報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

雲羽百三の暴走

2013-06-02 19:57:19 | 日記
 そういえば勧誡を済ませたのはいいが、そもそも今の紹介者氏は私が暴走した場合、制止してくれるのかどうか考えていなかった。いや、体を張って止めてくれるとのことではあるのだが……。
 自分で制御が効かないから、暴走と言うのである。
 あれでも相当我慢していた方でね、そのストレスが持病の悪化を招いたのだろう。
 で、今回はどうなることやら……。
 私も器の小さい人間でね、このブログをやっているのも、実は溜め込んだストレスをガス抜きしているためだ。ほら、よく「毒を吐く」とか言うでしょ?
 ここで毒を吐くことで、体の中に溜まった毒を抜いているのである。でないと暴走する。検閲はされないと思うが、多少の毒は御容赦願いたい。
 因みに明日、明後日は旅行の為、埼玉を脱出する。勧誡よりも前に予定していたことなので、行き先は西ではなく、北。帰りは不発弾処理で大宮止まりとなる新幹線に乗る予定だ。

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 “ボカロマスター”より。

 KAITOとMEIKOがドクター・ウィリーに反旗を翻し、重傷を負わせて南里研究所に転がり込んできた。取りあえず財団事務所で調査が行われるが、何も不自然な所が無かった場合、南里研究所預かりとなるだろうとのこと。

 敷島は少しでもボーカロイド達のスケジュールを埋めようと、なりふり構わず仕事を取るようになってきた。それが、ちぐはぐな内容であっても。例えば……。
 巡音ルカは、ある雑誌の撮影に赴いた。
 設定年齢20歳。公式設定の諸元表を見て頂ければ分かるが、グラマラスな大人の色気も売りであるルカが受けた撮影の仕事とは……。
「お、お疲れさま……です」
「…………」
 何故かルカはロリータファッションをしていた。撮影したカメラマンやアシスタントは困惑の表情を隠せない。
 また、ルカもどういった反応をしたら良いかわからず、無表情であった。

「た、確かに……ちょっとね……」
 敷島不在の研究所事務室。そのカバーの為に、七海がそこにいた。
 因みに事務のヘルプの場合、いかにメイドロボットとはいえメイド服ではなく、事務服を着ているので念のため。
 出来上がった写真をルカやエミリーと見るが、七海もまた困惑。ルカとエミリーは無表情だった。
「はい。こういった内容でしたら、私よりもリンの方が適任だったかと」
「そ、そうね……」
「そういえば、今日はリンの姿が見えませんが?」
「リンちゃんね。今日、雑誌の専属モデルのオーディションがあったんだけど……」

「うう……。は、恥ずかしいよォ……」
「ちょっと!ちゃんと、手ブラを見せてくれないと困るよ!」

「セミヌード!?」
「リンちゃん、設定年齢14歳でしょ?普通の水着のモデルだったらまだしも、セミヌードはねぇ……」
「そういうことでしたら、むしろ私が一肌脱いでも良かったですよ?」
 と、ルカ。
「そうよねぇ……。でね、ミクちゃんもね……」
「え?」
「今日、特撮モノに出演の仕事があったんだけど……」

「それじゃ次、ソッカーの女幹部が首領ダイ・サーク総統に伏せ拝をするシーン!」
「はい!」
「こんな感じでやってもらいたいんだ」
 ディレクターは、ミクにアクションのやり方を伝える。
「まず、10mジャンプする」
「はい?」
「次に腕をクロスして光を吸収する」
「は?」
「その後5回転宙返り。そして腕を開き、全身から光を放つことの後は着地して普通の伏せ拝。名付けて、“スペース・ローリング・サンシャイン伏せ拝”だ。これをやってくれ」
「わたし……できません!」
「できないじゃないでしょ!ボーカロイドでしょ!?」
「危険です!絶対、無理です!」

「……で、無理してやったら案の定着地に失敗して左足を折って、奥で修理を受けてるわ」
「それならレンの方が向いてるんじゃ?普通にライブの時、アドリブでよくバック宙やってるくらいですし……。女幹部の役でも、レンならリンの代わりをやれるくらいですから」
「そうよねぇ……」
「敷島さん・焦ってる・みたいです。気持ちが・空回りしている。そんな・感じです」
 エミリーも口を開いた。
「ですが・敷島さんは・ボーカロイド達の・為に・頑張って・おられます」
 ルカは頷いた。
「ええ……」
 その時、事務室の電話が鳴った。
「あら、電話だわ」
 七海が取る。
「はい。南里ロボット研究所です。……あ、はい。いつもお世話に……はい。……はい。……は?え?ええーっ!?も、申し訳ありません!すぐ確認します!はい!」
 七海は電話を保留にした後、すぐ横のPCを操作した。
「ああーっ!?た、大変よ!」
コメント (2)
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