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映画、砂漠でサーモン・フィッシング

 砂漠でサーモン・フィッシングを見てきた。私にとって今年のベストスリーに入る一本だった。



 変わったタイトルのこの映画、砂漠でサーモン・フィッシングは邦題で、原題はイエメンで鮭を釣る。

 イギリスの水産学者ジョーンズ博士にイエメンの砂漠で鮭釣りをしたいと言うプロジェクトを持ちかけたのは、イエメンの富豪の代理人、ハリエット。ジョーンズ博士は、そんなことは不可能と一蹴するのだが、釣り好きの富豪はどうしてもやりたい。

 緊張の続く中東からは血なまぐさいニュースしか流れてこないが、これらから国民の目をそらそうと躍起な英国の外務省は「砂漠で鮭釣り」をプロパガンダに利用しようとする。こうして、アラブの大富豪、水産学者、英国外務省が絡み合ったプロジェクトが始まる。

 はじめは、イエメンで鮭釣りをしたいと言う富豪の道楽につき合わされるジョーンズ博士も気の毒なものだと思っていたが、やがてイエメンの川に鮭を導入する本当の理由がわかってくる。そしてジョーンズ博士もハリエットも個人的な問題を抱えていて、ストーリーだけを追のなら考えさせられることも多いのだろう。

 プロジェクトの成功は鮭が回帰してくるか否かにかかっている。この回帰という概念がジョーンズ博士とハリエットの問題の解決にも関係するのだろうと思いながら観ていたので、かなり早い時期から結末は読めたと思っていたら、、、、、

 このようにバックボーンにはしっかりとしたストーリーとメッセージ性がある映画だが、表面上はコメディ仕立てになっている。と言ってどたばた喜劇ではなく、ユーモアとウイットがちりばめられていて、大笑いしながら観ることになった。映画は笑えなくてはならないと言う基準からするとこの映画は満点。

 脚本は「スラムドック$ミリオネア」でアカデミー賞脚色賞を獲得したサイモン・ビューフォイ。監督はショコラのラッセ・ハルストレム。不器用なジョーンズ博士にユアン・マクレガーが、いつも前向きだったハリエットに「プラダを着た悪魔」のエミリー・ブラントが扮し好演ている。

 奇妙なタイトルに引かれ、公開初日に出かけた。初日の土曜日の午後二時からの回なのできっと混んでいるに違いないと思っていたら、200席ぐらいの劇場に観客は25人。早速公開が打ち切られてしまうかもしれない。早めにお出かけになることをお勧めする。



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