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報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 第4章 「記憶」 登場キャラ紹介

2016-07-19 17:41:24 | 私立探偵 愛原学シリーズ
 もっとも、登場が内定している敵キャラだけですが……。

 トイレの花子さん:

 研究所の女子トイレ、奥から2番目から飛び出して来た少女。
 セーラー服をモチーフにした、どこかの学校のものと思われる制服を着ている。
 但し、両目の部分に横に細長い穴が開いているだけの真っ白い仮面を着けている為、顔は分からない。
 ありとあらゆる銃の攻撃を受けつけず、研究所内を徘徊して愛原達を追い詰めて行く。
 尚、名前はまるで“学校の怪談”に出て来る“トイレの花子さん”のような登場の仕方だった為、愛原が付けたもの。
 本名は別にあるが、【御紹介はここまで】。
 被弾しても全くケガすらしないことから、人間ではないと思われる。
 また、いかにも小柄で非力な少女のようであるが、タイラントを使役できる。
 モチーフは“バイオハザード”hdリメイク版や“バイオハザード アンブレラクロニクルズ”に登場するリサ・トレヴァー。
 『元々は普通の人間の少女だったが、アンブレラに捕えられ、実験体にされた』『ありとあらゆる攻撃を受けつけない(リサの場合、数秒だけ失神する)』『仮面を着けている(リサの場合、女性研究員数人の顔を剥いだものを継ぎ合わせて作ったマスクを被っている』『喋れる(リサの場合、普段は唸り声で、たまにうわ言のようなものを喋る)』等の共通点がある。

 タイラント(日本版):

 身長2メートルを超える大男。
 スキンヘッドにサングラスを掛け、トレンチコートを着ている。
 こちらも殆ど銃による攻撃を受けつけず、愛原達を追い詰める。
 何故だかトイレの花子さんの命令を聞き、彼女の指示で全て動く。
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“私立探偵 愛原学” 第4章 「記憶」 3

2016-07-19 10:26:43 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[6月27日23:00.天候:不明 アンブレラ・ジャパン霧生研究所]

 私達は霧生電鉄線の引き込み線を歩いて、アンブレラの秘密研究所があるという場所へ向かった。
 殺風景な貨物ホームから、これまた殺風景な鉄扉を開けると、そこにはやっぱりメタリックだけども、同じく殺風景な廊下が続いていた。
「……誰もいないな」
 停電もしておらず、真っ暗なトンネルや薄暗いホームと比べると、まだ明るい。
 近代的な造りをしているせいか、幾分、不気味さは薄らいだように見える。
「油断してはダメです、先生。きっと、そこの壁をブチ破って来たり、あそこのダクトから何か出て来るオチですよ」
 そう言って高橋は、マグナム弾が装填されているLホークを両手に構えた。
「そうだな」
 廊下は緩い右カーブになっていて、突き当りにはまた鉄扉があった。
「うっ、ヤベェ!電子ロック掛かってやがる!」
「ええっ?」
 さすがに世の中甘くなかったか。

 鉄扉は電子ロックで固く閉ざされていた。
「先生、こいつで鍵を壊してみますか?」
 高橋は銃口を電子ロックのカード読取機に向けた。
「待て待て。そんなことしたら、ここの警備室に警報が行く恐れがある」
「……そこまで考えなくていいんじゃない?」
 と、高野氏。
「えっ?」
「だってもう私達、カメラに映ってるみたいだよ?」
 高野氏は天井の監視カメラを指さした。
「ありゃ!?」
「それに先生、この騒ぎでは警備室にだって誰もいませんよ」
「そうだよ。もしいるんだったら、私達の姿を見つけて駆け付けてくるはずでしょう?」
「そ、そうか。じゃあ……あっと!その前に……」
 私はダメ元で、お寺で手に入れたセキュリティカードを当ててみた。
 近代的な研究所である為か、カードは非接触式と呼ばれる、カードを読取機に当てるだけのタイプだ。
「そんなもの当てたって、開くわけが無いでしょう?」
 高野氏は呆れた。
 私に否定的なことを言うと文句を言う高橋ですら黙っている。

 ピー!(カードを当てたら、何か読取機からアラームが鳴った)

「ん?」
 すると、読取機の横にある小さなモニタに何かが表示された。
 何だろう?エラーが出たから云々とでも書かれているのだろうか?
 私はモニタを覗き込んだ。

『学校の怪談でお馴染みの、トイレに出て来るという女の子の幽霊。その名前は?』

「な、何だこりゃ!?」

『1:良子さん 2:恵子さん 3:花子さん 4:まる子さん』

「この中から選べということですか?」
「そりゃまあ、“トイレの花子さん”ってあるけどねぇ……」
「じゃあ、3か」
 私はテンキーの3を押した。
 すると、

 ピーン!
 ……カチッ。

「……先生、鍵が開いたようです」
「はあ!?」
 高橋がドアを開けた。
 一体、今のは何の演出だ!?
「と、とにかく、中に入ってみよう」
 私達が中に入ると、そこはロビーになっていた。
 そのロビー側からドアを見ると、そこには、『鉄道搬入口』と書かれていた。
 ロビーといっても、病院の待合室と言った方が良いような殺風景さだ。
 相変わらず、ここには何もいない。
「ジョージはここからハンターが脱走したとか言ってたけど、残っている奴らもいないってことなのかな?」
「どうでしょうねぇ……」
「で、高野さん、どこから調べる?」
「やっぱり研究室とかでしょ」
「そうなるか」
 ロビーには所内の見取り図があった。
「脱出できる所も確認しておかなきゃあ……」
 今いるところは4階らしい。それほどまでに大山寺は高い所にあったのだ。
 すると1階には……。
「確かに出入口はあるけど、そこを出たから安全ってわけでも無いだろうさ。結局、町の外に続いているというわけじゃないんだから」
「ですよねぇ……」
「ねぇ。5階にも搬入口があるらしいよ」
「5階に!?何で?」
「そんなの知らないよ」
「またヘリポートでもあるのか?」
「とにかく、行ってみましょう」
 私達はまずその5階に行ってみることにした。
「うっ!」
 しかし、5階に上がる所は防火シャッターが下ろされていた。
 また、エレベーターもあるのだが、それも電源が落とされている。
「警備室だ!警備室に行こう!そこなら鍵やら何やら手に入る!」
「警備室は1階にあるみたいだね」
「よし。行くぞ」
 私達は階段を下りた。

「……おかしいな。町の方とかはゾンビが大量にいたのに、ここには全くいない」
 それでも首無し死体だとか、焼死体などはあったので、ここも異変とは無関係ではないというのは分かった。
 しかし今現在、呻き声を上げて徘徊しているゾンビだの、奇声を上げて飛び掛かって来るハンターもいない。
 つい、ここで無双でも強いられるかと思ったのに。
 1階まで降りてみる。
「……うーむ。シャッターが閉まっている」
 研究所の外に通じているであろう、正面入口にはシャッターが下ろされ、また什器などが積み上げられて、完全にバリゲートがされていた。
 私達が大山寺の大講堂でした時と同じだ。
 考えることは皆同じだということか。
 ここから外に出ることはできなさそうだ。
 私達は警備室に入ってみた。
 そこは大山寺のそれと違い、モニタがズラッと並んだ広い所だった。
 こういうのを防災センターって言うのか?
 超高層ビルの地下に、よくこういうのがあるな。
 モニタは稼働しているのだが、どれを見てもゾンビやハンターなどはいなかった。
「皆、避難した後なのかもしれないな」
「その、避難した関係者達はどうやって避難したのでしょう?」
「うーむ……」
 私はモニタを見て回った。
「うん?」
 すると、今は行けなくなっている5階の外を映しているというモニタがあった。
「5階の搬入口だって。……あ、何かトラックとか乗用車とか止まってる」
「5階は道路と繋がってるんですか?」
「……ねぇ、ちょっとこれ見て!」
 室内の別の場所を探していた高野氏が、何か資料のようなものを持って来た。
 それは霧生市内の地図。
 地図にはちゃんと、『アンブレラコーポレーション・ジャパン(株)霧生開発センター』と書かれていた。
 秘密の研究所ではなかったのか?それとも、さすがに存在自体を隠すことは無理だとして、取りあえず存在だけは公表しているのか。
 高野氏が指さした所には、県道707号線(新霧生道路)がすぐ近くを通っていることが分かった。
「新霧生道路ってのは、霧生市と町の外を結ぶ有料道路なの」
「本当か!」
 もちろん、無料で通れる旧道も存在するが、ここから遠い上、地上を通っている為に、化け物達に占拠されている恐れがある。
 それに対して新霧生道路は高架線を、まるで高速道路と似たような規格で作られているということで、化け物は少ないかもしれない。
「そう言えば俺達がこの町に来る時、高速バスもここを通ったような気がするなぁ……」
「つまり5階の搬入口というのは、この道路と接続していると。5階に行けば車もありますから、それに乗って町を脱出できるということですね!?」
「そういうことになるな。もしくは、非常線を警察や自衛隊が張っているだろうから、そこまで行けば助かるぞ」
「決まりだね。でも私は研究室に行って、何が起きたか確かめてみたいね」
「どうせ避難した時にでも、持ち出されたんじゃないか?」
 と、高橋。
「それでも全部は持ち出せないでしょ。とにかく、探してみたいね」
「分かった。じゃあ、手分けして探そう。幸い、ここにも携帯用の無線機がある。これを持って、お互いに連絡を取り合おう」
「分かったわ」
 室内にはマスターキーやマスターカードがあった。
 これを持ち出す。
 しかし、どうしてもシャッターを開けることはできなかった。
 5階に行かないと、操作できないのか。
「研究室フロアは3階だね。ちょっと行ってくる」
「ああ。だけど、カメラに映っていないだけで、まだヤバいのはいるかもしれないから気をつけてくれよ」
「分かったよ」
 そう言って、高野氏は警備室を出て行った。
「やっぱり、ここでは防火シャッターの操作はできないみたいだな」
「普通は鍵の掛かっているスイッチボックスを開けて、中のボタンを操作しますよね?」
「ああ。だけど、それらしい鍵が無いぞ。これも持ち出されたのか?」
「増田の爺さんみたいに、どこかに鍵を持った警備員が転がってるかもしれませんよ」
「マジか。モニタだけ見ると、死体自体は結構転がってるんだよなぁ……。1人1人総当たりしていったら、時間が勿体ないが……。まあ、いいや。取りあえずやってみ……。!?」
 その時、私はモニタに何かがフッと映ったような気がした。
「先生、どうしました?」
「あ、いや。気のせいか?今、何か映ったような気がするんだが……」
「あの女じゃないですか?」
「いや、高野さんは3階に行くと言っていた。あの辺のモニタだったぞ。……『4階トイレ前』とある」
「化け物か生き残りか……」
「いずれにせよ、確認してみるか。化け物だったら高野さんが危ないし、生き残りだったら助けてあげないと」
「はい」
 因みにエレベーターの再起動はここで行えた。
「よし。行ってみよう」
「はい!」

 私達は警備室を出て、エレベーターへ向かった。
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“私立探偵 愛原学” 第4章 「記憶」 2

2016-07-18 20:56:37 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[6月27日21:00.天候:晴 霧生電鉄・大山寺駅]

 結局、救助ヘリは来なかった。
 私達は大山寺に立て籠もるのをやめ、別の方法で町を脱出することにした。
 高野氏のアイディアによると、霧生電鉄線の大山寺駅と霞台団地駅の間の引き込み線が、世界的な製薬企業アンブレラ・コーポレーションの日本法人が運営する研究所に通じているという。
 秘密の研究所なだけに、非常時の場合に備えて、町の外までの脱出経路が確保されているのではないかというのが高野氏の予想だ。
 他に方法が無い。
 ……いや、あるのかもしれないが、恐らく彼女はジャーナリストとして、この町に起きた異変を暴いてやろうという気持ちの方が大きいのだろう。
 どうする?
 私達はこの賭けに賭けてみるか?

 1:賭けてみる
 2:賭けてみない

 他に方法が思いつかないし、私も是非この町の異変の原因を暴いてやりたくなった。
 可能性があるとしたら、賭けてみたい。
 私達は準備を整えてから、大山寺駅に向かった。
 夜になったのは、何もホラー演出をしたい為ではない。
 高橋の体調が万全になるまで待ったのと、どうもカメラで見ていたのだが、ゾンビにせよ、ハンターにせよ、彼らは夜は寝るらしい。
 確かに彼らは魔力で生み出されたものではない。
 アンブレラの狂った研究の一環で生み出されたものだとするならば、確かに彼らも夜は寝るだろう。
 もちろん、夜でも起きて歩いている者はいた。
 だが、真っ暗闇だと向こうも見えないらしく、直前でライトを消してやると、慌てて私達を探し回るのだった。
 そして、リッカー。
 大本堂から逃げ出した連中もまた境内を徘徊していたが、よくよく見たら、奴等には目というものが無い。
 脳が剥き出しにはなっているが。
 だから、頭を撃たれると弱かったのか。
 “逆さ女”はまだ目が残っていたが、かなり視力は悪かったようで、それで私のすり抜けに気づくことができなかったらしい。
 その代わり、そいつらは聴力は良かったので、私達の足音を聞きつけてやってくるといった感じだった。
 だから、そーっと通り抜けると、奴等はやってこない。

 そんなこんなで大山寺駅の前までやってくると、様相が一変した。
 ここらのゾンビは弱り切っていた。
 駅前のタクシー乗り場やバスプールには、恐らく餌にあり付けなかったが為に餓死したと思われるゾンビ達が大勢いた。
「ウゥウ……」
 生き残っていたゾンビも立つことができず、這いずって私達に向かってくる有り様だった。
 この方が却ってゾンビらしく、不気味ではあるのだが、脅威ではなくなった。
 頭を何度か踏みつけてやっただけで、哀れな生涯を終えるほどだった。
「中に入ろう」
 私達は霞台団地駅と似た構造の大山寺駅に入った。

 

 誰もいない大山寺駅。
 ここもハンターに殺されたと思われる阿部運転士の死体が……って、あれ?
「おい、高橋君」
「何でしょうか?」
「阿部さんの死体、何でこんな所にあるんだ?確か、電車の中で殺されたはずだよな?」
 ホームと改札口を結ぶ階段の途中に、阿部運転士の死体があった。
 高橋がひっくり返すと、
「ああ……先生、こういうことですよ」
 阿部運転士は腐乱死体となっていた。
 もちろん、ただの腐乱死体ではない。
「ゾンビになっちゃったんだね」
 と、高野氏。
 ハンターに攻撃されても、ウィルスには感染するのか。
 それとも、阿部運転士自身がウィルスに感染していただけだったのか。
 私達がこの駅をあとにした後、どうやらゾンビ化したらしい。
 そして駅構内を徘徊しているうちに、駅に侵入してきたハンターに殺されたようである。
 大山寺駅は霞台団地駅と違い、停電してしまっている。
 ホームは相変わらず真っ暗であり、ライトでホームの先を照らすと、辛うじてトンネル内やその先の信号機が点灯しているのが見えただけである。
 ライトで見る限り、この先にゾンビやハンターなどの気配は無い。
 霞台団地駅になだれ込んで来たゾンビ達だが、ここまで歩いては来れなかったのか。
 外は梅雨晴れで蒸し暑かったが、トンネルの中はヒンヤリしていた。
 これは山の中を水脈が通っており、それでトンネル内が冷やされているのだと高野氏が説明した。
 薄暗いトンネルを私達は進む。

「高橋君、右だ!」
「了解です!」
 でもやっぱり、トンネルの中にハンターはいた。
 私達がお寺で手に入れた強いランプを当ててやると、ハンターはそれで目が眩み、私達に狙いを定めて鋭い爪を的確に振り下ろすことができなかった。
 それでも中には、飛び掛かって即死攻撃を出してくる奴もいたが、動きが大ざっぱ過ぎるし、何より……。
「ギャアアアアッ!」
「はい、一丁あがり!」
 高野氏がスコープ付きのライフルで、ハンターを遠くから狙撃する為に、そもそも近接戦になること自体が少なかったという。
「おお〜、さすが!」
 私が感心するのを高橋は面白くないようで、鼻を鳴らしただけだった。

 
(件の分岐点。左が霞台団地方面の本線、右が引き込み線である)

 ようやく引き込み線にやってきた。
 まるでトンネルの中の信号場(単線で電車が行き違いを行える設備)のように偽装されているが、よく見ると、右奥にも線路が続いているのが分かった。
 使わない時は車止めまで設置して、いかにもこちらは行き止まりのようにしてやがる。
 もちろん電鉄関係者は知っているのだろうが、それ以外の利用者には単なる電留線程度にしか認識させていないのだろう。
 トンネルの照明まで消せば、電車の中からだと確かに分からない。
「こっちだ!」
「はい!」
 私達は引き込み線の奥に向かった。
 すると、線路は本線より下に下っている。
 地下深く……あ、いや、待て。
 元々ここは山岳トンネルの中で、大山寺は山寺だし、霞台団地も高台の住宅街なわけだから、むしろ地上に向かっているといった感じか?
 地下鉄が地上区間から地下区間へ入ろうとする所は結構な急坂みたいなイメージがあるが、ここもそれくらいの急坂だった。

「あー……何か、明かりが見えて来たぞ」
 線路を下った先に、ポツンと一面一線のホームがあった。
 トンネルは真っ暗なのだが、こちらの駅は通電しているようだ。
 駅員の日記にあった貨物電車が止まっていれば面白かったのだが、ホームに電車自体がいなかった。
 私達はホームに上がった。
「なるほど……」
 ホームは他の駅よりも殺風景で、ベンチも無ければ何駅かの看板も無い。
 明らかに、関係者専用のホームといった感じだった。
 コンコースに向かう階段やエレベーターが見受けられなかったが、ホーム中央の壁にある鉄扉。
 これが駅の出口……そしてそれは、アンブレラの研究所の入口であると思われた。
「……鍵は掛かってなさそうだな。ここまで来たら、もう後には引けないぞ。準備はいいか?」
「もちろんです!」
「OKだよ」
「じゃ、開けるぞ」

 私は重厚な観音開きの鉄扉を開けた。
 その先にあったものとは……。
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“私立探偵 愛原学” 第4章 「記憶」 1 

2016-07-17 23:22:59 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[6月26日18:00.天候:雨 新日蓮宗大本山・興雲山大山寺 大講堂]

 あれから1日が過ぎた。
 あれ以来、ヘリコプターがやってくることはない。
 生存者のゾンビ化に怯えてヘリを出さないのか、あるいはもう飛び立てるヘリが無いのか……。
 でも、私達はまだ生きている。
 ゾンビ化することなく……。

 私達は寺院内で最も安全だと思われる大講堂に引き上げた。
 増田氏の遺体は、まだ正面入口近くにある。
 頭を完全に引きちぎられていた為、知っている人しか増田氏だと分からないだろう。
 増田氏は正面入口のシャッターは故障しているとのことだが、試しに引っ張ってみたら、どうやら単に引っ掛かっているだけのようだ。
 エントランスのドアが破られている為、私達の存在を知ったクリーチャー達が襲ってこないように、バリケードを作る必要があった。
 幸いあの後、クリーチャー達が侵入していたことは無かったようで、警備室の監視カメラを見ても、大講堂内にゾンビなどの姿は無かった。
 一定の安全は確保できたわけだが、はてさて、これからどうしよう?
 実は今、決めたところで、すぐには行動できない理由があるのだ。
 それは何故だと思う?

 1:高橋が倒れた。
 2:高野が倒れた。
 3:愛原が倒れた。

 そう。
 警備室に逃げ込んでから、高橋の様子がおかしいと思った。
 彼は高熱を出していた。
 私は更に絶望に駆られた。
 高橋までゾンビ化してしまうのか。
 ということは、やはりいずれは私も……。
 生きてこの町から出ることは叶わないのか……。

「くそぅ……!くそぅ……!俺が……こんな町に滞在しようとさえしなれば……!」
「先生……」
 高橋は仮眠室のベッドに横になっている。
「高橋君!今、望むことは無いか!?」
「それなら、やっぱり……。先生の手で、楽にしてもらえますか?」
「……分かった。苦しまないよう、頭を撃ち込んでやるからな!」
「お願いします」

 1:マシンガンを使う。
 2:ショットガンを使う。
 3:ハンドガンを使う。
 4:ナイフを使う。

 私はハンドガンを取り出し、高橋の額に銃口を押し当てた。
「こんな……情けない探偵でごめんな……」
「いえ……。俺は、先生と一緒にいられて良かったです。……何だか、意識が朦朧としてきました……。もう、ゾンビ化するのかもしれません……。腐った体で徘徊したくはないので……どうか、お早くお願いします」
「分かった。……さようなら」

 カチッ!

「……?あれ?」
 私は何度か引き金を引いた。
 だが、何故か弾が出て来ない。
「……あ!悪ィ!この銃、弾入ってなかった!」

 ズコーッ!

「いやあ、ハンドガンなんて最近使ってなかったからさぁ……」
「……先生のショットガンでお願いします」
「分かった。ちょっと取ってくる」
 私は席を立ってショットガンを取りに行った。
「おわっ!?」
「きゃっ!?」
 仮眠室と警備室を繋ぐドアが内外から同時に開けられた。
 警備室側に高野氏がいたのだ。
「あっと!これは失礼!」
「びっくりさせないでよね!……ほら、解熱剤。救護所に行って、取って来たから」
「えっ?」
「警備室の救急箱にあるヤツじゃ弱いでしょ?救護所はお寺の診療所も兼ねてるみたいだから、そこに行ったら強い薬が置いてあるんじゃないかと思って、行ってみたらビンゴだったよ」
「さすが高野さん」
「途中にまだハンターが2〜3匹くらいいたからね、ライフルでフッ飛ばしてやったわ」
「スナイパーだな。……だけど、高橋がゾンビ化しそうなんだ。今さら、解熱剤飲んだところで、どうにもならないよ」
「? あれ?言わなかったっけ?」
「何が?」
「多分、この中で高橋君が1番ゾンビ化が進んでいたんだろうね。まだ症状は出ていなかったけど。ある程度、ウィルスの侵食が進むと、副作用として発熱があるんだって。要は発熱することにより、体内のウィルスを倒すようにするんだろうね」
「……マジ?」
「おい、聞いてねーぞ……!」
 ベッドから高橋の怒号が聞こえて来た。
 だがそこは病人。
 いつもの覇気のある声では無い。
「逆を言えば、抗ウィルス剤が効いてるってことね」
「そうなのか?」
「そうでしょ。高橋君、体が痒いなんてことはない?」
「……無い」
「ほら?」
「そうだったのか!」
 危ねぇ!危ねぇ!危うく高橋を殺すところだった!
 ショットガンとマシンガンは、まだ弾が入っていたからな……。
「……高橋君、気を取り直して、これを飲め」
「はい」
「起きれるか?」
 高橋は上半身を起こして、私から解熱剤を受け取った。
 額には冷却シートが貼られている。
 水はペットボトルの水を飲ませた。
「……救助は来ましたか?」
「いや、まだだ。明日になって、何の状況も変わらなかったら、別の策を考えようと思う。キミはとにかく、元気になることを考えろ」
「……はい」

 私は高橋をベッドに寝かせると、仮眠室から警備室に戻った。
「どうだい?何か救助らしきものは?」
「全然ダメだね。カメラ見てるけど、時々映るのはゾンビとかハンターだけだよ」
「ここの場所はばれてないかな?」
「大講堂の前にゾンビが歩いてるけど、シャッターを閉めたおかげで、入れないみたいだね」
「……そうか。でも油断はできないから、交代で休もう。高野さんから先に休んでいいよ」
「そう?じゃあ、そうさせてもらおうかな?」
「その方がいい。シャワー室もあるしね」
「うん」
 因みに警備室には、非常備蓄用としてか、缶詰や水のペットボトルがロッカーの中に保管されていた。
 これを夕食にする。
 明日の朝も缶詰か。
 本当にまるで、避難民そのものだな。
 避難すら満足にできていないというのに。
「あのさ……」
「ん?」
 高野氏が口を開いた。
「もし明日、高橋君が元気になって、でも救助が全く来ないようだったらどうする?」
「……まだ考えてない。どうしようか?山を徒歩で越える?でもなぁ……」
「実は私に1つ考えがあるの」
「何だい?」
「霧生電鉄の大山寺駅と霞台団地駅の間に、貨物の引き込み線があるのは知ってる?」
「ああ。何か、あったな」
「あの先に、何があるか知ってる?」
「いや……?」
「私の調査だと、あそこにあるのはアンブレラの研究所の入口だってよ」
「はあ!?」
「ハンターはあの研究所で、実験の産物として作られた。ところが、そこの研究所で事故があったことで制御不能になったハンターが脱走し、そしてそこで開発されていた……というか、恐らく、もう既にアメリカ本体で開発されていたウィルスが町中にばら撒かれたと私は見ている」
「何だって!?」
「それを確かめたいと思う」
「でもそんなことしたって、町の脱出は……!」
「ああいう秘密の研究所で何か災害が起きた場合、町の外まで脱出できる手段を確保しておくものだよ。あいにくと、霧生電鉄は違ったみたいだけどね。他にもそれがあって、そこの職員達はそれを使って脱出したかもしれない。それを私達も使わせてもらうの」
「うーん……」
「明日までに考えておいて。救助が来てくれたり、高橋君が明日までに元気になってくれなかったら、そもそもできないことではあるんだから」
「分かった」
 私が頷くと、高野氏は満足そうに笑みを浮かべて、自分が食べた缶詰の空き缶やら保存食やらを片付けた。

 私は牛肉大和荷の缶詰を開け、サトーのごはんを電子レンジで温めながらモニタを見たが、ヘリポートにも三門にも救助隊らしき姿は見受けられなかった。
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“私立探偵 愛原学” 第3章 「叫喚」 final

2016-07-16 21:08:32 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[6月25日12:30.天候:曇 新日蓮宗大本山・興雲山大山寺 大本堂]

 私達は重厚な門扉の横の通用口から、大本堂の中庭に入った。
 空にはどんよりとした雲が広がっており、真昼のはずなのに、月明かりの夜よりも却って不気味だ。
 異変前は多くの信者達が行き交ったであろう正門から大本堂までの石畳も、今では誰もいない。
 ゾンビもいないし、ハンターもいなかった。
 だけど、これだけは言える。
 さっきのヤモリだかカメレオンだかの化け物(後に分かったことだが、アメリカでも似たような個体があったらしく、そこでは“リッカー”と呼ばれていたそうだ)が逃げ込んでいるだけに、恐らく奴らが待ち構えているだろうと……。
 私は浅井主管の死体の中から出て来た鍵を手に、それを同じく重厚な鉄扉の鍵穴に差し込んだ。
 案の定、それは開いた。
「ここまで来たら、もう後には引けないぞ。準備はいいか?」
「OKです!」
「私も。……いざ、地獄の間へ」
 鉄扉を開けると、まだ大本堂の空間ではなかった。
 更に奥に、また別の頑丈な扉があった。
 寺宝を保管している蔵とはいえ、随分と厳重なものだ。
 もう1つのドアは鍵が掛かっていなかった。
 そーっと開けてみる。
「わぁ……!」
 広さは体育館より一回りや二回り大きいくらい。
 まるで劇場のような座席がずらっと並んでいて、それが正面を向いている。
 ステージの上には固く閉ざされた鉄製の鎧戸があった。
 恐らく、あの中に寺宝とやらが保管されているのだろう。
 入口には『今度の御開帳日』とか書かれていたので、信者から拝観料でも取って、特別公開しているのだろうか。
 照明が点いていた為に、中の様子が手に取って分かった。
「……おっと!思わず見とれたが、恐らく反対側の非常口に出るドアはあそこだな」
 私はステージの両脇にあるドアを指さした。
 実際に非常口誘導灯が点いていることから、外に出られるようになっているはずだ。
「先生、急ぎましょう」
 高橋が先走ろうとする。
「ま、待てっ!」
 私はそんな高橋の腕を掴んで制止した。
 何だか、嫌な予感がしたのだ。
「!!!」
 その時、高橋が駆け出そうとした先に、あの触手のようなものが床に突き刺さった。
 もし私が制止しなかったら、高橋は頭から体を突き刺されていたかもしれない。
「やっぱり出たね!」
 高野氏がライフルではなく、ショットガンを天井に向けた。
 天井には、あのトイレで会った化け物が張り付いていて、触手のような長い舌を出していた。
 それがバッと床に飛び降りて来る。
「やっぱり出たか!」
 高野氏はその化け物に向かって発砲する。
「また出たぞ!」
 すると、それに呼応するかのように、通気口からその化け物が5〜6匹は出て来た。
「多いぞ!?」
 私はジョージの形見であるマシンガンを構えて、引き金を引いた。
「おわっと!?」
 勢い良く連射されるマシンガン。
 思わず反動で仰け反りそうになり、且つマシンガンを落とすところだった。
「シャァァァァァッ!!」
 私は天井や壁に張り付いていたそいつらにマシンガンの弾を当てて、床に落とした。
 だが、床に落ちたら落ちたで、ピョンピョンとカエルのように跳ねてこちらに向かってくる。
「うわぁっ!!」
「高橋君!?」
 高橋がそのうちの一匹に飛び掛かられた。
「何やってんの!!」
 高野氏がショットガンで高橋に飛び付いたヤツに弾丸を撃ち込む。
 幸い高橋は舌で串刺しにされることなく、化け物を屠ることに成功した。
「高橋君!急いで先に行くんだ!」
「先生!?」
「先にヘリポートに行って、信号弾を撃て!」
「で、でも、先生!」
「ボサッとしてないで、さっさと行って!」
 高野氏も叱咤するように高橋に叫ぶ。
 幸いこの化け物もまた、そんなに速く移動できないようである(※メディアによって違う。実写映画“バイオハザード・アポカリプス”では、目にも留まらぬ速さで移動する描写がある。ゲーム版ではゾンビよりやや速い程度)。
「わ、分かりました!」
 その時、私は化け物達を見てふと思った。
「高橋君!ジグザグに行けっ!」
「は!?」
 私も後から追う。
 座席の間の通路を真っ直ぐ行くのではなく、折りたたまれた座面の間も通ってジグザグに移動するのである。
 気づいたのだが、あの化け物はカメレオンのような舌を持っている。
 それって確か、真っ直ぐにしか伸ばせないはずだ。
 案の定、ジグザグに走る私達に対し、化け物は舌攻撃ができなくなった。
 斜めや横に舌を出せればいいのだろうが、口の向きに対して真っ直ぐに舌を伸ばすしかできない為、横方向にジグザグに動く私達に対して舌攻撃ができないのである。
「シャァァァァッ!」
 だが、こちらの化け物も少しの知性はあるのだろうか?
 舌を伸ばして攻撃できないと分かるや、ジャンプして私達の前に先回りして来やがった!
「先生!」
「ヤモリの化け物のくせに、ピョンピョン飛びやがって!」
 後になって分かったことだが、この化け物達は元々はゾンビで、それがこの化け物に変化したものらしい。
 それでも一匹ずつ倒して行きながら、ついに私達はステージ横の扉の前までやってくることができた……と、思いきや!?
「逃ガサナァァァァァイ!」
 ドアの上の通気口の金網をブチ破って、ある者が出て来た。
「で、で、出たーっ!」
 私はびっくりして尻もちを付くほどだった。
「よ、よ……妖怪“逆さ女”だーっ!」
 そう言ったのは、その化け物は人間の女の面影を残し、そしてまるで浅井主管のような喋り方だが、喋ることができたからだ。
 体の色は後ろから追ってくる化け物達が土気色なのに対して、“赤鬼”ほどではないが、赤く紅潮した色だった。
 私が何故か頭に浮かんだその化け物の名前を“逆さ女”にしたのは、正しく通気口からぶら下がって逆さまになっている様からだった。
 どうやらこの女の化け物、ここの化け物達のボスらしい。
 現れると、一気に私達を取り巻いた。
 取り巻いただけで、攻撃してこなくなった。
 だが、取り囲まれたことで、退路を断たれてしまった。
 しかも、ある程度の距離を取っている。
 何故か?
「うわっ!?」
 大ボスもまた、口から長い触手のような舌を出してくるのだが、その長さがハンパ無かった。
 取り巻きの化け物達が5メートルくらいだとするならば、この女ボスは20メートルくらい伸ばしてきやがる!
 私は咄嗟に、頭の中に選択肢が浮かんだ。

 1:ボスに向かってマシンガンを連射する。
 2:取り巻きの化け物を排除する。
 3:ボスの下を潜り抜ける。
 4:何もしない。

「わあああああっ!」
「先生!?」
 私は何を思ったか、咄嗟にボスに向かって走り出した。
 スルスルスルと伸ばした舌を収納するボス。
 そして今度は私に向かって舌を伸ばそうとするが、
「あれ!?」
 私はボスの下を潜り抜けることに成功した。
 ボスはどうやら背後の気配を全く感じることができないらしく、まるで私が消えたかのような錯覚になったらしい。
「オ前ダァァァァァァッ!!」
 私のことは諦めたのか、
「きゃああああっ!?」
 今度は高野氏に長い舌を伸ばした。
 右足首を絡め取られ、逆さ吊りにされる高野氏。
 スカートならめくれてたのに。ちっ!
「放せ!!」
 私は背後から“逆さ女”に向かってマシンガンを連射した。
 だが、確かに血は飛び散るものの、あまり効いていなさそうだった。
「ココカァァァァァッ!?」
 それでようやく私が背後にいたことに気づいたらしい。
 高野氏だと用済みとばかりに、ポイッと放り投げてしまった。
「高橋君!キャッチしろ!!」
「は、はい!」
 高橋は軽い身のこなしで椅子の上に飛び上がった後、取り巻きの化け物の一匹の背中に着地して高野氏をキャッチした。
「シャァァァァァッ!」
「グワァァァァァ!!」
 取り巻きの化け物達は高橋達に襲い掛かったが、何ぶん近過ぎて舌が出せない状態。
「どけや、コラァッ!!」
 高橋は高野氏を降ろすと、手持ちのコルトパイソンで“逆さ女”の頭を撃ち抜いた。
 体は頑丈だった“逆さ女”も、他の化け物達と同じく、頭を撃ち抜かれれば弱かった。
 通気口からぶら下がっていたのが床に落ち、どうやら絶命したようだ。
 残る取り巻きの化け物達が襲って来るかと思いきや、まるで蜘蛛の子を散らすかのように右往左往している。
 まさか自分達のボスがやられるとは思わず、パニックになっているのだろう。
「今のうちだ!」
 私達は裏口へ通じるドアへ飛び込んだ。

 すぐに大本堂の外へ飛び出す。
 ヘリポートは目と鼻の先にあった。
「高橋君!早く信号弾を撃つんだ!」
「分かりました!」
 高橋は背中に背負った信号弾をヘリポートの上に降ろすと、信号弾の打ち上げを行った。
「離れて!」
 信号弾が空高く飛び上がる。
 これで果たして、ヘリが来てくれるかどうか……?
「ヘリだ!ヘリの音がするよ!」
 高野氏が叫ぶ。
「おおっ!?」
 すると、確かにこちらに向かってくるヘリコプターがいた。
「やったやった!助かったぞ!」
 一応、高橋が発煙筒を一本使う。
「おーい!こっちだ!こっちーっ!」
 そして、上空のヘリコプターに向かって発煙筒を振った。

 ……ヘリコプターはUBCSのものだったらしい。
 既に生存者を何人か乗せていた。
「おい、あそこ!あそこにも生存者がいるぞ!」
「本当か?ゾンビじゃないよな?」
「大丈夫だろう。さっきの信号弾といい、今、発煙筒が焚かれてることといい、ゾンビにそんなことができるわけないから、ちゃんと生きてる人間だと思われる」
「よし、ならば降下!」
 パイロットはヘリを降下させた。
 と、その時だった!
「ウウウウウッ!」
「ワアアアアアッ!」
「わあっ!?な、何をする!?」
 生存者達がパイロットと副操縦士に襲い掛かった。
「大変だ!生存者達がゾンビ化しやがった!」
「く、くそっ!は、放せっ!やめろぉっ!!」

 ヘリポートから上空を見上げていた私達は、ヘリコプターの様子がおかしいことに気づいた。
「お、おい!何か、ヘリがフラついてないか!?」
「本当ですね?別に、強い風が吹いてるわけでもないのに……」
「ってか、逃げよう!あれ、墜落するパターン!!」
「なにいっ!?」
 高野氏の言う通りだった。
 私達は急いでヘリポートから離れた。
 と、同時にヘリコプターが物凄い勢いで、ヘリポートに激突し、そして、爆発・炎上した。

 そ……そんな……。ひどいよ……。やっと……助かると思ったのに……。
コメント (7)
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