日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

運転免許証更新の高齢者講習で時計の絵を描かされた

2010-10-28 23:38:58 | Weblog
運転免許証更新の高齢者講習は何のため?を書いてから三年が過ぎ、一昨日、三年前と同じところでまた高齢者講習を受けてきた。前回と違うところは講習予備検査(認知機能検査)なるものが増えたことであった。

受講生は全員で九人。腕時計をバッグなどに仕舞うように指示される。そして共通一次試験の答案用紙の様なものが配られて、指導員(と言うそうである)の指示に従いページをめくり、解答を書き込んでいく。最初に講習当日の年月日と時刻を記入する。午後2時きっかりに検査の説明が始まると同時に部屋の時計が隠されてしまったので、時刻とは2時を起点として、時刻を書き込むまでの経過時間を推測することで決まる。

次ぎにイラストが四つ描かれているパネルを一枚見せられた。そのイラストが何であるかを記憶するのである。覚え方としてヒントが与えられる。たとえば「兵器」といえば「大砲」、「乗り物」といえば「オートバイ」、「昆虫」といえば「てんとうむし」、「文房具」といえば「ものさし」というように。四枚のパネルが示されるから全部でイラストが16あることになる。それを覚えているものから答案用紙に書きこんでいく。時間は三分間。実際は覚えさせられた後に「あいうえお」を逆に書けとか、どうでもいい設問があるが、これに集中するとせっかく記憶したイラストを忘れてしまう。だから私のこのレポートを読んだ人はこの設問を無視すればよい。記憶を錯乱させるためのもので、採点には関係ないのである。私はまんまとそのトリックにひっかかって16のうち12しか書けなかった。もっとも次にはヒントの後にイラストを書くテストもあって、これは全問正解だった。

最後に時計の絵を描かされた。ページ一杯に大きな円を鉛筆で書く。円周の内側に1から12までの数字を書き込む。そして11時10分の針の位置を書かされた。幼稚園の入園試験のようである。これで検査は終わりである。結局30分近くかかった。

私の総合点は-2.842点で、判定は「記憶力・判断力に心配ありません」だってさ。-(マイナス)の採点なんて生まれて初めて。これだけでも受けた甲斐があったと慰める。講習予備検査というから建前はこの検査を通らなければ講習を受けさせて貰えないのである。面白くないことに全員が合格であった。それにしてもようこんな阿呆なことをやるわいな、と思っている反面、面白がっている自分がいるものだから始末におえない。三年後はこの検査に落ちるのがいかに難しいか試してみるつもりである。この検査、考えてみたら年寄りの暇つぶしにもなっているが、検査自体にどのような意味があるのか、脳科学者先生に解説お願いしたいものである。と言われて得々と講釈を垂れる方はよほどのお人好しか暇人であろうと断定してさし上げる。計3時間の遊興費は6千円であった。