍛えられた肉体は古代映画の主人公としてははまり役だったのではないか。彼は俳優としての演技力には疑問符が付いたとも巷間伝えられているが、少なくとも映画「ベン・ハー」においては適役だったと云えるだろう。

   

  ※ 主演のチャールトン・ヘストンです。 

 今回、私は5月3日、BSプレミアムで放送されたものを観賞することができた。