草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句  曼珠沙華/ 九分九厘

2019-10-29 | Weblog

         

 

 10月はじめのことだが、家内が俳句の師匠からもらった曼珠沙華の球根から花が咲いた。我家の庭に植えて二年ぶりのことである。赤い曼珠沙華は近所の畑でたくさん咲いているが、白い色は私にとって珍しいものであった。一週間ほどで、花は勢いを失ったようだ。10月の終わり、まさに今日この頃のことであるが、庭の大きな金木犀と銀木犀が今年に限って同じ日に咲き始めた。例年、銀木犀は一週間ほどがあとから咲くはずだが、地球の温暖化であれこれと変わったことが起きるようである。もうすぐ11月が来るが、炬燵を出す出さないで老夫婦の喧嘩が始まった。

    

    その姿無垢無礙なりし曼珠沙華

    赤と白いろはにほへと曼珠沙華

    錯綜の極み描くや曼珠沙華

    令和に生き怡楽のひとつ彼岸花

    朝刊の見出し見るとき木犀の香

    金銀の木犀咲きて俄分限

    木犀の朱の亡骸散りつもり

    金木犀袈裟の薫りに大阿闍梨

        

          

 

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今日の俳句/まつり(龍峰)

2019-10-02 | Weblog

        「さんさをどり」

 

少し古い話で恐縮ですが、この夏、8月2日から6日まで東北の祭りに行ってきた。

盛岡のさんさおどり、青森のねぶた祭、秋田の竿燈、山形の花笠おどりそして仙台の七夕祭りである。いずれの踊りも祭りも、長い伝統、民の歓喜、みちのくの苦労、年老いても古里を忘れえぬ人々の思いなどなど、見ている者に切々と伝わってくるものがあった。とても俳句なんぞに詠むことの出来ない深くて、太い思い、感動を受けたが、敢えて句に詠んでみた。

    夜のふけてさんさ踊りの声果てず

    太鼓かかへるさんさ踊りよけなげなり

    無意識に手のしなる隣の老婆

 

    豪壮なるねぶた祭りや老いの跳ね

    単調なるリズム盛り上ぐねぶたかな

    竿燈の操り息をころしをり

    少年や竿燈かつぐ肩幼し

 

    花笠まつり老いて故郷の踊りかな

    物語を秘む杜の都(と)の七夕かな

    夏霧や高原の朝山かくす

    

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