日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

すぐに壊れる「レーザーマウス」(Made in China)の怪

2006-06-13 17:21:11 | Weblog
Arvel社のレーザーマウスに変えて快適、とブログに書いたのが6月3日のこと、ところが早くもそのレーザーマウスにトラブルである。急にポインターが動かなくなったのである。ホイールを廻すと画面は移動する。しかしポインターは動かない。

と、また動き出す。しかしまた止まる。

この製品もご多分に洩れず「Made in China」、そしてこの前にトラブルがあったマイクロソフト社の光学式マウスも「Made in China」。

はっきり言って私は「Made in China」は大嫌いである。また製品を安く仕上げることだけに目がくらんで、安易に中国に製品を作らせるメーカーも大嫌い。♪"Made in Japan", come back to us! である。

顧客に不便を与え不信感を抱かせることを、メーカーはどう考えているのだろうか。製品のモニターを顧客にやらせるだけではない。顧客は時間を潰し、電車賃を払って品物の交換に出向かないといけない。なぜこの『費用』を顧客が負担しないといけないのか、このような理屈に合わないことがなぜ罷り通っているのだろうか。

何方か、答えを教えてください。

エレベーター事故 『メンテナンス料金』の怪

2006-06-13 16:07:19 | 社会・政治
トラブル情報引き継がれず 昇降機事故、保守業者間で (共同通信) - goo ニュース

この記事のポイントはこうである。

《事故が起きたエレベーターは1998年に稼働。当初は製造元のシンドラーエレベータが保守も担当した。港区は2004年、保守業者の選定を指名競争入札に変更。04年度はシンドラー社が落札したが、05年度は独立系の日本電力サービス、06年度は同様に独立系のエス・イー・シーエレベーターが請け負った。》

これを補足する形になるが、朝日の朝刊(6月12日)は次のように述べている。

《港区によると、事故のあった公共住宅の保守を、04年度にシンドラー社が請け負った際の契約額は364万円。05年度は、独立系の日本電力サービス(同多摩市)が166万円で契約、今年度は120万円でエス・イー・シーエレベーター(同台東区)が契約した。》

驚いた。メーカー系から独立系にサービス会社を変えるだけで費用が三分の一に低減するのである。ふつうはある製品が古くなっていけば、メインテナンスにより多く費用がかかるのが常識であるのに、逆行している。

この事故が報じられた当初、私はメーカーのシンドラー社は自社でメンテナンスを行わずに、エレベーター売りっぱなしする商法で日本に乗りこんだのか、と勝手に思い込んでいた。しかしそうではなくて、自社でも保守・管理体制を整えているのに、費用が高くつくからと敬遠されて、独立系の会社にメンテナンスの仕事を取られたというのが実情のようである。

朝日新聞には次のような記事もあった。

《保守管理業界では最近、メーカーの系列下にない独立系業者の参入で価格競争が激化。コストダウンに伴い点検が不十分になる恐れを指摘する声がある一方、「企業秘密」を理由に「心臓部」ともいえるコンピューター部分の情報提供に消極的だとしてメーカー側への批判も根強い。》

私はメンテナンスに関して、『メーカーの系列下にない独立系業者』の存在しうる理由が分からないので、そこから話を進める。

メーカーがたとえば「プレイステーション」のような製品を開発・製造・販売をするとする。これは「企業秘密」の塊のようなものであろう。ソニーに任天堂、それにマイクロソフト社がゲーム機の分野でしのぎを削っているのは、私のようにゲーム機と無縁の者でも知っている。この厳しい業界で「企業秘密」を死守するのは当然の権利でもある。そのゲーム機が故障したので自分で修理するから、ゲーム機の全てが分かる設計図をよこせ、と、私がメーカーに要求しても一顧だにされないだろう。それでいいのだ。

エレベーターにしても同じことがいえる。メーカーが「企業秘密」とする「心臓部」があるのも当たり前のこと、それを一般に情報公開しないからと批判する方がおかしい。その情報を得るにはそれなりの対価を支払うのが筋であろう。

一方、製造物の保守・点検に「企業秘密」とされる知識が必要とされることがあるのも理解できる。「企業秘密」がその業務に従事する者の間で共有される必要がある。メンテナンス業者が『メーカーの系列下』に入るというのは、それなりの対価を支払うことに相当する。必要な情報を提供される代わりに、儲けの全てが自分のものにならないからである。メーカー側にすると、自分の作った製品に誇りと愛着を持つのは当然で、だからこそそのメンテナンスを含めて、後々までも面倒を見ていきたいという思いがある。その意味でメーカーにメンテナンス部門があるのは当然のことで、『メーカーの系列下』業者もそれに該当することになる。

今回のエレベーター事故は、エレベーターが正常に作動しなかったことによる。そのようなことがないように保守点検、メインテナンスを行うのであり、この作業が独立系業者によりどのように行われてきたのだろう。その経緯をつぶさに調査して、独立系であってもメーカー側との意思疎通支障がなかったのかどうかをも含めて、問題の在処を明らかにすることがまず第一である。

それと同じく、もしくはそれ以上に重要なのは、管理者がメンテナンス業者を選定した理由である。入札最低価格だけで選定するのなら子供でも決められる。「安かろう、悪かろう」であってはならない。今回の事故が起こってしまった以上、そう言われても致し方がなかろう。なぜ業者によって三倍もの価格差が生じるのか、その違いの理由をどのように納得し、この業者は信頼できると判断したのであろう。その経緯をつまびらかに公表し今後の安全対策に役立たせることが肝要である。

サービスの値段が安けりゃそれでいいと言うのは、直接金儲けに走るのではないが、とどのつまり『拝金主義者』の裏返しの発想である。その『質』をも問題にしないといけない。