熊本熊的日常

日常生活についての雑記

元旦に

2014年01月01日 | Weblog

毎日すこしずつ削ったり磨いたりして大晦日に2本の木のスプーンを完成させた。手前の木目がはっきりしているほうが杉材で向こう側が檜材だ。2009年6月から2011年11月まで、週1回のペースで木工教室に通っていたので、材の違いに応じた扱いの違いは多少心得ていたつもりだったが、つもりと実際はやはり違う。木工教室では小型の作品でも電動工具を使って制作していたので、材による固さや加工のしやすさといった感覚は十分に体感できていたとは言いがたいところがある。今回はある程度最終形に近い大きさに切り出された材を彫刻刀を使って加工したので、刃先から材の質感が自分の手や腕に伝わってくる。杉は木目がはっきりしているが、これは木目とその間とで固さや質感が顕著に違うということでもある。その点、檜のほうは扱いが比較的楽である上に香りが良く、触っていること自体が楽しい。これらは長さ19cmほどだが、まだこの半分ほどのものが加工前の材として手元にある。こちらも昨年中に完成させたかったのだが、思ったようにはいかなかった。

このスプーンは「芸術新潮」の2013年11月号に紹介されていた「KINOつくるキット」である。記事のなかに「大きめのカッターナイフか彫刻刀があれば、すぐにつくれる手軽さに…」とあったが、たぶんカッターでは無理だと思う。私は大きめのカッターナイフで作り始めたが、ある程度まで進捗したところで彫刻刀を買ってきた。特に杉のほうはカッターで仕上げることは難しいと思う。でも、簡単ではないから楽しいのである。

さて、年賀状だが、2014年は1枚も書かなかった。頂いた分に返信を差し上げるだけで済ませてしまうつもりである。今日は10通書いて投函した。年賀状だけの付き合いというものに疑問を感じるようになったのと、義理を気にする年齢ではなくなったこともあり、自ら進んでやりたいと思うことに優先的に時間を配分した結果、年賀状を書くという行為には時間が回らなかったということだ。年賀状といえば、商売用の年賀状が何通か届いているが、アダチ伝統木版画技術保存財団からのものには感心した。あまりに立派なものなので額装して飾っておこうと考えている。

昨年は結婚して、少し広い家に住もうと思って転居し、伴侶と共に過ごす時間を確保しようと思って転職をした。傍目には大きな変化のように見えるかもしれないが、自分にとっては必要と感じられることを淡々と手当しただけなので、生活が変化したという実感は不思議と無い。これまでにも増して平穏な正月を迎えている。


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