木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

終着駅は人体

2004-07-22 02:21:08 | インポート
 生肉は時間の経過と共に黒ずんでいく。赤い色をした
肉と黒くなった肉とでは鮮度が異なり、消費者も黒くな
った肉には手が伸びない。
 業者は価格競争と採算の視点から、黒くなった生肉を
廃棄せず、白い粉をまぶして赤く変色させたり、赤い着
色剤を吹きかけて賞味期限を書き直し、陳列し直して販
売している実態が明るみになりつつある。
 実はこういう類の話は買い物慣れした主婦から随分以
前からよく耳にしてきた。

 北海道産と表示された弁当が実は北海道産ではなく、
中国産やその他の産地であったりすることもある。
 今や虚偽表示、賞味期限の書き換え、成分非表示など
の食品衛生法違反はかなりあるのではないか。
 一頃騒がれた環境ホルモンの問題も今では全く聞かれ
なくなったが本当に大丈夫なのか。

 農家は農薬の実態について一番良く知っている。出荷
する作物は形や傷の有無などの外観がかなり重要視される
ために農薬やつや出し等を使うが、自分達が食べる分につ
いては無農薬で育てて、少々形が崩れていても虫食いが生
じていても気にしていないという。

 採算がとれるかとれないか。
 現実として成り立っていくためには避けられない命題だが
果たして食糧分野において採算面で物事が動くことが良いこ
とかどうか。そこには人体という最も生々しい終着駅がある
ことを忘れてはならない。

 行政と政治の両輪で、厳しい監視体制と、同時に有効で
機能的な食糧分野への対策、政策を整えていかなければな
らない展開にあると感じている。

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