報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

今日は何の日?

2013-07-01 20:15:53 | 日記
 富士山山開きなのは言わずもがな。鉄ヲタの私にとっては、東海道本線が全通した日の方に興味がある。この時はまだ御殿場線経由だっただろうか。
 ところで、富士山山開きのテレビを見ていて気になったことがある。
 法華講員の中にも、純粋に山に登る方の登山が好きだという方はいらっしゃるだろう。しかし、謗法だらけの富士山や霊山と呼ばれる山々に登りたがる人などいるのだろうか。
“やきそばエクスプレス”は辛うじて本社の横を通るだけだが、浅間大社の土地だからな、富士山は。
 顕正会での登壇にも、山に登るのが好きだという会員がいないのは謗法のためか。はたまた、ネタが無いだけか。
 因みに今日は、山手線や京浜東北線が止まったようだ。私が帰宅の際に乗った時は既に運転再開していたが、それにしても困ったものである。

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 “新人魔王の奮闘記”より。魔界高速電鉄に勤務する一駅員の視点。

 魔界高速電鉄中央線を走る冥界鉄道公社の電車。人間界から乗り入れてきた電車だ。今日の乗り入れ車両は、比較的見劣りするものだった。何故なら、今更こげ茶色一色の旧型車両は当電鉄でも多く走っているからだ。
 いつだっただろうか。人間界での暦だと2005年くらいか。驚くほど最新のインバータ制御の電車が乗り入れてきて、各駅の職員達を驚かせたという。
「JR西日本の207系だ。恐らく、よほどの大事故を起こしたのだろう」
 と、33番街駅の駅長が言っていた。
 しかし、それ以来その電車を見かけることはない。
 人間界からやってきた新しい魔王と首相は、人間界の手法で国造りを始めた。
 その為にはまずこの国の首都のことを知ろうと、新しい首相は町中を走り回っていたという。
 魔界にしては珍しく電化されている国について、アベと名乗る首相は発電所や車両基地を視察して回ったと聞いた。
 だが、アベ首相は視察を重ねる度に頭を抱えたとのこと。
「人間界の常識が通用しない!」
 それが彼の口癖だったと、知り合いの近衛兵が教えてくれた。

「絶対ウソだろ!本当に電気で走ってるのか!?どう見てもあり得ない光景だろ!」
 噂の総理大臣閣下が勤務先の駅を視察に来られるというので、私は駅長と共に総理を案内した。
 私の故郷と同じく、日本から来たという総理大臣は、30歳の若さである。もっとも、自分よりは年上だ。むしろ、若き魔王陛下の方が自分の歳に近い。
 その総理大臣が、駅長に対し不信顔で大声を上げていた。
「と、申されましても、紛れも無い事実でございます」
 白髪頭の駅長はハンカチで汗を拭きながら答えた。
「ううっ……!」
 アベ総理はポケットから、四角く平べったい小型の機械を取り出して電車の撮影をした。一瞬、デジカメかと思ったが、それとも違うらしい。自分が死んだ2005年以降、日本では相当文明が進んだらしい。
 そう、自分は2005年に死んだ。そして気がつくと、日本ではもう乗ることができないほど古めかしい電車に乗せられ、ここ魔界へと連れて来られた。そして最初の駅で、黒い制服を来た係官に言われた。ここが、いわゆる1つの地獄界なのだと。
 しかしアベ総理とルーシー女王は、死んでこの魔界に来たわけではないらしい。不思議な話である。
「ここは魔界ですので、人間界とは違うのです」
「そんなことは分かってる!……ヘタな心霊写真より凄いな」
 アベ首相は走り出す電車を見送った。東行きのホームには、E721系4両が発車し、西行きのホームからは205系電車が発車していった。
「恐らく東日本大震災で被災した電車が幽霊化したものを冥鉄で運行させてるんだろうが……」
「ええ。どちらも冥鉄さんの車両です。確かに珍しいですね。すれ違う光景は……」
 駅長の言葉に、
「そういうこと言ってるんじゃない!」
 と、アベ総理。
 私は生前、電車運転士だった。だから、総理の言わんとしていることは分かる。
 多分あのE721というのは交流専用で、205は私も運転したことのある直流専用電車だ。この2つの電車が1つの同じ路線を走るのは総理の仰る通り、絶対有りえない。
 私は線路の上の架線、つまり電線を見上げた。電車の燃料である電気は、そこから取っている。果たして、その電線に流れている電流は交流なのか、はたまた直流なのか……。
「どっちなんだよ!?まさか上りと下りで別だなんて言うんじゃないだろうな!?」
「いや、ですから、それは……」
 その時、交流の回送電車が発車していった線路の上を101系と呼ばれる直流電車がやってきた。これはさすがに私も運転したことはない。
「……もういい。頭痛くなってきた。サイラス、行くぞ」
「は、はい」
 アベ総理は奇妙な風体のSPを連れて、ホームをあとにした。浅黒い肌に金色の髪、そして長くて尖った耳をしている。最初、新しい総理大臣は“鬼”を従えているのかと思った。しかし、鬼ではないようだ。
「アベさん、鉄道はもういいんじゃないですか?」
「いざとなりゃ国有化しようかと思ったけど、ダメっぽそうだなぁ……」
 そんなことを話しながら、アベ総理は駅長室に案内されていった。
「高見君、運行本部に連絡して総理専用列車を用意して差し上げて」
「わ、分かりました」
 駅長に命令された私は駅事務室に向かって行った。
 魔界高速電鉄はいつも通り。ここが地獄の1つとは思えないほど、穏やかで平和な日常。電鉄の職員の中に、私以外どれだけの罪深い元鉄道員がいるのだろう……。
 確かここの駅長は元SLの機関士で、信号無視をして隣の電車と衝突し、多くの死傷者を出した罪でここに流されてきたのだと聞いたことがある。
 駅長の罪が赦されない限り、私の罪も赦されることはないだろう……。
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キャラの振り見て我が振り直せ?

2013-07-01 00:21:01 | 日記
路面電車100年…函館でレトロ「花電車」(読売新聞) - goo ニュース

 “ボカロマスター”で南里に御退場頂いてふと思ったのだが、南里は生涯独身であった。幸いにして弟子や部下などに囲まれていて孤独ではなかったため、孤独死は免れた。
 とはいえこれ、自分に置き換えてみたら、孤独死は免れないと思う。最悪、2~3日は死体が発見されないかもしれない。孤独死かつ孤立死が待ち構えているフラグが、私には立っている。
 マルチタイプのエミリーですら、“親”の最期には何の役にも立たなかったという描写……。わざと、そういう風に書いた。真意の程は、【お察しください】。

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 “ボカロマスター”より。オマケだ。もうちっと続けちゃえい♪

「私はただ、ドクター・ウィリーの名代としてお参りに来ただけよ」
 相変わらず険しい顔をする“姉機”に対し、シンディは涼しい顔をしている。
「あんたがドクター南里に忠実だったのなら、私はドクター・ウィリーに忠実なつもり」
「つまり、ウィリーが『ここにいる全員を殺せ』と命令したらそうするわけか」
 平賀も警戒心を解かないで言う。
「あら?それなら、そこにいるエミリーもそうじゃないの?」
「う……」
 図星だった。
「もっとも、もうそんな危ない命令をする人間はいなくなったわけだけど」
 シンディはエミリーに対し、やや憐れむような顔をした。
「言いたいことは・それだけか?」
「そう。……あ、それともう2つ。敷島さんってのは、あなたね?」
「そ、そうだ」
「うちのドクターがね、今時珍しい好青年だって褒めてたよ」
「マッド・サイエンティストに褒められてもなぁ……」
 敷島は複雑な顔をした。かつて、知らなかったとはいえ、旅行先で難儀していた老人を助けたことがある。よもやそれが、変装したウィリーだとは思いも寄らなかった。
「エミリーは遺言でドクター平賀のものになるんだから、どうしてもエミリーが欲しかったら、彼と直接交渉するのね。でないとあなた、強盗犯になるよ?」
「……気をつけるよ。てか、何で知ってるんだ?」
 エミリーは南里が私有していたもの。つまり、個人財産の一部であるからして、それを平賀に相続させるということは、当然その中にエミリーも含まれているわけだ。
 シンディは敷島の疑問には答えず、複雑な笑みを浮かべた。
「それとも、もうすぐ機能停止する“ガラクタ”なんて要らないかしら?」
「そうはいくか。例えどんな運命だろうと、先生の遺志を継ぐ為にはエミリーが必要だ。敷島さん、いいですね?」
「いいも何も、エミリーを欲しがってる会社がアレでは……」
「敷島さん、もし失業したら、ドクター・ウィリーが“事務員”として雇ってあげるってよ?」
「国際指名手配犯の片棒なんて担ぎたくないよ!」
 敷島は強く断った。
「シンディ!」
 立ち去ろうとするシンディを平賀が呼び止めた。
「なに?弟子入り先をうちのドクターに鞍替えするの?口添えならしてあげるわよ」
「違う!勝手に決めるな!……ウィリーも相当の高齢のはず。健康状態はどうだ?」
「……おかげ様で良好よ。『あの世にいるエミリーを、またしても取られてしまった』と嘆いていたね」
「? エミリーなら、ここにいるぞ???」
 敷島は首を傾げた。しかし、そこは直弟子の平賀。ピンと来た。
「まさか、あの写真……!」
「じゃあね。今度は、いつ会えるかしらね?あの世で、会うかもね?」
「シンディ……?」
 シンディのスペックは、エミリーとほぼ同じとされる。だから、
「飛んだ?!」
 超小型ジェットエンジンまで搭載されていた。
「たかおさん、あの人、本当に悪い人なんですか?」
 ミクがポツリと言った。
コメント (3)
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