〇開発研究会の講師は大使館の駐在自衛官のベトナムの国防問題の話がとても興味深かった。
ベトナムが中国の軍事圧力にどう対応しているか?西沙南沙諸島の制圧に対抗して人柱で阻止しようとしたベトナム兵を中国艦が殲滅させているビデオが中国側から流出していて、みることができるそうだがベトナムは一切事実を報道しないし過去の侵略された事実も一切教科書に掲載されていない。残留日本兵の軍事訓練の話もそうだ。圧倒的軍事力の差にもかかわらず全方位外交を貫くために実質的仮想敵国(表面的友好国)である中国にも北朝鮮にも細かな外交配慮が必要なのだ。国家軍事力予算の半分を使って6隻の潜水艦を買ったものの対潜水艦哨戒機がなければ飾りに等しいのだがそれを敢えて中国側にみせつけなければならないという事情がある。我々は色々な機会にこの国の検閲や情報操作に直面することがあるが、それもこの国が世界の中で生きていくための必要手段なのだと知れば、おのずから日本の常識との違いはあきらかだ。
竹島がどうたらこうたらなどと日本の大衆がさわぐ領土問題や歴史問題とはレベルが違う。なぜニャチャンにロシア人が多いか?クメールルージュ排除に力を貸したベトナムがなぜカンボジア人から嫌われるのか?対米関係が接近しているにもかかわらず軍事力ではインドとの関係がこれほど深いのか?興味は尽きない。
このブログも検閲されているだろうし講師の話によると携帯も話が微妙になると切れるそうだ。それでも、ベトナムは中国よりましだというから、、。つまり、ここでは現実の世界を感じることができる、というかパワーポリティクスに直面している実感がある。ピースボートで湾岸戦争に遭遇した時の臨場感を思い出した。日常性のなかの戦争と似ている。「平和憲法の日本」の本当の重さを実感できる場所は今の日本にはない。しかし、ここでは見えてくるものがある、、、、。
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