報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

本日の動向

2013-06-16 19:38:16 | 日記
 今日は銀座で仕事。昼過ぎまで雨だったのがネックだったが、結果的に昨日ほど暑い日にはならなくて何より。
 ポテンヒット氏の連載が続いているが、実際に2号警備(雑踏警備、交通誘導)ほど割の合わない仕事は無いと思う。
 弊社はセコムさんほどでないにせよ業界では大手の部類に入っているのだが、何でこんなセコい仕事を未だにやっているのか不思議でしょうがない。
 仕事を選ぶのか?と叱咤されそうだが、弊社は概して正社員の割合が多い。私もそうだ。正社員であるなら、会社の売り上げについて念頭に入れるのは当然。そして2号警備というのは、警備料金が1号警備(施設警備)と比べると安いのが普通。
 アルバイトより正社員の方が人件費が高いのに、2号警備でこんな割合を多くして売り上げ大丈夫なのかと心配になっているのだ。
 まあ、正社員の取り分はアルバイトより少ない(残業代に加算されるだけ)ので、割に合わないと愚痴っているのだ。
 自分のブログだからこそ、こうして愚痴れるのだがね。他にも不満はあるが、ケンショーレンジャーで笑わせて頂き、吹き飛ばすことにしよう。
 仕事に対する不満はどんなに真面目に仏法をやっていても、多かれ少なかれあることだ。では経営者になれば良いではないかと思うのだが、私の前の教化親が商売が軌道に乗るまで相当な苦労をされていた話を聞いているので、やはり同じことである。

 だからこそ、苦労知らずの2代目ボンボンは小憎たらしいのだよ。

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 “新人魔王の奮闘記”より。

「ただいま、帰りましたー」
 何とかアルカディア王国に帰国を果たした安倍春明。
「お帰りなさいませ、安倍総理閣下。早速ではございますが、陛下が報告をお待ちです」
「ああ」
 侍従長のピエールに促され、春明自身が謁見の間に行くこととなった。
(ルーシー、怒ってないかな……)
「アベさんが留守にしている間、あまり何か起きた感じでも無いようですね」
 傍らにいるサイラスが言った。
「そうでないと困るよ」
 謁見の間に入る。奥の玉座にはルーシーが座っていた。威厳に満ちた顔で春明を見下ろす……はずだが。
「陛下っ!ただ今、戻りました!!」
 何故か春明、玉座を見上げて大声を張り上げる。
「What!?びっくりした……!」
 ルーシーは慌てて、左手に持っていたものを慌てて横の台の上に置いた。
(大臣が帰ってきてるのに、のんきにスマホでゲームやってんじゃねー!)
 スマホが使える王国なのね、ここ。
 だがさすがにルーシーもまずいと思ったのか、咳払いをした。
「アベ首相、大儀であった。此度のオーランド王国への渡航について、報告を聞こう」
(取り繕うのは上手くなったな……)
 そう心の中で思いつつ、アベも大きく一礼して報告する。
「まずノラン王国とオーランド王国の関係についてですが……」
 ただ春明自身、報告にタブレットを使用していたりする。
 人間界外遊の時の戦利品らしい。そのうち、プロジェクターまで使用する日が来るだろう。

「……というわけで、ようやく戒厳令も解かれ、帰国した次第でございます。以上です」
「結局、逃亡したゼルダ元王女はどうなったの?他国へ逃げたとか?」
「いえ、結局オーランド王国内で潜伏していたところをスティーブン……殿下ご自身が発見され、直接手を下されました」
「殺した?」
「……ええ」
「本当は?」
「いえ、ですから殿下ご自身が手を下し……」
 するとルーシーは透き通るようなブルーの瞳を赤く光らせた。妖力を解放しているのである。無論そういう時というのは……。
「日本語って、上手く誤魔化せるようにできてるのね。『お茶を濁す』って言うの?」
 謁見の間の空気が冷えていく。
「英語で報告してもらおうかしら?それともエルフ語がいい?……もう1度聞く。スティーブン王子は、ゼルダ元王女をどうしたの?」
「……斬り捨てました」
 室内がざわめく。だがルーシーは、春明がまだ全てを話していないことを見抜いた。
「後で、私の執務室に来なさい。そこで吐いてもらうから」
「……はい」

「閣下。陛下は多少ご機嫌がななめでございまして……」
「バカ!そういうことは先に言うんだ!」
 春明は侍従長を叱り付けた。
「のんきによそ事やっていた女心を理解できなかったアベさんにも非があると思うな」
 と、サイラス。
「悪かったな。俺はお前と違って優男じゃないんでね!」
 とにかく、時間を置いて執務室に移動する。
「安倍春明、入ります」
 執務室に入る。
「さっきは悪かったよ。実はスティーブンに口止めされててさ……」
「で、本当のところはどうなの?」
「斬り捨てたのは間違いないよ。但し、王女の長い髪だけね」
「What?」
「ゼルダ王女って、髪を解くと腰まであるんだよ。スティーブンはその髪を肩のところで斬り捨てたんだ」
「それで?」
「その髪を持って、王女を告発したある母子の所へ、『王女を斬り捨てた』と報告した。泣いて喜んでたよ。よっぽど国民に嫌われた政権だったんだな」
「まさか春明、その場に……」
「ああ。いた。戒厳令が出ている中、城内にいてもヒマなんで、本当に王女が塔から脱獄可能だったのかどうか調べてみたら案の定……。で、城下に出てみたら、逃亡中の王女と鉢合わせになっちゃってさぁ……。サイラスが動こうとしたんだけど、まあまあと……。とにかく、居場所だけ把握してスティーブン呼んで、彼に始末してもらったけどさ」
「あんた、フツーに国際問題になりかねないことしてんじゃないわよ」
「いやあ、まさか城下に出た後、一通で戻れないなんてさぁ……」
「てことはゼルダ……元王女は生きてるってことね?」
「ああ」
「てか、そんなに国民から嫌われてるんなら処刑した方がいいんじゃないの?」
「『元王女は大いに反省、悔悟の念が見受けられるから』だってさ」
「何それ。国民からしたら、やっぱり納得できないんじゃない?」
「だと思うんだけどねぇ……。生まれながら王族だったスティーブンと、そうでない我々とは考え方が違うのかもしれないね」
 もっとも、春明は見た。スティーブンが剣を振り上げた時、ゼルダが逃げも抵抗もせず、涙を流しながら自ら斬られようとしていたことを……。
「ルーシーも城下に出てみるといいよ」
「What?」
「俺ばっかりじゃなくてさ。何なら、路面電車1両貸切にしてもいい。それとも、ベタに馬車にする?」
「急にどうしたの?」
(あの暴君王女があれだけ悔悟の念に駆られたということは、城下に逃亡中の時に何かあったと見るべき。でも、それを知る術はもう無い……)
 放っておけばこの女王も1歩間違えて暴君になりかねない。それを防ぐためには、やはり国民と触れ合う機会を設けるべきだろうと……。
 スティーブンもそうしていたという。
「失礼致します」
 そこへピエール侍従長が入って来た。
「どうした?」
「収監中の横田の処遇については、いかが致しましょう?」
「Oh!すっかり忘れてた!」
「なに?横田、収監したの!?今度は何やらかした!?下着ドロ!?」
「……まあ、似たようなものかしらね」
コメント
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