masumiノート

何を書こうかな?
何でも書こう!

小規模3者店は2者店に勝っても、「残る」可能性は低い。

2017年06月02日 | ガソリンスタンド3

燃料油脂新聞より(※青系文字がmasumi)

5月27日


バイク、自転車、農業用運搬車・・・修理業で収益確保
社長さんと奥さんの二人三脚で運営しているが、給油は奥さんが行い、ご主人が修理屋として活躍している。
店は今年で66年目。修理業は40年目。
「この店に頼めば安心」が関係者の声だ。



6月1日 


“勝ち残るSS”の実現 JXTG2017年度リテール方針策定
「最高のサービスと技術力で。喜ばれ、選ばれるSSの実現」

2016年度のJXリテール販売方針は、
http://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/c31a70a0aea9d13c48532a1dece93dbc






6月2日


後継者問題浮き彫り フルの存在感示すも廃業へ

「周辺のフルサービスSSが相次いで廃業したためにお客さんがどんどん増えた。
借金はないし、商売を続ける自信もあった。
お客さんも引き留めてくれたが、子供が引き継がないと言うし、高齢(70歳)になったので、この辺りが引き際と決断した」
名古屋市近郊のある市で、一昨年6月に廃業した旧ENEOS系販売店店主はこう語る。

同事例は、小規模フルSSの残存メリットが存在し、やり方次第でフルは十分に生き残れることを実感させるとともに、
それが叶えられない業界の課題を浮き彫りにしたといえる。


*****

当店も、私たち夫婦が病気や怪我をせず、歳を取らず、また突発的な経営上の事故に遭遇することもなく、
施設や設備の老朽化もないのならー
例え業界の様々な問題が是正されず現状のままなのだとしても、
永遠に店の営業を続けていくことができると思います。



自店の仕入れ値で売る店が出現してから約20年、今や地場店より新規出店の2者店の方が多い商圏です。
その進出してきた2者店の数軒が撤退したり運営者交代するなかでも当店は営業を続けています。
それも高値の系列仕入れを貫きながらー。


それでもいずれは店を畳む。
間違いなく、その日は来ます。


それは昔、「店を畳むことになったら元も子もない」と業転に手を出した店も同じではないでしょうか?
その後マークを降ろしてPBになり、大きな卸格差のもとで“天国”にいた店も同じではないでしょうか?

地場の1SS店は、店主の存在が大きい。
いくら優秀な社員がいたとしても、地場店は店主の存在あってこその地場店だと思います。

子や社員が「後を継ぎたい」と思うためには、商環境が整わなければ難しいと思います。

現在黒字経営していても廃業を選択する地場店が多いのは、そういうことだと思います。




写真は今朝9時過ぎ、やる気満々で配達に出ようとする70歳のこうちゃん。

こうちゃんの引き際は、masumiさんには見えません。


6月3日 追記

>「店を畳むことになったら元も子もない」

背に腹は代えられぬ”と他社買いしなければならないことは理解しています。

それでもこのブログで他社買いを批判してきたのは、「業転は一時凌ぎにしかならない」「業転が地場零細店を救うことにはならない」という思いがあったからです。

価格競争(過当競争)は資本力の戦いだからです。


業転を取ることで、
業転を取らない同業者をスケープゴートにすることで、
“その時を生き延びたとしても、

或は業転に活路を見出したつもりでも、

過当競争のなかでは、いずれは資本力に負けます。



石油という商品が嗜好品や単なる消耗品なら、業転でその時(一代限り)を凌げばいい。

だけど石油という商品は“燃料”油で、生活必需品で、数十リッターという小口配達をしなければならないもので

その配達は誰が担ってきたのか。
そしてそれは一代限りで終わらせていいことなのか。

そういうことを考えたとき、

私たちのような小規模店は、商環境を守ることを第一にすべきだろうと思いました。

商環境を守るというのは決して護送船団という意味ではなく、

恣意的な、
大き過ぎる卸格差の是正です。