草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句/曼珠沙華 ( さゆり )

2009-09-30 | Weblog
 校門の側にひとむれ曼珠沙華
 曼珠沙華に行き交う生徒目もくれず
 晴天へ力漲る曼儒沙華

 秋蜘蛛の虎の文様逆さ吊り
 秋蜘蛛の虎模様して獲物まつ

 早朝の歩道にすだく虫の声
 天高しテニスボールの音響く

 無人駅佇てば全天鰯雲
 湖底まで日の射しこむや水の秋

 人工衛星HTV打ち上げ
  
 秋風を纏い衛星宙に飛ぶ
  
 


やや時期遅れの句もあろうかと思いますが、少し前に作ったもので、お許しください。
蜘蛛は、今あちこちにに巣を張っているのが見え、黄色と黒の模様をして、必ず頭を下にしています。名前を調べてみましたら、黄金蜘蛛かなと思いました。どこかの野球のチームの模様のようだと思いました。
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今日の俳句 / 野分 (九分九厘)

2009-09-26 | Weblog

秋の蝉六甲山の天に満つ
六甲ゆ港に秋の下りて来し

まどろみて遠のく声やちんちろりん
泣くことのわかる気がする虫の闇

野分くるその日の喉の魚の骨

9月の句会の覚書です。季題は「虫一切」「野分」「露」でした。残念ながら「露」に関しては、うまくいかず出句できませんでした。写真は六甲山森林公園のマルバノキです。その色の多彩なことに惚れぼれします。
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今日の俳句 / 鶏頭花 ( さゆり )

2009-09-22 | Weblog

 窓開けて秋風まねく朝の句座

 秋の蝉木漏れ日淡く森に鳴く
 六甲に澄み通る声秋の蝉

 今朝の供華赤と黄色の鶏頭花
 鶏頭の頭でっかち茎細し

 葛の葉や竹藪覆い道にまで
 葛の花他の木隠して香を放つ

 すすき早や紅き穂先を整えて

芒の会出句  兼題 (野分 露 秋の虫 )

 夜もすがら野分に軋む山の宿
 かろやかな声かなかなと吹かれ鳴く
 たもとほる葉ごとの露の滑り落ち
 野を巡り秋草の名をひとつ知り
 寝そびれてちちろの声に耳澄ます

連休中は車の渋滞のニュースばかりで、車で出掛けるのは止めた。もっぱら家の周りを散歩したり、今コーラスでやっているて過ごした。
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今日の俳句(風の盆)/龍峰

2009-09-19 | Weblog
かなり遅くなりましたが、9月2日の夜八尾の風の盆に行ってきました。初めてでしたが、噂の通り、唄もおどりも静かで優雅、幽玄の一時でした。夜12時過ぎると観光客も帰り始め、人混みが減る。その頃より「おわら」をこよなく愛する歌い手、踊り子、見物人の世界となる。町角で胡弓一人に男女二人の踊り、一人静かに三味線を弾きながら流す人。しなやかな踊りと胡弓の音がいつしか桃源の境地へいざなう。

 ぼんぼりに編み笠舞ひし風の盆
 秋時雨闇へ消へゆく胡弓の音
 夜の更けて一人をわらの三味の音

 はっぴ着る男踊りの闇を切る
 手のしなる女をどりや薄あかり
 町角の二人のをわら胡弓かな

 人去りて町流しけり秋の夜半
 秋の夜や胡弓静かにおわら節
 ぼんぼりの坂の町ゆく風の盆
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今日の俳句 / 吾亦紅 (九分九厘)

2009-09-15 | Weblog

ふと出会ふことのありしや吾亦紅
粋筋の澄まし顔なる吾亦紅

秋蝉の唄ふフロイデ最終章
蟷螂の捉まる小枝子が捧ぐ

調律の果てなき夜更け虫尽
声あらば姿を見せよ虫の闇

日曜日の晴れた日に六甲山の森林公園に出かけた。この公園には毎年5,6回行っている勘定だから、もう既にかなりの回数になっている。<秋の小径>と称する散歩道があって、秋の七草を楽しむことが出来る。芒はちょうど赤い色の穂を出したばかりで、その根元には南蛮煙管(思い草)という珍しい花に出会った。写真はその小径で咲いていた吾亦紅である。秋の蝉時雨が印象的であった。
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彼岸花(光芒子)

2009-09-12 | Weblog
☆犬連れて散歩の先に曼珠沙花
☆曼珠沙華畦を燃やして地獄花
☆曼珠沙花7回唱え天上花
☆彼岸花葉みず花みず野に消える
☆綾取りや青空に映え天高し

 早朝の散歩道で彼岸花の咲いているのを見つけました。
忽然とニョキニョキと顔を出してきた感じで、なんだか少し早い気もしますが時はまさにもう秋です。
彼岸花はその毒々しい真紅と自ら持つ毒とで地獄花ともよばれあまり好まれませんが秋の青空にはよく映えます。
別名の曼珠沙華とは法華経のなんだかありがたそうな響きですがどこからきたのでしょうか。
花言葉は「情熱」「悲しい思い出」「独立」「再会」「あきらめ」だとか。なんとなく理解できそうです。
 
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今日の俳句 /無花果 ( さゆり )

2009-09-09 | Weblog
 被はれしネットの中で熟る無花果
 無花果の熟れしを鴉見逃さず
 無花果のジャムを煮ながら俳句詠む

 今朝の風小枝を揺らせ秋気澄む
 それぞれに過去抱き夏の果てにけり

芒の会、、夏休み中作句(添削あり)

 庭夕べ背にこぼれくる蝉時雨
 草を引く背に降りかかる夕日かな
 大木を揺るがして鳴く油蝉
 ひとむらの露草の青いきを呑む
 石榴の実色づき初めし旧居かな

 まるまると太る青柿葉隠れに
 六甲の秋立つ空の青さかな
 魂棚に面影しのぶ瓜の馬
 渋滞に巻き込まれるや秋暑し
 野にありて風の育てし百合真白

 昨夜の雨今朝の残暑を和らげし
 朝の日に清らかな白花木槿
 迫りくる夕闇たたみ紅芙蓉
 風船葛雨を弾きてさ揺れけり
 朝食の窓驚かせ法師蝉

ホトトギス句会出句(兼題 藤袴 蜻蛉 席題 虫 夜長)

 六甲の藤袴には逢へずして
 ひとむれに逢ひ寄り添ひて藤袴
 選挙済み街は静かに赤とんぼ
 虫の声厨の灯り消えしより

芒の会の句は、八月に詠んだ物ばかりで時期遅れのものもありますが、ブログ提出が遅くなりましたので、お許しください。
六甲高山植物園には、藤袴は咲いておりませんでした。絶滅寸前の花だそうです。それによく似た鵯草が咲いておりました。
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今日の俳句 / 朝霧(四捨五入)

2009-09-04 | Weblog
山肌を走る朝霧信濃かな
鳴き交し鳴き交す虫の広野かな
秋燕穂先かすめてユーターン

赤とんぼ宙に留まりわれを見し
秋の蓮黄地に緑の広がれる

8月には涼しい日もありましたが、また暑さが戻ってきて閉口しています。
句作の方も夏枯れ気味で申訳ありません。
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