goo blog サービス終了のお知らせ 

日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

私の疑問に答える二つの新聞記事 特別公務員職権濫用罪と村木さんの監督責任

2010-10-23 17:34:45 | 社会・政治
昨日の新聞朝刊は大阪地検特捜部前部長と副部長が懲戒免職された上、犯人隠避罪で起訴されたことを大きく伝えた。もっとも起訴された二人は罪状を全面否認しているとのことだから、郵便不正事件での村木裁判の状況とよく似ているのが皮肉である。この二人が犯人隠避罪に関してはまた無罪になるのも面白いかなと思っている、というより期待している。前田前検事による「FDデータ書き換え」は確かにあってはならないことで、それで前田前検事が懲戒免職されて刑事罰をも受けるのは当然のことであるが、そのかっての上司が「FDデータ書き換えについての関わりだけで処分をされるのはおかしいと私はかねてから思っているからである。このことに関して三週間ほど前に「FDデータ書き換え」もさりながら「犯罪捏造」の罪の方がはるかに重いで次のように述べた。

公判での証拠にはならなかったが、「証拠品」に手を加えたのは確かに悪い。しかしこのことは、私が前田検事の「FD書き換え」より大事なこと  検察に踊らされた朝日新聞?でも述べたことであるが、郵便不正事件で無罪となった村木厚子さんに無実の罪を着せようとした「犯罪捏造」に比べると、敢えて言うが、取るに足らない些末なことである。

村木さんの無罪確定で明らかなように、もともと「村木事件」はあり得るはずのものではなかった。断片的であれ報道を通じて分かったきたことは、そもそも村木さんの起訴どころか、逮捕すらあってはならないことであった。(中略)

検察の仕組みは私は知らない。しかし大阪地検では特捜部自体も一つの組織で、だからこそ主任検事、副部長、部長が存在し、地検ではさらにその上に次席検事、検事正が存在するようである。村木さんの逮捕、起訴に際して「はんこ」を捺した人間にはすべて直接の責任がある。科学者が論文を発表する際の著者に名前を連ねるのと同じだからである。

その意味で昨日の朝日朝刊社会面の次の記事が、この事件の本質をついた弘中弁護士の意見を伝えているのはよかったと思う。

">

白抜きの部分は市井人の常識的な見方に法律の専門家が与えたお墨付きと言えそうである。遅きに失した感があるが、まずは前田前検事を特別公務員職務乱用罪で追起訴することから出直しを計るべきである。それが社会正義というものだろう。刑法に次の条項のあることを今回始めて知った。

 (特別公務員職権濫用)
第百九十四条 裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者がその職権を濫用して、人を逮捕し、又は監禁したときは、六月以上十年以下の懲役又は禁固にしょする。


もう一つの記事は今朝の朝日新聞である。


私は五日前のチリ・落盤事故全員救出と村木厚子さん完全無罪の裏にあるもので次のように述べた。

当時の村木課長が知らない間に、彼女の公印が捺された証明書が現に存在したのである。もし公印の管理が厳正に行われていたら、上村被告といえども偽の証明書を作成出来なかったはずである。自らの公印であるからもちろんその管理責任は村木さんにある。村木さんが公印の管理さえしっかりしておれば、偽証明書が作られようがなく、郵便不正事件そのものも発生しなかった筈である。

公印の管理は落盤事故防止に比べればはるかに容易であろう。それを怠ったばかりに、世間が大騒ぎする羽目になったのに、その反省と対策の話がほとんど聞こえてこないのはどういうことだろう。「完全無罪」の興奮から覚めた村木厚子さんに、国民に対する管理状況の説明と謝罪があってもいいように思う。部下に対する監督責任は当然追求されるべきであろう。それともすでに処分は下されたのだろうか。

その監督責任について、これから答えが出てくるようであるが、そのうえに公印管理を怠った職務怠慢が責められるべきなのではなかろうか。