[12月26日06時30分 天候:晴 神奈川県相模原市緑区某所 国家公務員特別研修センターA棟]
枕元のスマホがアラームを鳴らす。
ベッドには枕灯の他、コンセントが1つあるので、スマホを充電しながら寝ることができる。
まあ、私はしなかったが。
絵恋などはモバイルバッテリーに接続して、それを充電していたようだ。
愛原「うーん……」
私のスマホのアラーム音で、向かい側のベッドに寝ている少女達も起き出したようである。
愛原「やあ、おはよう」
私はベッドの上段で寝ていたが、向かい側の上段ベッドのカーテンが開いたので、挨拶した。
そこに斉藤早苗が寝ていた。
彼女は白い丸首Tシャツの首周りと袖周りに青い縁の付いた体操服を着ており、下には青い無地のブルマを穿いていた。
沖縄中央学園の旧・体操服であるが、『魔王軍沖縄支部』のメンバーの一部がリサ達にリスペクトしてリバイバルさせている。
リスペクトの方向を変えて、東京中央みたいに緑色の体操服とブルマを穿いているメンバーもいるらしい。
沖縄中央学園では、実は決まった体操服というものがない(一応、基準となるものは売っている。校則でこれを着ろと決められているわけではない)。
なので、ブルマを穿いて授業を受けても、別に校則違反ではないのだ。
早苗「おはようございます……」
早苗は体操服を捲り上げ、ヘソを出して、その上辺りをポリポリとかいた。
絵恋「うーん……」
絵恋も起きたが、リサだけが起きて来ない。
早苗「愛原先生。昨夜はだいぶ飲まれましたね?」
愛原「え?そう?」
早苗「はい。お酒の臭いがしますよ」
愛原「そ、そうかなぁ?いつもあれくらいで、今も酒が残っている感じはしないんだが……」
私は梯子を下りた。
早苗はベッドの上から飛び降りて、見事に着地する。
着地した際、右の裾から白いショーツがチラッと見えた。
いわゆる、ハミパンである。
愛原「リサ、早く起きろ」
私がカーテン越しに声を掛けたが、リサが起きて来る様子は無い。
むしろ、いびきをかいて眠り込んでいる。
はて?こいつ、こんなにいびきをかく方だったか?
早苗は眉を潜めた。
そして、私に鼻を近づけ、フンフンと臭いを嗅ぐ。
愛原「さ、早苗さん?」
早苗「……いや、違う」
早苗はそう言った後、今度はリサのベッドのカーテンの隙間に顔を近づけた。
早苗「! 酒の臭い、この中からする!」
絵恋「ええっ!?」
愛原「なにいっ!?」
私は急いでカーテンを開けた。
するとそこには、大の字になって眠っているリサの姿があった。
ベッドの中には、“鬼ころし”の紙パックが、何個も転がっている。
愛原「リサーッ!!何やってたんだーっ!!」
[同日09時00分 天候:晴 同センター→地下研究施設]
善場「全く、リサというコは……何を考えて……」
愛原「も、申し訳ありません。私の監督不行き届きです」
私はすぐに善場主任に報告した。
都内にいる主任は、すぐに向かうので待っていて欲しいということだった。
取りあえず私達は朝食を急いで済ませ、リサの監視に当たった。
不思議なことに、前回と違って、リサは酔っ払って昏睡しているだけで、見た目の変化は無かった。
もちろん、まだ油断はできない。
これから変化するかもしれないのだ。
9時頃になって、ようやく善場主任がやってくる。
善場「すぐに検査を行います。2人は……ちょうどジャージを着ているのね。それでいいわ。2人も検査するので、来てください」
絵恋「は、はい」
リサはブルマ姿のまま、ストレッチャーに乗せられた。
もちろん、途中で暴れたりしないよう、ベルトで拘束する。
リサは相変わらずいびきをかいて眠りこけている。
絵恋と早苗は、ブルマの上からジャージを着ていた。
部屋を出て、研究室に繋がっているエレベーターに向かう。
ストレッチャーを押したり引いているのは、BSAAの隊員。
他にもショットガンやマシンガンを持って護衛に当たる隊員もいた。
愛原「ちょっと狭いな……」
ストレッチャーも載せられるエレベーターだが、さすがに全員乗ると窮屈だ。
それでも定員オーバーではないらしく、アラームが鳴ることはなかった。
善場主任が専用のカードキーで、エレベーターを地下階まで行けるように操作した。
それで、地下階へと向かう。
研究員「お待ちしておりました」
メタリックな内装の研究施設に到着すると、リサは処置室のような所に連れて行かれた。
絵恋と早苗は、健診センターのような所に連れて行かれる。
善場「愛原所長はこちらへ」
私はカンファレンスルームのような部屋へと連れて行かれた。
もちろん、リサが飲酒した経緯について取り調べが行われるわけである。
で、当然のことながら、私は知らぬ存ぜぬで通した。
寝る時には、リサは飲酒はもちろん、酒を買っていさえいなかったはずだからだ。
それは自販機コーナーに一緒にいた少女達も証言している。
が、早苗だけは変なことを言った。
『紙パックの自販機を、やたら気にしていました』と。
善場主任が守衛所のモニタをチェックした所、真夜中にリサがこっそり自販機コーナーに行く所が映し出されていた。
愛原「こんなの知りませんよ!」
善場「ええ。リサのことですから、こっそり夜中に買いに行ったのでしょうね。そして、1個目は自販機コーナー内で飲んだものの、それだけでは満足できず、手持ちの小銭で買えるだけ買ったということでしょう」
愛原「あいつ……実は、前から“鬼ころし”には関心を持っていたんです。もちろん、私はダメだと注意していたんですが……」
善場「ええ。今回の場合、愛原所長には責任はありません。……まあ、引率者並びに監視者として、立場上の責任は問われるでしょうが、内容までは不祥事とは言えないと思います。リサも未成年とはいえ、もう高校生ですし、本来ならもう分別が付くはずですからね」
愛原「今のところ、前回と比べて変化はしていないようですね?」
善場「前回は愛原所長の血液と一緒に摂取したことが原因かもしれません。で、今回は酒そのものです。摂取量も違うでしょうから、そこで自ずと違いが出て来るのかもしれません。まあ、詳しい検査をしてからですね」
愛原「分かりました」
善場「リサは、お酒のことについて、何か言ってましたか?」
愛原「えーと、ですねぇ……」
枕元のスマホがアラームを鳴らす。
ベッドには枕灯の他、コンセントが1つあるので、スマホを充電しながら寝ることができる。
まあ、私はしなかったが。
絵恋などはモバイルバッテリーに接続して、それを充電していたようだ。
愛原「うーん……」
私のスマホのアラーム音で、向かい側のベッドに寝ている少女達も起き出したようである。
愛原「やあ、おはよう」
私はベッドの上段で寝ていたが、向かい側の上段ベッドのカーテンが開いたので、挨拶した。
そこに斉藤早苗が寝ていた。
彼女は白い丸首Tシャツの首周りと袖周りに青い縁の付いた体操服を着ており、下には青い無地のブルマを穿いていた。
沖縄中央学園の旧・体操服であるが、『魔王軍沖縄支部』のメンバーの一部がリサ達にリスペクトしてリバイバルさせている。
リスペクトの方向を変えて、東京中央みたいに緑色の体操服とブルマを穿いているメンバーもいるらしい。
沖縄中央学園では、実は決まった体操服というものがない(一応、基準となるものは売っている。校則でこれを着ろと決められているわけではない)。
なので、ブルマを穿いて授業を受けても、別に校則違反ではないのだ。
早苗「おはようございます……」
早苗は体操服を捲り上げ、ヘソを出して、その上辺りをポリポリとかいた。
絵恋「うーん……」
絵恋も起きたが、リサだけが起きて来ない。
早苗「愛原先生。昨夜はだいぶ飲まれましたね?」
愛原「え?そう?」
早苗「はい。お酒の臭いがしますよ」
愛原「そ、そうかなぁ?いつもあれくらいで、今も酒が残っている感じはしないんだが……」
私は梯子を下りた。
早苗はベッドの上から飛び降りて、見事に着地する。
着地した際、右の裾から白いショーツがチラッと見えた。
いわゆる、ハミパンである。
愛原「リサ、早く起きろ」
私がカーテン越しに声を掛けたが、リサが起きて来る様子は無い。
むしろ、いびきをかいて眠り込んでいる。
はて?こいつ、こんなにいびきをかく方だったか?
早苗は眉を潜めた。
そして、私に鼻を近づけ、フンフンと臭いを嗅ぐ。
愛原「さ、早苗さん?」
早苗「……いや、違う」
早苗はそう言った後、今度はリサのベッドのカーテンの隙間に顔を近づけた。
早苗「! 酒の臭い、この中からする!」
絵恋「ええっ!?」
愛原「なにいっ!?」
私は急いでカーテンを開けた。
するとそこには、大の字になって眠っているリサの姿があった。
ベッドの中には、“鬼ころし”の紙パックが、何個も転がっている。
愛原「リサーッ!!何やってたんだーっ!!」
[同日09時00分 天候:晴 同センター→地下研究施設]
善場「全く、リサというコは……何を考えて……」
愛原「も、申し訳ありません。私の監督不行き届きです」
私はすぐに善場主任に報告した。
都内にいる主任は、すぐに向かうので待っていて欲しいということだった。
取りあえず私達は朝食を急いで済ませ、リサの監視に当たった。
不思議なことに、前回と違って、リサは酔っ払って昏睡しているだけで、見た目の変化は無かった。
もちろん、まだ油断はできない。
これから変化するかもしれないのだ。
9時頃になって、ようやく善場主任がやってくる。
善場「すぐに検査を行います。2人は……ちょうどジャージを着ているのね。それでいいわ。2人も検査するので、来てください」
絵恋「は、はい」
リサはブルマ姿のまま、ストレッチャーに乗せられた。
もちろん、途中で暴れたりしないよう、ベルトで拘束する。
リサは相変わらずいびきをかいて眠りこけている。
絵恋と早苗は、ブルマの上からジャージを着ていた。
部屋を出て、研究室に繋がっているエレベーターに向かう。
ストレッチャーを押したり引いているのは、BSAAの隊員。
他にもショットガンやマシンガンを持って護衛に当たる隊員もいた。
愛原「ちょっと狭いな……」
ストレッチャーも載せられるエレベーターだが、さすがに全員乗ると窮屈だ。
それでも定員オーバーではないらしく、アラームが鳴ることはなかった。
善場主任が専用のカードキーで、エレベーターを地下階まで行けるように操作した。
それで、地下階へと向かう。
研究員「お待ちしておりました」
メタリックな内装の研究施設に到着すると、リサは処置室のような所に連れて行かれた。
絵恋と早苗は、健診センターのような所に連れて行かれる。
善場「愛原所長はこちらへ」
私はカンファレンスルームのような部屋へと連れて行かれた。
もちろん、リサが飲酒した経緯について取り調べが行われるわけである。
で、当然のことながら、私は知らぬ存ぜぬで通した。
寝る時には、リサは飲酒はもちろん、酒を買っていさえいなかったはずだからだ。
それは自販機コーナーに一緒にいた少女達も証言している。
が、早苗だけは変なことを言った。
『紙パックの自販機を、やたら気にしていました』と。
善場主任が守衛所のモニタをチェックした所、真夜中にリサがこっそり自販機コーナーに行く所が映し出されていた。
愛原「こんなの知りませんよ!」
善場「ええ。リサのことですから、こっそり夜中に買いに行ったのでしょうね。そして、1個目は自販機コーナー内で飲んだものの、それだけでは満足できず、手持ちの小銭で買えるだけ買ったということでしょう」
愛原「あいつ……実は、前から“鬼ころし”には関心を持っていたんです。もちろん、私はダメだと注意していたんですが……」
善場「ええ。今回の場合、愛原所長には責任はありません。……まあ、引率者並びに監視者として、立場上の責任は問われるでしょうが、内容までは不祥事とは言えないと思います。リサも未成年とはいえ、もう高校生ですし、本来ならもう分別が付くはずですからね」
愛原「今のところ、前回と比べて変化はしていないようですね?」
善場「前回は愛原所長の血液と一緒に摂取したことが原因かもしれません。で、今回は酒そのものです。摂取量も違うでしょうから、そこで自ずと違いが出て来るのかもしれません。まあ、詳しい検査をしてからですね」
愛原「分かりました」
善場「リサは、お酒のことについて、何か言ってましたか?」
愛原「えーと、ですねぇ……」