覚悟はしていたのだが…。今朝いきなり敗北宣言を強いられた思いだった。足を一歩踏み出す度に足裏の小指・薬指が痛むのだ。これで30キロ歩行は無理だと悟り、潔く(?)撤退を決意した。無念だが仕方がない…。
※ 今回の国道歩きは写真のような直線道路が続く中を淡々と歩く単調なウォークだった。
今朝4時過ぎ、第3日目のゴールに予定していた滝川市江部乙の道の駅で目が覚めた。早速、車外に出てコンディションを確かめようとした。天気は穏やかでウォーキングには絶好と判断した。しかし、足の方が全くダメだった。歩き出す度に足裏の小指・薬指が痛むのだ。体の方は疲労が残っていたものの気力で押し通すことはできると思ったが、歩き出す度に痛む足を引きずっての30キロは我慢の限界を超えていると観念した。
※ 私が車中泊をした一つ「三笠 道の駅」です。
無念だが撤退を決意せざるを得なかった。その撤退とは、今回のロングウォークだけではなく、私が第1日目に明らかにした「無謀とも思える、ある企て」からの撤退も意味した。今回のロングウォークがその企てのためのテスト的意味合いをもっていたのだから、つらい決断だがしかたがない。(このことについては明日にでも詳述したい)
撤退を決めた後の私の行動は早かった。直ぐに車を走行仕様に切り替え、札幌に舞い戻った。無念な思いを抱えながら家のベッドの中で爆睡した。
さて、簡単にこの二日間を私流に振り返っておくことにしたい。二日間の凡その行動についてはすでにレポート済みなので、印象的だったことを写真と共にレポートしたい。
◇単調な風景
国道12号線というと北海道の大動脈である。(もちろん現在は並行して高速道が走っているが)トラックや乗用車がブンブンと飛ばしている脇を歩くことになる。歩道はしっかり確保されているので特別な危険は感ずることなく歩くことができた。ただ、殺風景な風景が続くのには閉口した。農地が見えてもまだ本格的農作業の前と見えて、水田には水が張っていなく、畑もまだ耕す前の状態だった。そんな中、秋撒き小麦が緑の畝を呈していたのが印象的だった。
※ 畑はご覧のようにほとんどが耕す前の状態でした。
※ 水田も一部に水が張られている状態です。遠くに雪を被る山々は暑寒別連山と思われます。
※ 唯一緑色を呈していたのは秋撒き小麦の畝でした。
※ 「子どもの日」の前日とあって千歳川を跨いで鯉のぼりが泳いでいました。
※ 江別市の特産のレンガを使用した立派なバス停です。
◇JRの嘆き
JR北海道の不振が伝えられて久しい。今回私は上幌向駅⇒森林公園駅間と茶志内駅⇒上幌向駅と二度の一番列車に乗った。確か6両編成とか、8両編成だったはずだが、私が乗った車両にはお客さんの姿が見当たらなかった。他の車両も大同小異と見えた。なんだか申し訳ない気がした。ウォーク中も国道は鉄路と並行するように走っているので、通過する列車を見ることができたが、車窓からお客の姿はほとんど見ることができなかった。言葉は悪いが、まるで空気を運んでいるかのようだった。コロナ禍も手伝ってはいるのだろうが、事態は深刻のように思えた。国道の方は連休ということもあってだろうか、絶え間なく車が行き交っているのに…。まあ、私自身も移動はほとんど車での移動なので「お前に云われたくない」と云われればそれまでなのだが…。時代の趨勢はJR北海道をますます苦境に追い込むのだろうか…。
※ これは極端な例かもしれませんが、全く客の姿が見えない車内です。
◇無人駅
前項と関連するのだが、私が利用した駅はことごとく無人駅だった。省力化を進めるJRとしては当然の措置なのだろうが、駅舎の中には栄華を誇った時代もあっただろうと思われる駅(茶新内駅)もあっただけに寂しい想いは隠せなかった。
私はこうした駅を選択したのは、駅前での駐車が容易だろうという思いがあった。その目論見通りに上幌向駅前にも、茶志内駅前にも駐車することができ、安心してウォーキングに集中することができた。
※ 「森林公園駅」です。
※ 「上幌向駅」です。
※ 「茶新内駅」です。
※ 鉄道が物流の主流だったころの名残の倉庫です。今では無用の長物のようです。
◇地方都市の衰退
このことも以前から叫ばれていることだが、今回歩いてみて改めて感じさせられたことだ。特に岩見沢市を通過する際、バイパスとなっている国道12号線を外れ、中心街を通る道を歩いた。中心街には栄華を誇った時期に造られたアーケード街もあったが、閑散とした印象だった。朝早かったこともあり、行き交う人もまばらで寂しい感じは否めなかった。各自治体ともに街の振興策に知恵を絞ってはいるのだろうが、人口減少という事態に対して有効な手立てはなかなか見いだせないというのが現実なのだろうか?
◇靴の失敗
最後に一つの愚痴を。今回、足の小指、薬指を痛めたり、豆を作ったりした原因は、私が使用したシューズにあったと反省している。今回は国道歩きということでモンベルのローカットシューズを使用した。ところがこのモデルが街歩き仕様にもなっていて、靴幅が狭いモデルだったようだ。(その辺りのチェックの甘さを反省している)ふだんのトレッキングで使っているミドルカットのシューズではそうしたことはなかった。このことは大きな反省材料である。
※ 見るからに先細のシューズですね。失敗でした。
以上、思いつくまま二日間の印象を並べてみたが、文章を綴りながらも無念さは増すばかりである。これからどう気持ちを立て直していこうか?う~ん。難問を抱えてしまった…。