田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

秘境小幌モニターツアー 前編

2016-11-09 20:13:34 | フットパスウォーク & トレッキング
 久しぶりのワイルドなトレッキングだった。なまっていた私の体が覚醒した思いだった。なるほど小幌は秘境の名に相応しく、人が近づくのを拒否しているかのような険しい谷間に位置していた。時間はそれほど長くなかったが、秘境小幌を満喫した。 

 11月8日(火)午後、豊幌町が主催する「豊浦町の観光体験プログラム 体験モニターツアー」の「秘境小幌ツアー」に参加した。

               

               

 行程は次のようになっていた。
 豊浦町の市街地にある「天然豊浦温泉しおさい」に12時30分に集合し、トレッキングのスタート地点となる林道入り口にバスで約30分間かけて移動した。林道入り口となるところは国道37号線沿いではあるが、豊浦町から長万部にかけての国道37号線はトンネル、またトンネルといった非常に険しい峠を越えていく道路である。私たちが降ろされたところもトンネルを出たところの山の中だった。
 そこからトレッキングを開始して、約30分間かけて沢沿いを下り、海辺に出た。そこに「小幌洞窟」とういう大きな岩穴があった。

               
               ※ ガイドの河合さんはバスの中から今回のコースについてのレクチャーをしてくれた。

 小幌洞窟からは山登りだった。これもおよそ30分間くらいだったろうか?少し平坦になったなと思ったとき、鉄路の長いトンネルが少しだけ途切れた谷間に「小幌駅」があった。
 そこから列車に乗って豊浦駅まで戻り、スタート地点の豊浦温泉に戻り、解散というコースだった。

               

 この日はあいにくの雨だった。それほどひどい降りではない、ということで主催者は実施を決めたようだ。私は上下レインウェアを着込んだうえ、雨傘を差すという万全な体制でトレッキングを開始した。
 国道は海面よりかなり高いところを通っているらしい。私たちは沢沿いをどんどん下っていった。雨のためにコースのところどころはぬかるんでいた。さらに石は滑りやすくなっていた。参加者に気を付けるようにと指示を出していた女性のスタッフが私の目の前で大きな石のところで滑って尻を打ってしまった。バツの悪い思いをしたことだろう。

               
               ※ 団体行動の上、傘を差していたので行動中に写真を撮ることができずコースの険しさを写すことができなかった。

 沢を降り切ったところが「小幌洞窟」だった。
 小幌洞窟を訪れた最初の和人は全国を行脚していた僧、円空であったという。円空は1666年に洞窟を訪れ、5体の仏像を作り洞窟内に納めたと言い伝えられているそうだ。
 洞窟はかなりの大きさで、人間なら3~40人くらいは入れそうなほどの大きさだった。我々一行25人はゆうに雨宿りができた。
 洞窟の奥には「岩屋観音堂」が設置され、そこに仏像が安置されていたと伝えられている。

               

               

               

               

 ここでスタッフが持参した温かい飲み物が提供された。その飲み物とは、地元産のロロンというカボチャを使ったポタージュだった。地元のレストランのシェフの手によるものということだったが、非常にとろみの強い濃厚な味が冷えた体に美味しかった。
 さらに、豊浦町特産のイチゴを材料としたキャンデーも配布された。

               

 小幌洞窟を後にすると、険しい登りが待っていた。海岸から崖の上へよじ登るようなコースだった。とは言っても、登山のように長くはなかったし、ガイドもゆっくりと歩を進めてくれたので、それほど辛さは感じずに済んだ。

               

 崖を登りきると、噴火湾を林越しに眺めることができた。
 この登りも30分くらいだったろうか?ちょっと平坦になってきたかな、と思ったところ最終目的地の「小幌駅(こぼろえき)」だった。トンネルとトンネルの間が200mもあるだろうか?まったく人家はなく、ホームと駅名だけの簡素な駅である。小さな建物はあったが、それは駅舎ではないとのことで、駅舎のない駅だった。

                            

※ 長くなりそうなので今日はここまでにして、後編で小幌駅周辺の描写と、このモニターツアーについて考察してみたい。
※ なお、私は今日(11月9日)雪の中で、洞爺湖畔の二つのフットパスコースを歩いてきた。それも追ってレポしたいと思います。