熊本熊的日常

日常生活についての雑記

民藝夏期学校 豊田会場 最終日

2011年07月24日 | Weblog
民芸夏期学校の最終日は豊田市民芸館で見学とパネルディスカッションだった。パネラーの人選が上手いと思った。
濱田琢司(南山大学人文学部日本文化学科 准教授)
竹田耕三(絞り工芸家)
水野雄介(瀬戸本業窯 八代目・水野半次郎後継)
白土慎太郎 (日本民藝館 学芸員)
竹田氏以外は1970年代の生まれだ。民芸を語るとなると、民芸に負けず劣らず化石的な人が登場して、伝承途絶の危機とか素朴なノスタルジーを話題にすることが多く、聴衆のほうにもそうしたことを聞くつもりで来る人が多いように感じられる。発想が目の前の生活から離れているということ自体、民芸的ではないということに気づいているのかいないのか知らないが、そうした話には違和感を禁じ得ない。その点、今回のパネルディスカッションでは、民芸がブランド化してしまった現状への疑問や、民芸に対する作り手の側の受け止めかたといった、たいへん興味深い話を聴くことができた。「興味」の具体的な内容はここには書かないが、「やっぱりそうだよな」と納得できるものだった。

豊田に来るときは豊橋から名鉄で来たが、帰りは名古屋へ出て、徳川美術館に立ち寄ってから東京へ向かった。名古屋にはこれまでに何度も訪れているのだが、徳川美術館を訪れるのは今回が初めてだ。以前から是非訪れてみたいと思っていたので、時間の都合でわずかに1時間しか滞在できなかったが、どのような場所なのかがわかって満足できた。たまたま「やきものの色とかたち」という企画展の最終日で、美術館所蔵の茶道具をまとまったかたちで観ることができたのもよかった。