木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

65回目のヒロシマ、ナガサキ

2010-08-07 11:31:39 | インポート
 ヒロシマ、ナガサキの65回目の夏が訪れる。
 現実の生活圏に核兵器が投下されることがいかに悲惨
で地獄絵になるかという事を鎮魂とともに祈る事を重ね
ていくうちに、鎮魂のみでなく被爆国として日本は核実
験も含めた核兵器のもたらす被害や悲劇を少しでも阻止
するために発信もしていかなければならない立場にある
という事をより認識するようになった。

 今回は初めて原子爆弾を投下した側である米国の大使
がヒロシマの夏を訪れた。このことは大きな進歩であり
大きな意味と意義があると言える。しかし同時に原子爆
弾投下に対する認識は、投下した側と投下された側とで
認識が異なる面もあり、例えばエノラゲイ号で原爆を投
下した機長は公然と「原子爆弾投下で戦争終結が早まり
多数の命が救われた。我々は正しいことをした。」と声
明を出しており、この度の米国大使のヒロシマの夏参列
に対して異議を申し立てている。
 物事の認識というものはその違いゆえ恐ろしい。
 原子爆弾投下で多数の命が一瞬にしてまた時間をかけ
て失われた事はいかなる角度から見ても絶対事実である。
 また当時の時代認識として日本人を含めた有色人種に
対する白人から見た人種蔑視も根底にあったことは否め
ない。

 戦後65年の経過の中で実に多くの核実験が繰り広げ
られてきた。その汚染と人体被害は計り知れない。今日
の状況で、例えばアジアの非核化を考える際には中華人
民共和国のシルクロード一帯での度重なる核実験に対し
て日本はもっと認識する必要があり、断固として非核化
への中国の取り組みを訴えなければならない。中国が非
公表で重ねてきた核実験のため多くの多民族が死亡して
おり、また核実験エリアと指定しないために多くの日本
人もそこを知らずに旅行等で訪れ、悪性リンパ腫や白血
病にかかる人が急増している事は深刻である。
 今日の日本人の発ガン数の増加の一因には中国の非公
表による核実験も含まれるのではなかろうか。
 日本のメディアやマスコミも中国の核実験の実態や事
実を何故か伝えようとはしない。

 戦後65年。ヒロシマ、ナガサキの65回目の夏を迎
え、被爆国である日本の置かれた立場、そして被爆国ゆ
えの使命や役割というものを現実認識と共に考えないで
はいられない。

コメント
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