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映画、ローマでアモーレ

 2012年のウディ・アレンの監督作品、ローマでアモーレが世界で一番最後に日本で劇場公開になった。



 最近は監督と脚本が多く、主演することは少なくなったウディ・アレン。もうすぐ80歳になろうという彼が、主演する体力はないが映画には出たいと言う思いが伝わってくる映画だ。

 このRôma de amôreはローマを舞台にした短編映画が4本同時に進行する。このような構成の映画は多くあり、たとえば微笑みに出逢う街角のように各々のエピソードが最後に交わるのが常道だが、この映画は最後まで独立である。

 この映画のもともとの題名はBop Decameronだったらしいから、ボカッチョのデカメロンを下敷きにしているのかもしれないが、デカメロンは読んだことがないから分からない。

 読んだことはないが、デカメロンのテーマからこの映画のテーマを考えると、「長い間熱望したもの、あるいは失ったものを手に入れた話」ということだろうか。

 短編としては各々起承転結があり、それなりに面白いのだが、一本の映画としては統一感にかけるのが残念である。


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