草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句 / 早梅 (九分九厘)

2008-02-02 | Weblog

探梅の尋ぬる色の違わずや
寒梅や古りにし里の盛りなり
早梅や風は気儘に枝を過ぐ
寒梅や来る雲影の無くもがな
早梅の匂い届かぬ通り道

須磨離宮公園の梅園に今年初めての梅の花を見る。

梅一輪一りんほどのあたヽかさ  嵐雪

この有名な句は、少々理屈ぽいとは思うものの、だからこそ、そしてこれからの季節の移り変わりの的を得ていて、大変好きな句です。
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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
好きな句 (四捨五入)
2008-02-03 10:27:53
☆寒梅や来る雲影の無くもがな

どの句も趣があって好きですが、特にこの句は情景がはっきりと浮かびあがります。
この季節は、午前中は晴れていても、徐々に雲が現れ、折角はなやかに咲いていた花も日陰で覆ってしまいます。本当に雲には来てほしくないと思うでしょう。
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寒梅 (フェニックス)
2008-02-03 11:08:44

九厘様

四捨五入様が仰っているように、どの句にも趣があって好きですが、次の句についてコメントをさせていただきたいと思います。

☆寒梅や古りにし里の盛りなり
 ふだんは目立たない里ですが、寒梅がその里に彩りを見せている様が窺えます。

☆早梅や風は気儘に枝を過ぐ
 枝にちらほら開く梅の枝を過ぎゆく風が感じられます。「気儘に」がこの季節の風を表していると思います。

☆寒梅や来る雲影の無くもがな
 四捨五入様のコメントのように、せっかくの梅も曇り空には少し寂しくなりますね。でも、またそれに風情を感じる人もいるでしょう。


梅一輪一りんほどのあたヽかさ  嵐雪

九厘様の仰るように、この季節をほんとによく表した秀句で、私も大好きな句です。
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好きな句 (ゆらぎ)
2008-02-03 14:59:05
寒梅や来る雲影の無くもがな
 ”無もがな”などといにしえの言葉がでてきましたね。でもそれが、この句の雰囲気にはよく似合っています。詠み手の心情も伝わってきて、味わいすら感じます。
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好きな句ほか、コメント (かつらたろう)
2008-02-03 19:53:39
☆探梅の尋ぬる色の違わずや
私も俳句を嗜むようになって「探梅」なる素晴らしい季語を知りましたが、いち早く春の景の梅の咲き具合を野山に出かけて確かめる、探梅行の期待に胸を膨らませる心情が、「違わずや」の下五のに語句によく窺え素敵な句です。
☆早梅や風は気儘に枝を過ぐ
早咲きの梅がちらほら咲き始めたとは云え、風は身を切るほどの冷たさである・・との寒風の中で探梅をされている本音の心情が、「気儘に枝を過ぐ」の語句に
とてもよく窺え、探梅行の寒さの中での風情が巧みに表現されていて素敵な句ですね。

九分九厘様
どの句も探梅行の写生と嘱目に主観をほどよく抑制された素敵な句ばかりですね。敢えてこの2句にコメントさせて頂きましたが、寒い時季はどうしても出かけるのがおっくうになりがちとはいえ、やはり対象を目の前にして詠む事が大切と勉強になりました。
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御礼 (九分九厘)
2008-02-03 20:52:45
四捨五入 様
 コメントありがとうございます。寒い日でしたが急に日が陰ってきた時の嘱目の句です。あれこれ考えて作る俳句より、どうやら現場で感じたままの句の方がいいようですね。
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御礼 (九分九厘)
2008-02-03 21:09:28
フェニックス様
 「古りにし」とはまさに古い言葉ですが、本当に鄙びた田舎にある梅に詠むべきかとも思うのですが、須磨もやはり歴史のある古いところです。今は意外におしゃれな街です。寒い中、梅をじっと見て立ちどまっていると、風は梅を見ることでもなく、勝手気儘に通り過ぎていきます。先ほどまで日が差していたものが急に雲に遮られ、だんだん冷えてきましたので帰宅した次第です。コメントありがとうございました。
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御礼 (九分九厘)
2008-02-03 21:17:30
ゆらぎ様
 最初に出てきたのは「なかりせば」でしたが、「雲」の語呂に合わせて「無くもがな」になってしまいました。ちょっと凝りすぎているかも知れません。されど、やはり俳句は時には嘱目で素直にやらないといけませんね。コメント有難うございました。
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御礼 (九分九厘)
2008-02-03 21:30:10
かつらたろう 様
 「どの句も探梅行の写生と嘱目に主観をほどよく抑制された素敵な句ばかりですね」なる、お褒めの御言葉を頂きとても喜んでおります。(いや!自戒すべし)。昨年以来の今年初の探梅でしたが、やはり日本人特有の一種の期待感があります。白色か紅色かあるいはその中間のどちらかに間違いないはずなのですが、梅の色を見て、やはりそうなのだという安堵感みたいなものを感じます。そして、人間の感傷には無関係に風は流れていくようです。それに梅の花もほんのちらほらの数ですので、風もさまたげるもの無く通り過ぎていくようです。コメントありがとうございました。
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好きな句 (龍峰)
2008-02-04 00:42:06
早梅の匂い届かぬ通り道

どの句もいいですが、何気ない心象的な響きが一句に昇華していることがすばらしい。探梅をぜひやってみたくなりました。
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佳句と思います。 (百鬼)
2008-02-04 19:58:42
探梅の尋ぬる色の違わずや

早梅の匂い届かぬ通り道

梅を訪ねて小さな旅に出ようとしている作者。期待に背かず梅は咲いていてくれるだろうか。風雅とはこのような心をいうのでしょうね。世知辛く生きている僕など反省を強いられます。佳句ですね。

まだ少し早かったのか梅の匂いは薄く、道まではそのいい匂いが届いては来ない。「匂い」は「思い」でもありそうです。思い届かぬ、と読み替えることも出来て、そうとれば句は一層深さを増してくるようです。この句も好きな句です。
冴えていますね。

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