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田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

「棚田の写真展」に想う

2025-04-03 16:50:19 | 作品展・展覧会等
 札幌市在住の初老の方が自転車を駆って全国を巡り、棚田を撮り歩いた写真展である。新聞の題字では「全国の棚田ありのまま」とあるが、それは写真を撮り歩いた宮坂氏の「ありのままの生き方」でもあるように思えた。

 本日発刊の北海道新聞紙上「全国の棚田ありのまま」と題する記事が掲載されました。
 記事を読むと、当年70歳になる市内在住の宮坂康夫さんが5年間かけて自転車で全国を巡り、全国70か所の棚田を訪れ、それを写真に撮り貯めた「棚田の写真展」を開催中との記事を目に止めました。
 
 私は棚田の写真そのものより、初老の男性が自転車で全国を巡ったこと、棚田を撮ったカメラが奥さまから借りたコンパクトデジカメだったことに興味を抱き、本日午後に会場のらいらっく・ぎゃらりぃ(大通西2丁目)を訪れました。
 
 当の宮坂さんは先客と談笑中でしたが、ぎゃらりーの入口には宮坂さんの自転車旅の姿と、奥さまからお借りしたデジカメが掲示され、その横に宮坂さんのご挨拶が掲示されていました。それを転写すると、
「この5年間、春と秋、妻から借りたポケットデジカメを手に、自転車で全国70ヵ所ほどの棚田を巡り、日本の原風景を撮影してまいりました。平地の水田と比べて「手間は2倍、収量は半分」といわれる耕作困難な地で、先祖伝来の歴史を絶やすまいと努めておられる方々からお話を伺い、それぞれの棚田の歴史とともに短文にして写真を添えました。過去の写真集を見て、ワクワクして現地にたどり着いても、もう耕作放棄地になっていて、がっかりすることも度々ありました。これら写真の地も10年後には半数は撮影の対象にはならないでしょう。各地を巡ってみて、採算を度外視しても、細部まで手を抜かず最大限の努力をするのが日本人の精神であることに気づかされました。失われゆく文化遺産の、美しくも懐かしい風景をご覧ください。 宮坂康夫」
という一文に宮坂さんの人となりが表されているように私には思えました。

        
       ※ 自転車旅行姿の宮坂康夫さんです。お若い!
       
       ※ 奥様から借用されたというコンパクトデジカメです。

 写真展には、25点の棚田の写真と共に、宮坂さんの説明が添えられていました。その一言、一言を読ませていただき、私はいたく感動しました。そこには宮坂さんの自然に対する憧憬、祖先の人々に対する尊崇の念が色濃く表わされているいるように思えたのです。
 私は25点の中から、数点を私のデジカメで撮らせてもらいましたが、写真をカバーするガラスに光が反射するために本来の良さが半減していることは否めません。

    
    ※ 春日の棚田(長崎県平戸市)
      
      ※ 泉谷の棚田(愛媛県内子町)
    
    ※ 日引の棚田(福井県高浜町)  バックの映り込みが激しい一枚です。
      
       ※ 姨捨(おばすて)の棚田(長野県千曲市)
  
  ※ 丸山千枚田(三重県熊野市)

 時間がありましたら、ぜひらいらっく・ぎゃらりーまで足を運んでみてください。期間は4月7日までと聞いています。

 65歳を過ぎてから全国を巡り歩く自転車旅行を敢行されたという積極的な生き方。そしてそこで出会った日本の原風景ともいえる「棚田」に着目されたこと。さらにデジカメでも十分に鑑賞に堪えられるだけの写真を撮り歩いたこと。
 それら全てが私たちシニア世代に勇気を与えてくれる宮坂康夫さんの今回の写真展でした。


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