万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

初夜礼讃無常偈(しょやらいさんむじょうげ) Ⅱ

2009年09月06日 | Weblog
善導大師さま撰述になる六時礼讃で今日でもよく唱えられているのが「初夜礼讃偈」でありましょう。
 南無至心帰命禮(なもししんきみょうら)西法阿弥陀仏(さいほうあみだぶつ)
 弥陀智願海(みだちがんかい)深広無涯底(じんこうむがいたい)聞名欲往生  (もんみょうよくおうじょう)皆悉到彼国(かいしっとうひこく)
 願共諸衆生往生安楽国(がん)
 導師が唱え、諸僧が同音しそれが繰り返され、時に磬(けい)が打たれて唱えられる快いリズムと音声は今もやはり魅了されます。
 法然聖人の頃、鹿ヶ谷で行われた不断念仏の法会、その法会に宮中の女御鈴虫、松虫が参席し落飾したことが念仏停止と云う歴史的大事件となる直接原因となったのですが、その法会で死罪となった住蓮、安楽らによって唱えられていたのがこの「礼讃偈」であったと云われています。
 画像の軸は「初夜礼讃偈」の無常偈です。初夜と云う時刻は戌刻(いぬのこく)とありますから今の午後8時頃になります。
 大正末から昭和初期に龍谷大の学長であられた前田慧雲和上の揮毫によるものです。
 
 煩悩深くして底なく、生死の海無辺なり。
 苦を度する船いまだ立たず。いかんが睡眠を楽(この)まん。
 勇猛に勤精進して、心を接してつねに禅に在(お)け。
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