草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句/懐手(龍峰)

2014-12-26 | Weblog
先日、久振りに城崎温泉へ蟹と湯浴に出かけた。幕末に桂小五郎が蛤御門の変の後京都を追われ、一時城崎に身を隠した。その時の隠れた宿は松本屋(現つたや)の2階であった。今回知り合いの紹介で首尾よくその隠れていた部屋に泊まることが出来た。また、司馬遼太郎の若いころやはりこの部屋に滞在したと。この宿にはこれらの滞在にまつわる資料が残されており、興味深いものであった。城崎は外湯巡りが有名でなかなか歴史を感じる風情があった。蟹はこの時期、地元で食べるに限る。又途中で岩津葱を買い、帰宅して根深汁を味わった。
翌日但馬のコウノトリの郷公園に寄って帰った。こうのとりは順調に増えつつあるようだ。


つたや


城崎の町並


コウノトリの郷公園


 城崎の七湯巡りや懐手
 冬銀河下駄の音ひびく湯浴み後
 小五郎の隠し部屋に泊つ寒北斗

 雨音かせせらぎの音か冬の宿
 冬の日や柳の影の流れゆく
 国家論預けて太きずわい蟹

 額装の文豪の書や冬座敷
 短日や水面にうつる宿灯り
 岩津ねぎ買うて粗切り根深汁

 時雨るるや山のあなたにこうのとり
 冬雲にこうのとり飛ぶ但馬かな 
 山里のこうのとり消ゆる冬の雲
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今日の俳句~冬紅葉(ゆらぎ)

2014-12-08 | Weblog

 しばらくのご無沙汰をお許し下さい。京都のあちこちの冬紅葉、湖東三山の散り紅葉を訪ね歩いておりました。小春日和が続いていると思っていましたら、八坂神社の舞台での京舞の寒修行奉納舞のおりは、初雪が舞ってきました。寒おまんなあ! 下手な鉄砲数打ち当たるで詠んだ駄句ばかりです。きびしきご批判をお待ちしています。


 流るるは蜘蛛の糸かや雪迎え
     →遙かなる記憶に残りし雪迎え (”蜘蛛の糸”は、夏の季語でした。ここに修正いたします)
 
 楽の音は耳に残りて月冴ゆる

 八坂から小径抜けおり雪肩に

 冬銀河つなぎをる掌のあたたかし

 還らざるものかと思ふ冬銀河

 冬灯しお帰りなさいのちさき声

 夜話(やわ)果つる微笑み交わし酒を酌む

 はじめての雪の舞台や女人舞う

 冬紅葉光をおさめここに散る

          

 初雪のひとひらおみなの肩のうえ

 冬紅葉さはさりながらまだ紅し
 
 冬紅葉とわに寄り添ふごとくなり

 紅葉散る中ゆく君の背に肩に













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