木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

僭越ながら・・・

2010-08-04 11:03:29 | インポート
 二大政党制が日本の風土には馴染まない、という意見
が一部にある。時にこの道30年以上の大ベテランがそ
の意見を唱えていることもあり私は意外感を以って見て
いる。
 僭越ながら、その御仁の見解は
「日本の風土には二大政党制は馴染まない。この世から
 公明党や共産党が消滅するとは到底思えない。」
というものであり、私は正直卒倒しそうになった。
 二大政党制というのはこの世に二つしか政党が存在し
ないことではなく、有権者の選択で過半数に達する政党
が、つまり主要な選択肢になり得る主な政党が二つはあ
る世の中という意味だと私は思う。
 政党数は主要な二大政党以外に幾つも存在するのが自
然で、統制社会でない限り、政党数は多数になる。

 今の日本の二大政党制は別にどこかの国をモデルにし
て輸入したものでもなく、日本人が自らの選択として投
票によって生みだした姿であり、現在の日本の風土の中
から生まれたものである。従って日本の風土に馴染まな
いという見方は違うのではないか。
 候補者全員が当選したとしても過半数に達しない政党
は真の選択肢とは言えず、そういう意味においては長年
日本には万年与党と万年野党という構造の中、真の選択
肢が国民に与えられていなかったに等しかった。
 その閉塞状況を打破してようやく選択肢が示されたの
が「政権交代」という主題であり、選択肢が機能して今
二大政党という姿が存在しているのである。

 世の中には多様な意見がある。多様な価値観がある。
それは政策の中に、或いは議論の中で反映させるべきも
ので、また同時に世の中には規律やモラルというものも
守らなければならない。
 時計の針は進んでいる。
 ようやくにして国民が作り上げた二大政党という基盤
をいかに発展させていき、国民政党として機能していく
かがこれからの時代に問われているのではなかろうか。
 今までは利権政党や利益団体はあっても国民政党とい
う視点と発想が乏しかった。これから真の国民政党たる
存在を育てていかなければならない。

 二大政党以外に幾つも政党が存在するのが自然な姿で
それらを包含して二大政党制というのである。
 いずれの政党も時代に叶った存在でなければ何れ有権
者に選択されなくなり衰退していくのである。
 時計の針は進みながら叶った形に定まっていくものと
思われる。

コメント
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