THE REGATTA MYSTERY
1939年 アガサ・クリスティ
主にクリスティの人気キャラクターが登場する9篇が収められた一冊です。
こうやって短篇で一気に読むと、探偵たちにはそれぞれ似合う事件があるんだな、と
実感できますね。
もちろん、どんな事件だって解いてしまうのでしょうけど
ミス・マープルがスパイ組織に潜入したり、ポアロがばあ様たちと井戸端会議なんて
ピンとこないもの。
他の作家にも言えますが、短篇と長・中篇で同じテーマを扱った作品てありますよね。
推理小説だと「あれ?犯人知ってるけど… 」ってことになりますが
そこはさすがのアガサ・クリスティ、ちょっと細工がしてあります。
そんな3篇をご紹介。
『バグダッド大櫃の謎(The Mystery of the Bagdad Chest)』
ポアロはある夜会で話題の殺人事件の被害者の妻ミセス・クレイトンに会いました。
彼女の夫は友人リッチ少佐の家の櫃の中で死んでいたのです。
しかし前夜少佐の家ではパーティーがあって、ミセス・クレイトンも訪ねていました。
彼女の夫は急用で来れなくなったはずだったのに…
この物語は『スペイン櫃の秘密』という題名で他の短篇集に収められています。
邦題が違っているだけだと思うでしょ? ま、そう言っても過言ではない…
でも相方はヘイスティングズからミス・レモンに代わってるし、少し長くなってます。
『黄色いアイリス(Yellow Iris)』
ポアロは切羽詰まった女性の電話でレストラン“白鳥の園”に呼び出され
目印と言われた黄色いアイリスの花瓶があるテーブルで知人を見つけます。
ポアロは皆のことを注意して見ますが、なんだか楽しそうな晩餐です。
主催者のラッセル氏がいきなり「自殺した妻のために乾杯を」と言いだしました。
こちらは『忘れられぬ死』とだいたい同じようなあらすじなんですけど
今長篇の細かいところが思い出せない…
かなり長くなっていますので別物に仕上がっている可能性がありますね。
『二度目のゴング(The Second Gong)』
晩餐の時間にとてもうるさいリッチャム・クローズ荘の滞在客は
誰もが食事の合図である二度目のゴングに遅れないように必死です。
しかしある晩、ゴングが鳴っても張本人のロシェ氏が現れません。
うろたえた客たちが書斎を開けると、ロシェ氏がピストルを握って死んでいました。
こちらは『死人の鏡』という長めの短篇と同じような内容で
食事時間にうるさい館の主人、書斎の死体、ピストルなんてところは同じです。
でもね、登場人物が微妙に違ってるので、結末も自ずと違ってまいります。
どちらかというと『死人の鏡』の方が好きかしら…
ネタ切れなんて言わないで下さいね。
同じような話しで始めてラストを変えて行く方が、もしかしたら
一から作るより難しいかもしれないですよ。
ほぼ同じ内容でも、もう一度読んでもらえるように工夫してたみたいです。
だから読んじゃいました
オールスター勢揃い!
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね
1939年 アガサ・クリスティ
主にクリスティの人気キャラクターが登場する9篇が収められた一冊です。
こうやって短篇で一気に読むと、探偵たちにはそれぞれ似合う事件があるんだな、と
実感できますね。
もちろん、どんな事件だって解いてしまうのでしょうけど
ミス・マープルがスパイ組織に潜入したり、ポアロがばあ様たちと井戸端会議なんて
ピンとこないもの。
他の作家にも言えますが、短篇と長・中篇で同じテーマを扱った作品てありますよね。
推理小説だと「あれ?犯人知ってるけど… 」ってことになりますが
そこはさすがのアガサ・クリスティ、ちょっと細工がしてあります。
そんな3篇をご紹介。
『バグダッド大櫃の謎(The Mystery of the Bagdad Chest)』
ポアロはある夜会で話題の殺人事件の被害者の妻ミセス・クレイトンに会いました。
彼女の夫は友人リッチ少佐の家の櫃の中で死んでいたのです。
しかし前夜少佐の家ではパーティーがあって、ミセス・クレイトンも訪ねていました。
彼女の夫は急用で来れなくなったはずだったのに…
この物語は『スペイン櫃の秘密』という題名で他の短篇集に収められています。
邦題が違っているだけだと思うでしょ? ま、そう言っても過言ではない…
でも相方はヘイスティングズからミス・レモンに代わってるし、少し長くなってます。
『黄色いアイリス(Yellow Iris)』
ポアロは切羽詰まった女性の電話でレストラン“白鳥の園”に呼び出され
目印と言われた黄色いアイリスの花瓶があるテーブルで知人を見つけます。
ポアロは皆のことを注意して見ますが、なんだか楽しそうな晩餐です。
主催者のラッセル氏がいきなり「自殺した妻のために乾杯を」と言いだしました。
こちらは『忘れられぬ死』とだいたい同じようなあらすじなんですけど
今長篇の細かいところが思い出せない…
かなり長くなっていますので別物に仕上がっている可能性がありますね。
『二度目のゴング(The Second Gong)』
晩餐の時間にとてもうるさいリッチャム・クローズ荘の滞在客は
誰もが食事の合図である二度目のゴングに遅れないように必死です。
しかしある晩、ゴングが鳴っても張本人のロシェ氏が現れません。
うろたえた客たちが書斎を開けると、ロシェ氏がピストルを握って死んでいました。
こちらは『死人の鏡』という長めの短篇と同じような内容で
食事時間にうるさい館の主人、書斎の死体、ピストルなんてところは同じです。
でもね、登場人物が微妙に違ってるので、結末も自ずと違ってまいります。
どちらかというと『死人の鏡』の方が好きかしら…
ネタ切れなんて言わないで下さいね。
同じような話しで始めてラストを変えて行く方が、もしかしたら
一から作るより難しいかもしれないですよ。
ほぼ同じ内容でも、もう一度読んでもらえるように工夫してたみたいです。
だから読んじゃいました
オールスター勢揃い!
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね