田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

洞爺湖畔フットパス 金毘羅山コース

2016-11-11 20:23:43 | フットパスウォーク & トレッキング
 時折り雪が激しく降る中でのフットパスウォークだったが、2000年の有珠山噴火の爪痕が残る興味深いコースだった。ただ雪が舞い、隆起したり、分断された様子を見る(トレッキングする)には、必ずしも適切な季節ではなかったようだ。 

         
               
 前日、「秘境小幌モニターツアー」に参加した私は、そのまま帰るのも芸がないと考え、洞爺湖畔に一泊し、翌日洞爺湖畔に設置されたフットパスコースを2~3巡ってから帰ろうと計画を立てた。

 洞爺湖畔のフットパスコースは、私が取り寄せたガイドブックでは6つのコースがあった。その中から、私がまず選んだのは、2000年の有珠山噴火の爪痕が残る「金毘羅山コース」だった。スタート地点が宿泊したホテルのすぐ前だったことも選んだ原因の一つである。それはマップの表記とは正反対のスタート地点である「洞爺湖町火山資料展示室」という旧消防庁舎前からの出発だった。

               

 スタート地点の旧消防庁舎は、ちょうど洞爺湖畔のホテル街から小山を一つ越えたところにあり、コースは湖畔との間にある金毘羅山の裾を回って湖畔まで行き、折り返す往復コースだった。(距離にして往復4.5キロ)
旧消防庁舎の裏側は噴火によって大きく陥没し、今は水を湛えた大きな沼になっていた。

               

 そこから金毘羅山へ向かっての緩やかな上りが続く。途中にはこれも噴火によって廃墟となってしまった旧ゴミ焼却場の高い煙突が物悲しく立っていた。

               

 コース脇に立てられていた説明板には、辺りが噴火活動によって土地が隆起したということだが、噴火から15年以上経過したこともあるのだろうか、凹凸は認められるものの雑草が生い茂っていて、写真に撮るには相応しいと思えず、一枚も撮ることがなかった。

 金毘羅山の裾のピークを過ぎ、洞爺湖畔が視野に入ってくると、さまざまな噴火の爪痕を見ることができた。
 まず目に飛び込んできたのが、金毘羅山の山肌が大きく崩落し、草木も生えていない茶褐色の山肌だった。
 また、その沢の部分には砂防ダム(泥流ダム?)が設置されているのが見えた。

               

               

 続いて、2000年にできた噴火口の跡に水が溜まった二つの噴火口が現れた。その二つの噴火口には、「有くん火口」、「珠ちゃん火口」と、ちょっとお茶目な名前が付けられていた。
 この命名は、有珠山噴火を予知するなど、有珠山噴火に対して人的被害を未然に防いだ岡田弘北大名誉教授ではないかと思われるのだが、はたして真相は?

               
               ※ 青い水をたたえた「有くん火口」です。

               
               ※ こちらはノーマルな水の色の「珠ちゃん火口」です。

 二つの火口からやや下ったところに大きな断層が見えてきた。近くにあった説明板によると、「木の実の沢の火山性活断層」とあった。

               

 その後、湖畔に向かってどんどん高度を下げていったが、湖畔に入る直前に大きな壁が周りを覆っていた。その向こうには、噴火の被害を受けて廃墟となった4階建ての町営住宅が建っていた。
 果たして大きな壁は噴火前からあったものだろうか、それとも後なのか?私には判断がつかなかった。

               
               ※ 目の前に大きな壁があり、壁の向こうに廃墟となった町営住宅が見えます。

               
               ※ この写真は町営住宅側から壁を見たところです。 

               

 町営住宅のところまで行くと、スタートの標識が立っていたことと、雪の降りが激しくなっていたこともあり、マップ上のスタート地点である「洞爺湖ビジターセンター」には寄らずに折り返した。

 紅葉が終わり、その上雪が降っていたこともあり、すっきりして光景とはいかず、写真としてはつまらないものとなってしまったのが残念だった。

               
               ※ コース上には写真のような標識が立てられていた。標識に意味は、上からコースの
                レベル(軽登山レベル)、現在位置(T8)、ウォークの方向(右方向)を表します。