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SONY TC-FX606Rの修理

 1984年ころに購入したソニーのカセットデッキTC-FX606Rが故障した。

 このデッキ、10年ほど前にゴムベルトを交換し録音用の機材として使っていた。さすがに購入してから35年も経つと寿命かなとも思ったが、この時代の機器は個別部品を使っていることが多く、部品交換で直ることが多いので修理に挑戦することにした。

 症状としてはパネルの表示は正常だがプッシュボタンに全く反応なし。ヘッドフォーンを挿して聞いてみてもハム音も聞こえない。かなり大元がやられているようだ。

 解体し電源を入れ、部品の匂いを嗅いだり、異常に熱くなっていないかを指で触って確かめる。



 そして見つけたのがヒートシンクの付いたトランジスタが冷たいことである。これはおかしい。

 基盤を取り外し、そのあたりの回路図を作って眺めてみるとディスクリートパーツで構成された電源レギュレーター用の出力段のようだ。トランジスタ3個、FETが1個とツェナーが使われている。



 半導体の良否はアナログテスターを使うとある程度わかる。ところがこれらのパーツは良品のようだ。その他の部品を一つ一つチェックし、整流ダイオードブリッジの出力フィルター用の抵抗器4.7Ωが断線しているのを発見した。

SONY TC-FX606Rの修理

 4.7kΩなら100本もあるが4.7Ωの手持ちはない。横浜石川町のエジソンプラザにあるシンコー電機で4.7Ω-3Wが20円。電車賃をかけてわざわざ来たのだからと2.2Ω-3Wと10Ω-3Wも3本づつ、合計180円支払って帰路についた。

 抵抗器を交換。

SONY TC-FX606Rの修理

 無事動作を始めた。

SONY TC-FX606Rの修理

 ついでにリニアスケイティング方式のトレー駆動用のゴムベルトを交換した。この交換にはまずトレーに付いているストッパーを外す。赤い矢印がストッパー。

SONY TC-FX606Rの修理

 平ギアに載っているギアが外れるまでトレーを引き出すと、ちょうど筐体に切れ目のあるところまで引き出すことができる。この切れ目からピンセットでゴムベルトの脱着ができる。 

 今まで、すぐに壊れるSONYなどと悪口を言っていたが、修理して使い続けられるというのはすごいこと。昔のソニーはすごかったと認めることにしよう。



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日本のグランド・キャニオン、日本の地質と地形

 青森県の十二湖のそばにある日本キャニオンは米国にある本物のグランド・キャニオンに比べたら芥子粒のように小さくて、「わお、これはすごい」という感覚はなかった。

日本キャニオン

 ところが地質学者の目から見ると、本物のグランド・キャニオンは

グランド・キャニオン

 「なーんだ、ただ地層累重の法則によってほぼ水平な地層が積み重なっているだけではないか」(高木秀雄)

 と思うらしい。それに対し「日本の地質は例えば城ヶ島のわずか1000年前の地層でも地層の上下が逆転しているなど、その複雑な地層構造に圧倒される」と言う高木秀雄の著書「日本の地質と地形」を図書館で借りてきた。



 日本列島が地質学的にいかに特殊で、変化に富んでいるかをきれいな写真とともに見せてくれるこの本、日本に住んでいるのにこれらの風景を見ていないのはいかにもったいないことなのかと思わされる。

 ただし、この「第四紀の地層でも垂直に立っていることがよくあったり、下仁田ジオパークでは2km四方の地層の上下が逆転している」などといわれると、素人地質マニアにとって日本の地質は難しすぎる感もある。

 何度眺めても飽きないこの本、結局アマゾンで購入することにした。


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