今朝ネットニュースで「鳩山首相が辞意 党幹部に伝える」の見出しを見た時はすでに10時を回っていた。急いでテレビをつけると民主党両議員総会で鳩山首相が話をしている最中であった。先ほど届いた夕刊にその概要が掲載されていたが、私が確かめたいと思った発言内容は取り上げられていなかった。その発言とは「アメリカに依存しつつの安全保障・・・、50年と続いてよいとは思われない」ということで、さらには「日本の平和を日本人自身の手で・・・」と続いたのである。
私は以前に「常時駐留なき日米安保」を超えて、いっそ日米安保を破棄してはで、『鳩山首相は本気で米軍を日本から追い出すことも考えているのではなかろうか』と述べたことがあるし、また鳩山首相 ついにヤンキーゴーホームを叫ぶとはでも、『そういえば鳩山首相の祖父鳩山一郎元首相にとって、米軍の日本駐留を認めることとなったあの安保条約調印を行った吉田茂元首相は、公職追放となった鳩山一郎が密約の下に党首の座を禅譲したにもかかわらず、その約束を反故にして党首の座を返却しなかった不倶戴天の仇であり、それに恨みを抱く鳩山一郎のDNAを濃厚に受けつぐ鳩山首相が、安保条約、ひいては米軍の日本駐留に心から反発していることをもっと早く察しておくべきであったのである』とエイプリルフールにかこつけて私の期待を述べた。そのような行動に出る素地が鳩山首相にあることをなんとなく感じ取っていたからだと言えよう。そして今日、民主党両議員総会での上の発言であった。
このように振り返ると鳩山首相が普天間基地問題で「最低でも県外」と言っていたのはやはり本心であったようだと思う。だからこそ福島瑞穂社民党党首も最後の土壇場までは鳩山首相についてきたのであろう。そう考えると辻褄が合う。ただこれに反してほかの閣僚、とくに基地問題と関係の深い北沢防衛大臣などは最初から自・公民政権下の日米両政府の合意内容を踏襲していたし、岡田外務大臣もその線であった。ということは鳩山・福島ペアーがその他と閣僚と対立していたことになるのであろうか。その意味では5月28日の日米同意は鳩山首相にとっても甚だ不本意なものであり、自らをも葬ることを覚悟の上で福島党首を大臣から解任したとも言えそうである。
米軍基地問題が日本の政権を覆したことを全世界に示したことはある意味では格好の悪いことでもあった。世界には周知のことではあっても日本人だけが目をつぶっていた日本の米国への従属的関係がこのような形であらためた露わになったからである。日本がアメリカの核の傘から出ていくことはわが国の安全保障に重大な脅威となると学校教育などで刷り込まれた日本人が増えれば増えるほど、日米安全保障条約の破棄を主張することが非現実的と人の目に映るようになったのであろうが、ここで欲しいのは自分の頭で考える姿勢である。
アメリカによる核抑止力の展開に日米安保は何の関わりもないと私は思っている。たとえばある国がどこかに核弾頭ミサイルを撃ちこもうと画策していると米国が判断すれば、たとえその国が日本に近いところにあろうと米国独自の判断で核弾頭ミサイルを搭載した原子力潜水艦をしかるべきところに配備するであろう。これが私の常識的な判断である。日米安保があるからとて日本が口出し出来ることではなし、かりに注文をつけても無視されるだけのことである。日米安保があろうとなかろうとアメリカ独自の戦略眼で全世界に亘ってアメリカの核抑止力は展開されているのである。
ほとんどの国民が米軍基地を沖縄の問題と受け取っているから、米軍が日本固有の領土に駐留を続けるという情況がいつまで経っても変わらない。米軍基地が沖縄の問題なのではなくて、日本の問題であると国民が認識すれば、沖縄県民が基地を沖縄県外へと要求するのと同じく、日本国外に基地を追いやることが国民全体の声になる。国民の意識を変革するにはなにはともあれ日米安保への姿勢が各政党の基本政策として国民に示されるべきなのである。そしてわれわれ一人ひとりが考えて、この問題に対する自分の姿勢を鮮明にしないことには基地問題は決して解決しない。
総理大臣の首を次から次へとすげ替えた自民党政権に対して、かっての民主党は総選挙で国民の信を問うこともなしに首相の座をたらい回ししたと厳しく非難してきた。今こそ有言実行の時である。選挙管理暫定内閣の手で速やかに衆議院の解散総選挙を断行することが政治の混乱を引き起こしたことへの唯一の責任の取り方なのである。
追記(6月2日 23:50)
上で述べた鳩山首相の発言をYoutubeで確認したところ、以下の通りであった。
「日本の平和、日本人自身で作り上げていく時をいつかは求めなければならないと思います。 アメリカに依存し続ける安全保障、これから50年、100年続いていいとは思いません。」(8:00-8:21)
私は以前に「常時駐留なき日米安保」を超えて、いっそ日米安保を破棄してはで、『鳩山首相は本気で米軍を日本から追い出すことも考えているのではなかろうか』と述べたことがあるし、また鳩山首相 ついにヤンキーゴーホームを叫ぶとはでも、『そういえば鳩山首相の祖父鳩山一郎元首相にとって、米軍の日本駐留を認めることとなったあの安保条約調印を行った吉田茂元首相は、公職追放となった鳩山一郎が密約の下に党首の座を禅譲したにもかかわらず、その約束を反故にして党首の座を返却しなかった不倶戴天の仇であり、それに恨みを抱く鳩山一郎のDNAを濃厚に受けつぐ鳩山首相が、安保条約、ひいては米軍の日本駐留に心から反発していることをもっと早く察しておくべきであったのである』とエイプリルフールにかこつけて私の期待を述べた。そのような行動に出る素地が鳩山首相にあることをなんとなく感じ取っていたからだと言えよう。そして今日、民主党両議員総会での上の発言であった。
このように振り返ると鳩山首相が普天間基地問題で「最低でも県外」と言っていたのはやはり本心であったようだと思う。だからこそ福島瑞穂社民党党首も最後の土壇場までは鳩山首相についてきたのであろう。そう考えると辻褄が合う。ただこれに反してほかの閣僚、とくに基地問題と関係の深い北沢防衛大臣などは最初から自・公民政権下の日米両政府の合意内容を踏襲していたし、岡田外務大臣もその線であった。ということは鳩山・福島ペアーがその他と閣僚と対立していたことになるのであろうか。その意味では5月28日の日米同意は鳩山首相にとっても甚だ不本意なものであり、自らをも葬ることを覚悟の上で福島党首を大臣から解任したとも言えそうである。
米軍基地問題が日本の政権を覆したことを全世界に示したことはある意味では格好の悪いことでもあった。世界には周知のことではあっても日本人だけが目をつぶっていた日本の米国への従属的関係がこのような形であらためた露わになったからである。日本がアメリカの核の傘から出ていくことはわが国の安全保障に重大な脅威となると学校教育などで刷り込まれた日本人が増えれば増えるほど、日米安全保障条約の破棄を主張することが非現実的と人の目に映るようになったのであろうが、ここで欲しいのは自分の頭で考える姿勢である。
アメリカによる核抑止力の展開に日米安保は何の関わりもないと私は思っている。たとえばある国がどこかに核弾頭ミサイルを撃ちこもうと画策していると米国が判断すれば、たとえその国が日本に近いところにあろうと米国独自の判断で核弾頭ミサイルを搭載した原子力潜水艦をしかるべきところに配備するであろう。これが私の常識的な判断である。日米安保があるからとて日本が口出し出来ることではなし、かりに注文をつけても無視されるだけのことである。日米安保があろうとなかろうとアメリカ独自の戦略眼で全世界に亘ってアメリカの核抑止力は展開されているのである。
ほとんどの国民が米軍基地を沖縄の問題と受け取っているから、米軍が日本固有の領土に駐留を続けるという情況がいつまで経っても変わらない。米軍基地が沖縄の問題なのではなくて、日本の問題であると国民が認識すれば、沖縄県民が基地を沖縄県外へと要求するのと同じく、日本国外に基地を追いやることが国民全体の声になる。国民の意識を変革するにはなにはともあれ日米安保への姿勢が各政党の基本政策として国民に示されるべきなのである。そしてわれわれ一人ひとりが考えて、この問題に対する自分の姿勢を鮮明にしないことには基地問題は決して解決しない。
総理大臣の首を次から次へとすげ替えた自民党政権に対して、かっての民主党は総選挙で国民の信を問うこともなしに首相の座をたらい回ししたと厳しく非難してきた。今こそ有言実行の時である。選挙管理暫定内閣の手で速やかに衆議院の解散総選挙を断行することが政治の混乱を引き起こしたことへの唯一の責任の取り方なのである。
追記(6月2日 23:50)
上で述べた鳩山首相の発言をYoutubeで確認したところ、以下の通りであった。
「日本の平和、日本人自身で作り上げていく時をいつかは求めなければならないと思います。 アメリカに依存し続ける安全保障、これから50年、100年続いていいとは思いません。」(8:00-8:21)