報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“愛原リサの日常” 「少女達の入浴」

2023-06-03 20:33:00 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[12月25日21時30分 天候:雨 神奈川県相模原市緑区某所 国家公務員特別研修センターA棟]

 絵恋「25日になっても、クリスマス特番ばっかりねぇ……」

 絵恋は畳の上に寝転がり、室内のテレビのチャンネルを回していた。
 結局、絵恋も体操服とブルマ姿にさせられた。
 リサと早苗の2人掛かりで。
 絵恋が着ているのは、東京中央学園の緑ブルマ。
 もっとも、廃止前に本当に着用されていたものではなく、それに準拠したデザインの別メーカー製作のものである。
 今のリサもそのようなブルマを着用しているのだから、特にリサが何か言うわけではない。
 リサはリサで同じものではなく、プライベート用の紺色のブルマを穿いている。
 早苗は早苗で、沖縄中央学園で廃止前まで着用されていた青いブルマを穿いていた。
 沖縄の『魔王軍』はブルマの色が統一されておらず、東京みたいに緑色のブルマを穿く者もいれば、廃止前の青のブルマを着用する者もいた。
 特に『魔王』のリサがどっちかにしろと言っているわけではないし、そもそも今のリサが別の色のブルマを穿いているので。

 愛原「おーい。風呂から出たぞー」
 リサ「はーい」

 愛原は部屋に用意されていた浴衣を着ていた。

 リサ「先生は浴衣だけで寒くない?」
 愛原「風呂に入ったばかりだからな。今の所は……。ただ、部屋の外に出たらもう寒く感じるだろう」

 一応、クロゼットにはどてらも入っている。

 絵恋「それじゃ、失礼して……」

 絵恋は部屋から出る前に、体操服の上からジャージを着用した。
 ジャージもまた、東京中央学園のジャージである。
 沖縄中央学園のジャージは、ブルマが廃止になっただけで、スクールカラーのブルーのデザインであることには変わりない。
 ブレザーの色も青だが、デザイン自体は姉妹校の東京中央の色違いといった感じである。
 愛原は、『常磐線の青』だと表現した。
 東京中央学園は、『埼京線の緑』である(モスグリーンと表記していた箇所があったと思うが、これは間違い)。

 リサ「結局、ジャージは着るのか……」
 絵恋「う、上だけよ」

 リサがジト目で絵恋を見据える。
 一応、ジャージのズボンも持って来たようだが、リサの目線を気にして、それは穿かなかった。

 リサ「それじゃ、お風呂行って来る」
 愛原「よし、行ってこい」
 リサ「帰りにジュースとか買って行こう」
 早苗「それはいいね」

 あいにくとホテルとかではないので、室内に冷蔵庫は無い。
 因みに愛原も自販機コーナーで飲み物を買っており、水だけでなく、ビールも買っていた。
 階段を下りる。
 さすがにもう受付は閉まっていて、ロビーも薄暗くなっていた。
 ロビーにある大時計がカッチカッチと振り子の音を鳴らしており、ボーンと鐘を鳴らした。

 早苗「9時半か……」

 早苗がそう呟いた。
 大浴場と小浴場、自販機コーナーは更に下にある。
 ロビーやエントランスはもうほぼ消灯されていたが、階段の方は煌々と明かりが灯っている。
 防火シャッターがあることから、非常階段としての役割があるからだろう。
 消防法上、屋内非常階段の照明は消灯することができない。
 また、大浴場や小浴場の方はまだ営業しているからか、照明が点いていた。
 尚、これらの風呂は23時までだという。

 リサ「む!僅かながら、先生の残り香が」
 早苗「ホントだねぇ」
 絵恋「そ、そう?」

 脱衣場にも換気扇が回っていて、換気はされているはずなのだが……。
 少女3人は脱衣場で一糸纏わぬ姿になると、小浴場に入った。

 早苗「言うてそんなに狭いわけじゃないみたい」
 リサ「大浴場はもっと広いよ。あそこは10人くらい湯船に浸かれる。で、これは……」
 早苗「まあ、私達3人なら、余裕で足が伸ばせるかな」
 リサ「そうだね」

 リサはその湯船のお湯を手で掬ってみた。
 そして、そのお湯の臭いを嗅いでみる。

 リサ「あん……先生の臭い、残ってないなぁ……」
 早苗「そりゃあ、ろ過装置が動いてるからね」
 リサ「先生のチ○毛が浮かんでいるかもしれない!探せ!」
 絵恋「やだっ!」
 早苗「そんなのいいから、早いとこ体洗いましょ」
 絵恋「そ、そうね」
 リサ「先生はどこの洗い場を使ったんだろう?」

 洗い場は5つある。

 リサ「おお!ここのシャワーが濡れている!ここを使ったんだ!」

 リサはもちろん、喜んでそこを使った。
 そこは真ん中のシャワーだった。
 奥から2番目に早苗が使い、手前から2番目を絵恋が使った。

 リサ「奥から2番目……」
 早苗「何ですか?」
 リサ「まるで、“トイレの花子さん”だね」
 早苗「何がですか?」
 絵恋「東京中央学園の旧校舎。その2階の女子トイレの個室は5つあって、奥から2番目の個室に“花子さん”が住んでるんだって」
 リサ「わたしもアンブレラの研究所にいた時、それの物真似させられたなぁ……」
 絵恋「獲物の前に現れて、クイズ攻撃するヤツ?」
 リサ「そう、それ!先生にもやったけど、全問正解してくれたもんで、わたし自身は攻撃できなかったなぁ……。結局、タイラント君にお願いしたけど」
 早苗「そんなことがあったんですか?」
 リサ「元“トイレの花子さん”のサナエは、記憶に無い?」
 早苗「全くありません。それと……さっきから気になってるんですけど……」
 リサ「なに?」

 早苗はリサと絵恋の股間を指さした。

 早苗「どうしてアソコの毛、ツルツルに剃ってるんです?」
 絵恋「は、はわわわ……!そ、それはリサさんが……!」
 リサ「先生の秘蔵エロ動画。『パイパンロリ少女と温泉イチャラブ旅行』が何度も再生されてた。つまり、愛原先生はパイパンが好きみたい。だから、わたしも再現してあげてるの」
 絵恋「わ、私はリサさんにお付き合いしてるだけですぅ~……」
 早苗「そういうことでしたか。魔王様は一途ですね」
 絵恋「うむ!」
 早苗「私はてっきり、お2人がイスラム教か何かだと思ってましたよ」
 絵恋「何で!?」
 早苗「コーランでは、陰毛を剃る事が義務付けられているからです」
 リサ「そうなのか」
 絵恋「スポーツ選手とかは、激しい運動の時、アソコの毛が引っかかったりして集中力を乱されるので、剃る選手も多いと聞くわ。特に欧米の選手とかね」
 リサ「2人とも、よく知ってる」
 絵恋「でへへへ……ま、まあね。……あ、そうだ。確か、上野凛も剃っているはずよ」
 リサ「リンも?」
 絵恋「陸上部だからでしょうね」
 リサ「なるほど。リンも『魔王軍四天王』としての自覚はあるようだ」
 早苗「愛原先生がブルマが好きなら、女子陸上選手のユニフォームも好きかもね」
 リサ「うん。だからリンだけは、学校のブルマじゃなくてもいいってことにしてる」
 絵恋「リサさん家に行く度に、陸上部のユニフォームに着替えなきゃいけないのも大変ね」

 その為か、リサの家に遊びに来るのは、専ら文化部員が多いという。
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“私立探偵 愛原学” 「藤野での一夜」 2

2023-06-03 16:04:24 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[12月25日20時30分 天候:曇 神奈川県相模原市緑区某所 国家公務員特別研修センターA棟]

 いつもの通り、守衛所で入構受付を行う。
 守衛達は24時間泊まり込みで警備をしており、こんな時間でも入構受付に応じてくれた。
 というより、前からそのような話をしていたからだが。
 入る時に持ち込み禁止品が無いかどうかの荷物のチェックも行われる。
 私はハンドガンとショットガンを持っているが、これは許可されたものである。
 その後、本館であるA棟の受付に行く。
 そこでカードキーを受け取った。
 どうやら、今回はこのA棟に泊まれるらしい。

 愛原「ん?一室だけ?」

 カードキーは人数分用意されたが、部屋は1つだけだった。
 いや、部屋自体は4人部屋と6人部屋があるのだが、私用のはないのか?
 私が疑問に思って、善場主任にLINEすると……。

 善場「愛原所長には動向監視をお願いしておりますし、また、1人だと安全が確保できかねる恐れがあります。同室でお願いします」

 という返信が返ってきた。

 リサ「おー!先生と同じ部屋ー!」

 リサは大喜びだったが……。

 絵恋「そ、そんな……!リサさんと2人きりじゃないだなんて……ッ!」

 絵恋はがっかりしていたし、早苗は無表情で何かを考える仕草であった。

 愛原「とにかく部屋に行こう。ああ、あと、自販機コーナーは下にあるから」
 リサ「そうだった。自販機でお菓子が買えるんだった」
 絵恋「後で買いに行きましょう」

 先に荷物を置きに行く為、客室上階に向かう。
 大きな荷物があったので、エレベーターを使わせてもらった。
 このエレベーターでも、地下の研究施設に行ける。
 但し、それ専用のカードキーが無いと地下には行けないシステムだった。
 上階であれば、カードキーが無くても使用できる。
 絵恋と早苗は、ゴロゴロとキャリーバッグを引いていた。

 愛原「この部屋だな」
 リサ「211号……」

 私のカードキーで部屋のドアを開ける。
 中に入ると、畳敷きの部屋になっており、両側に木製の2段ベッドが設置されていた。
 つまり、4人部屋である。
 ベッドにはカーテンが付いているので、それを閉めればカプセルホテルのような感じになるか。
 既にベッドメイクはされており、あとは寝るだけ。
 浴衣もあるが、アメニティは自分で用意しなければならない。

 リサ「先生、先生」
 愛原「何だ?」

 リサは荷物の中から、体操服の上を取り出した。

 リサ「ここでは寝る時、体操服とブルマにしておくね」
 愛原「えっ?」
 絵恋「ちょっと、リサさん!?それ、家用じゃなかったの!?」
 リサ「先生と一緒の時は着るって言ったでしょ?なあ、サナエ」
 早苗「そ、そうですね」
 愛原「気持ちは嬉しいけど、この時季にそれは寒くないかい?」
 リサ「わたしは大丈夫」

 リサは大きく頷いた。
 そりゃ、鬼型BOWなら体温は高いだろう。
 そういうことじゃなくて、私は普通の人間である絵恋を心配しているのだ。

 リサ「この部屋、暖房効いてるから寒くないでしょ?」

 リサは私の心を読んだかのように、絵恋に聞いた。

 絵恋「こ、この部屋は寒くないですけど……」
 愛原「そうだな。廊下とかは暖房が無いから寒いな」
 リサ「分かった。じゃあ、上だけジャージ着ていい」
 愛原「下は許さんのかいw」
 リサ「それじゃ、ブルマの意味が無い」
 愛原「そ、そうか……」
 絵恋「ほ、他にも泊まっている人に見られたら恥ずかしいし……」
 愛原「あー、それはいないみたいだよ。さすがに、年末押し迫る時期に泊まる人は……」
 リサ「そういうこと。とにかく、着替えてお風呂に入ろう」
 愛原「あ、ちょっと待った」
 リサ「先生は気にしなくていいよ。わたし達の着替え、見てて」
 絵恋「ええーっ!?」
 愛原「いや、だからオマエは良くても、絵恋さんがダメなんだって」
 リサ「エレン。先生の命令は絶対」
 愛原「勝手に俺の命令にすんなし!……って、早苗さん!?」

 早苗はしれっと着替えを始めた。
 既に制服のブラウスを脱いで、下は白いブラジャー姿になっている。
 リサや絵恋よりも胸は大きい。
 EまたFカップくらいあるかな?
 この3人の中では1番身長が高く、肉付きも良い。

 早苗「何ですか?」
 愛原「何ですかって……」
 リサ「こら、サナエ。勝手に着替えるな」
 早苗「すいません」
 リサ「で、なに?先生」
 愛原「ここの風呂って、大浴場と小浴場だろ?どっちに入っていいのか確認してなかった」

 どちらが男湯でどちらが女湯かは決まっていない。
 その日の宿泊者の男女比や人数で、施設側が決めるという。

 リサ「おー、そういえば……」

 早苗に対抗してか、リサもしれっと上を脱いでいる。
 リサは黒いブラジャーだった。
 スポプラではなく、普通の。

 愛原「ちょっと確認するわ」

 私は少女達から目を逸らすようにして、室内の内線電話の受話器を取った。

 愛原「あ、もしもし。211号室の愛原です。すいません、ちょっと1つお聞きしたいんですが……はい。お風呂の方って、今夜はどういった運用で……はい」

 私が電話をしている間、背後からは服を着替える音がした。
 リサが悪戯っぽく、手ブラ状態の裸を見せつけようとしてくる。

 愛原「……ああ、そうですか。分かりました。じゃあ、そうさせてもらいます。……はい、どうもありがとうございます。失礼します」

 私は電話を切った。

 愛原「こら、リサ!フザけるな!」

 私が振り向くと、既にリサは体操服にブルマに着替えていた。
 ブルマはスカートの下に穿いていたと思われる紺色のブルマだった。
 早苗は同じような体操服だが、下が青いブルマになっている。
 これもスカートの下に穿いていた奴だな。
 絵恋さんだけが、まだ着替えていない。

 愛原「お前らなぁ……。絵恋さんは、無理しなくていいからね?」
 絵恋「はい……」
 リサ「で、先生。お風呂はどうなの?」
 愛原「やはり宿泊者が俺達しかいないからってことで、小浴場しか稼働させないらしい」
 リサ「よし!皆で入ろう!先生!混浴混浴でへへへ……

 リサは第1形態に戻ってしまい、牙を剥き出しにし、涎を垂らした。
 風呂の中で食われてしまう。

 愛原「ダメダメ!入れ替え制だよ、入れ替え制!」
 リサ「ええ~……」

 リサは残念そうな顔をした。

 絵恋「先生が先に入ってきてください」
 愛原「あ、そう?悪いねー」
 リサ「エレン、勝手に……って、ああ……まあ、いいか。先生の残り湯に浸かれるから」
 絵恋「あ……」
 愛原「つったって、ここの風呂は循環湯のはずだで?俺が入った後でも、濾過されるだろ?」
 リサ「サナエ、ろ過装置壊してこよう」
 早苗「後で怒られても知りませんよ?」
 愛原「いま怒るに決まってんだろ!」

 だ、大丈夫なのかな?
 今夜、ゆっくり寝られるのだろうか……。
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“私立探偵 愛原学” 「藤野での一夜」

2023-06-03 11:50:39 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[12月25日18時30分 天候:曇 神奈川県相模原市緑区小渕 焼肉のいちばん]

 藤野駅を出た私達は、駅前の通りを甲州街道に向かって進んだ。
 国道20号線という幹線道路だが、都内の同じ道路かと思うほど、その道路状態は貧弱である。
 もちろん舗装されているのだが、オレンジ色のセンターラインが引かれているだけの片側1車線しかなく、その1車線の幅が狭い。
 大型車同士がすれ違おうとする際は、減速または徐行しないといけないだろう。
 それくらい狭い。
 もちろん国道だから、大型トラックはバンバン通る。
 そこに面した焼肉屋に入り、そこで夕食にする。
 テーブル席に案内され、早速注文。
 さすがにビールは飲むことができないので、私もウーロン茶にしておく。
 どうして、この店なのかというと……。
 実は、ジャンルに拘りがあってのこと。
 焼肉店で斉藤早苗の動向を観察し、おかしなことがあったら、すぐに善場主任に報告するように言われていた。

 リサ「食べ放題は無いのか……」
 愛原「チェーン店じゃないからな」
 絵恋「こういうお店に来たら、チョレギサラダでしょう」

 リサみたいな人食い鬼型BOWは、肉なら何でも良い派である。
 つまり、安い肉でもバンバン食べてしまうのだ。
 御嬢様の絵恋さんの方は、そんなに食べないとはいえ、やはり高い肉(上カルビとか、上ロースとか)を注文したがるのだった。
 まあ、ここの食事に関しては、デイライトさんが出してくれるからなぁ……。
 というか、明日以降の食事代もなんだけど。

 店員「お待たせしましたー」
 リサ「おー!」

 それにしても、あれだけLサイズのピザがっつり食っていた癖に、今は肉をガッツリ食おうとしているわけだからな……。

 愛原「リサ、何度も言うが、肉はちゃんと焼いて食えよ」
 リサ「いただきまーす!」
 愛原「だから、生で食うなっつの。また、人間に戻れなくなるぞ」
 絵恋「お肉を生で食べるリサさんも、ワイルドで素敵ですぅ~
 愛原「ワイルドじゃなくて、鬼だっての」
 早苗「そうですよ」
 愛原「……!」

 これは……変な所と言っていいのだろうか?
 早苗のヤツ、確かに肉を火に通した。
 だが、文字通り、火に通しただけだ。
 ロースターの上で炙っただけ。
 ステーキの焼き方で言えば、『ブルーレア』(レアよりも更に生っぽい焼き方)の状態で食べた。
 リサが『ブルー』(完全に生)の状態で食べようとするのを阻止している間、早苗はそういう食べ方をしていたのだ。

 早苗「どうしました、先生?」
 愛原「さ、早苗さん、もう少し焼いてから食べた方がいいんじゃないかなぁ……と」
 早苗「血が滴るくらいがちょうどいいんです」
 リサ「だよね!サナエ、冴えてる~!」
 早苗「どうも」
 愛原「いや、キミ達ねぇ……」

 う、うん。
 一応、善場主任には報告しておこう。
 リサが好きな食べ方ってのは、だいたい人外だから。

 早苗「火で少し炙ると、中に閉じ込められて固まっていた血が滴り落ちるんですね。それがまた美味しいんです」
 リサ「なるほど。それは気づかなかった。わたしは中に閉じ込められている血ごと食べるものだと思っていた」
 早苗「それもいいんですけど、愛原先生がダメって仰るので」
 リサ「うむ。先生の命令は絶対」
 愛原「いや、キミ達ねぇ……」

 やはり早苗は、BOWか?
 私は善場主任にLINEを送った。

 善場「かしこまりました。引き続き、動向監視をお願いします。また変な所を見つけましたら、報告をお願いします」

 との返信だった。

[同日19時45分 天候:曇 同店→藤野交通]

 食事が終わり、私達は退店した。
 基本的に立替払いなので、ここでの支払いは私のカードを使う。
 領収証を取っておき、後でデイライトさんに請求するといった形だ。
 で、カードのポイントは私のものw
 尚、肉の食べ方以外に2人に変な所は見つからなかった。

 リサ「あー、美味しかった!ごちそうさま!」
 愛原「そりゃあ、良かった」
 絵恋「ここから、どうやって行くんですか?」
 愛原「近所にタクシー会社がある。そこでタクシーを予約しているから、そこからタクシーで向かうよ」
 絵恋「分かりました」

 タクシー会社は徒歩数分なのであるが、先述したように、上級国道の割には道幅が狭い。
 歩道もろくに無かったりするから、車、特に大型車が来た時はスリリングだ。
 通学路にもなっているだろうに、平場の少ない地域は大変だ。
 本来なら、もっと離れた所に高規格バイパスでも作って、この道路は県道に格下げというのが現代の感覚なのではないかな。

 愛原「ここだよ」

 タクシー会社に到着する。
 プレハブの平屋建てだが、事務所内には照明が点灯している。
 私が中に入って、予約している旨を伝えると、すぐに運転手が出て来て、車庫に止まっているタクシーを出して来た。
 車種は都内でも普通に走っているトールワゴンタイプ。
 ハッチを開けてもらい、そこに荷物を乗せる。
 そして少女3人には後ろに乗ってもらい、私は助手席に乗った。
 行先を告げると運転手は意外そうな顔をしたが、すぐに頷いて、車をまずは甲州街道に出してくれた。
 まあ、こんな時期のこんな時間に、国家公務員特別研修センターに行く酔狂な客などいないに決まっているだろう。
 実際にはここにいるのだが。

[同日20時00分 天候:曇 同市同区内某所 国家公務員特別研修センター]

 正面入り口の門は、鉄扉が堅く閉ざされており、車は許可車両でしか入ることができない。
 その為、私達はその正門前でタクシーを降りることになる。
 ここも一応、カードで支払った。
 もちろん、領収証は取っておく。

 リサ「サナエはここに来るの、初めてでしょ?」
 早苗「もちろんです」
 絵恋「わ、私は何回目でしょう……?」

 タクシーから荷物を降ろしながら、少女達は話す。
 料金の支払いが終わった私もタクシーから降りて、自分の荷物を降ろした。

 愛原「忘れ物は無いな?それじゃ、行こう」

 私は先に立って、正門横の通用口のインターホンを押した。
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