木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

日本文明とは

2008-04-23 13:51:10 | インポート
 今の私は、松下村塾や明倫館、適塾や日新館或いは造
士館のような場を欲している。
 今は、議員という立場だけではなく日本人として世の
中全体を捉えて成長していきたい、そういう欲求が強い。
そのような場になら飛び込んでいく。

 数年前、サミュエル・ハンチントン氏の「文明の衝突」
という著書を見た。新鮮な感覚を覚えた。書の中で、氏
は日本は日本文明という独自の文明にあるという趣旨を
述べていたと記憶している。アジアの中の日本という見
方をついしてしまいがちな私達であるが、氏は書の中で
日本はアジアとは異なるという。アジアとは明らかに文
化や風土あるいは諸々のすべてが異なるという。しかし
西欧でもない。日本は日本なのだという。
 日本は日本文明を自覚して、日本文明を発信していか
なければならないのだろう、と私は当時、おぼろげなが
らに感じたものである。

 さて、日本の文化は奥深い。日本には良き伝統や文化
がある。ここでいう日本文化と日本文明とはどのように
違うのだろうか。文化と文明である。
 日本文化や日本文明を他国に発信するには、日本人の
多くに日本に対する自我が無ければ叶わないことだろう。
 文化はcultureであり、学問や宗教、芸術などのような
人間の生活様式の全体のもので精神的な要素により有形
無形に存在するものであろう。文明は人間社会の進化に
より世の中が更に拓けて精神的、物質的に進歩し技術や
機械の発達や社会制度や仕組みが整った姿を言うのだろ
う。
 では、日本文明とはいかなるものなのか。
 世界に向けて日本文明とはかくあるものなり、と明言
できるだろうか。日本文化なら私も多少は説明できるが
日本文明となると、さて。
 日本は文明と言える対象なのだろうか。ふと考えてし
まう。

 中世の終りに産業革命が欧州を席巻し世界に波及した。
家庭内手工業が重厚長大の大量生産に代わり、帆船が蒸
気船に取って代わられた。西欧は大航海時代を迎え、そ
れまでは交わることの乏しかった陸地に進出を始めた。
 しかし産業革命とはいうが決して文明革命とは言わな
い。あれは産業の大革新であっても文明の革命ではなか
ったのであろうか。
 
 メソポタミア文明、エジプト文明という。それは文明
である。ならば日本は文明になりえるのか。日本文明、
探究しても良い主題である。

コメント
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