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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

市町村長リレー講座 旭川市長

2016-11-28 17:05:16 | 大学公開講座
 大きな都市の首長はどうしても調整型になってしまわざるを得ないのだろうか?そう思わせてくれるほど西川旭川市長の話は、私には少し退屈だった。しかし、反対にそうした姿勢は市政の安定化をもたらすという面もあるのかな? 

 11月24日(木)午後、札幌大学の「市町村長リレー講座」の本年度第4回目が行われた。
 私は都合で第3回目の沼田町長の話を聴けなかったので、今回が3回目だった。
 今回は講師として西川将人旭川市長が登壇した。テーマは「北北海道の拠点都市としてのまちづくり 世界にきらめく いきいき旭川 ~笑顔と自然あふれる北の拠点~ を目ざして」という長~い演題だった。

               
 
 西川氏はまず自己紹介から話を始めた。
 それによると、氏は旭川生まれで、北大に学び、卒業後日本航空の国際線パイロットになったということだ。
 30歳の時に政治の道に進むことを決心し、日航を退社し国政選挙(衆議院選挙)に出馬したが当選できず、その後も数度の国政選挙もことごとく落選し辛酸を舐めたようだ。
 2006年、38歳の時に旭川市長選に当選し、以後現在まで3期連続旭川市長を務めているという。

 西川氏の話は、現在旭川市が進めている6つの施策について紹介するものだった。
 その6つ施策とは、◇北の恵み食べマルシェ、◇ユジノサハリンスク道北物産展、◇企業誘致、◇観光客誘致、◇旭川空港、◇スポーツ合宿、の6つの施策であった。

               
               ※ 旭川市の公式(?)ゆるキャラ「あさっぴー」だそうです。デザインの意味を考えてみて!答えは下に

 私が西川氏の話を聴いていて感じたのは、どの項目をとっても格別目新しい感じは受けず、旭川ならではという特色を見出せなかったことだ。つまりどれをとっても、どこかで聞いたことのあるものばかりだなぁ、という思いなのだ。
 さらに私を退屈にさせたのは、それらを説明する西川氏の言葉に熱意を感ずることができなかったことだ。
 いったい西川氏が何に対して特に意欲的に取り組んでいるのかが、伝わってこないのだ。

               

 ここまで徹底されると、私は別なことを考え始めていた。
 それは、西川氏にとっては自身の色を出そうにも、出せない環境にあるのかな、ということだ。氏の経歴に立ち返った時、選挙において何度も辛酸を舐めている。とすると、市長としては、いろいろな人の考えに耳を傾け、その最大公約数的な考えを施策として実現することこそ、自らの最大価値を発揮する道だということを悟ったということなのだろうか。
 旭川市において市長に三度も当選できたということは、大きな失政をしていないということでもあるようだ。つまり西川氏は典型的な調整型リーダーとして旭川市をリードしているということなのかもしれない。

 そうしたリーダーとしての処し方も理解できなくはない。
 しかし、今回のような講座においては、できれば氏の旭川のまちづくりに対する〝夢″を語ってほしかったなぁ、というのが偽らざる思いである。
 リーダー(市長)とは、〝夢″を語り、住民に未来への希望を抱かせる存在ではないのだろうか?

               
               ※ 「あさっぴー」のデザインの意味付けです。