草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句/一月の句(龍峰)

2008-01-31 | Weblog
  初雪や釣り人一人丸くおり
  ふぐ食らう男六人荷おろして
  六甲に雪の来たれりカメラ持つ
  初春や虚子記念館われ一人
  寝付かれぬ史書読む夜半の汽笛冴ゆ

一月も今日で終わり。つい先日お屠蘇気分を味わったのに、あっという間に日は過ぎて行く。暖冬のこの冬もこのところ寒いが、毎年新聞のスキー場の積雪状況を見ていると06年の1月末は志賀高原では270cmの積雪であったが今年は180cmしか積もっていない。温暖化の影響かどうかは不明ではあるが、神戸でも30年前に比べれば明らかに暖かい。
  
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今日の俳句/牡丹の芽(ゆらぎ)

2008-01-30 | Weblog
力満ちはじけるごとく牡丹の芽
→ちから満ち弾けるを待つ牡丹の芽(推敲)
よもぎ餅小三治聴きいる昼下がり
→よもぎ餅小三治を聴く昼下がり(推敲)

たまさかに風感じたくて冬茜
→ひとりふと風感じたくて冬茜(推敲)

樽の香や六甲おろしの御影郷
ほろ苦さ弾ける若さ初しぼり

寒造りをして仕込んだ酒を搾る季節を迎えた。火入れをせずにそのまま瓶詰めをするのが、初絞り。スパークリング・ワインのように口中でぴちぴち弾けるようで甘やかな香がある。そして、すこしのほろ苦さも。御影郷にあるK酒造の初しぼりは、薄片のにごりが浮かんでいるので「霧の六甲」と呼ばれている。
余談であるが、「初しぼり」という言葉は、季語にはないようだ。でも私の歳時記には登録することにした。 また「六甲おろし」も季語にありませんが、類似のものに北風(北下ろし)というのがあるので、季語扱いとしました

なに、厚かましい・・? ごもっともです。なにとぞご容赦ください!

投句後、あれこれ推敲をして修正をしております。お見苦しいところはお許しください。


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今日の俳句/ 寒牡丹 (九分九厘)

2008-01-28 | Weblog

鐘撞きの姿失せにし寒牡丹
新しき菰頂きてあり寒牡丹
紅さして人を恋ふるや冬牡丹
青藁のしとねにおはす寒牡丹

友逝きて幾日過ぎしか星冴ゆる

初句会の投句を掲載します。これで今年の<寒牡丹>を卒業いたします。
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今日の俳句/初句会(四捨五入)

2008-01-26 | Weblog
24日の初句会では各メンバーとも、清記、選句、主宰の講評に集中し、雪が降り出したのにも気がつかないほどでした。
句会で出したのは次の5句です。

寒牡丹風のありかを教えけり
航跡を東の空へ年新た
のしかかる北斗七星冴ゆる朝
浪の音聞きつまどろむ年酒かな
西塔と東塔伴に寒牡丹

「浪の音」の大吟醸は絶品でした。(PRではありません、念のため)

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今日の俳句/寒鰡(龍峰)

2008-01-26 | Weblog
先日友人と久しぶりに磯釣りに明石、淡路方面へ行ってきた。冬の海は空気は澄んでいて気持ちはよいが、やはり風は冷たい。天気はよかったが波高しであった。
寒鰡は大きい(40~50cm)だけに重たい。身は鯛に似た感じで刺身も塩焼きもおいしくお勧めである。

  寒鰡のはねる姿や朝の海
  寒鰡や明石の浦の夕まぐれ
  雪降るや船で渡りし淡路島
  冬空や波に風舞う磯の釣り
  海峡に船灯走るや冬の暮れ
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今日の俳句/初句会(ゆらぎ)

2008-01-24 | Weblog
念ずれば花開きゆく寒牡丹
風花や春の近づく心地して
みほとけのおわすごとくに冬牡丹
星冴ゆるたまゆらの恋語りいし

なにもかも雪に埋もれし幼き日
 

寒牡丹と冬牡丹の違いに、盛り上がった初句会でした。その時の句もあわせて。
そして神戸では、今朝雪が舞いました。
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今日の俳句 / 蝋梅 (九分九厘)

2008-01-22 | Weblog

蝋梅の日の須磨浦に照りにけり
蝋梅や海玲瓏と須磨の沖

艶なるを下から覗く蝋梅かな
蝋梅の酒欲しくなる日暮かな

神戸の須磨離宮公園に、今どき蝋梅が綺麗に咲いている。大正の初めに大谷家別邸を買い上げて須磨離宮として使われていたが、大戦の空襲で焼失する。今は離宮公園として開放されている。ここの薔薇は有名である。
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今日の俳句/日脚のぶ(ゆらぎ)

2008-01-20 | Weblog
日脚のぶクロックムッシュとシャンパーニュ
冬がすみ春遠からじと思うかな
寒風をわが友として歩みゆく
冬萌のいろどりありて詩心(うたごころ)
    
一言に笑みこぼれおり春近し

写真は、ある日の夕刊の漫画「サラリ君」 いつも人間味にあふれ、ほのぼのとして笑いを誘う。パチンコですこし稼いだだけで、大喜びしているが、人間なんて実はそんなに単純なものだ。
 
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今日の俳句/阪神大震災13年(龍峰)

2008-01-18 | Weblog
午前5時46分真っ暗な寝室で熟睡中に突然腰から胸にかけて鈍器のような物で殴られ目が覚めた。なぜ夕べ玄関のドアに鍵をかけたのに賊が入ってきたのか?一瞬の間にそれだけ頭を過ぎり、ベッドに身を起こした。しかし、次の瞬間飛び上がらんばかりに下から突き上げられた。そしてかすかに見える窓明かりに激しく揺れる物の影。とんでもない大地震が起きたことを悟った。なかなか揺れは止まらない。無意識の内に何かを叫んでいた。次は天井が何時落ちてくるのか、と身構えている内に漸く揺れは止まった。
これが小生が資源地の一角で体験した13年前の其の瞬間である。
薄明かりの中で部屋の中はタンスが3本横倒しになっている事が分かった。ドアも容易には開かない。しかし、何とか開けて外へ掛け出ると目の前には既に火柱が上がっていた。通りの向こうで火災が発生していた。
後で分かった事は小生の腰への鈍器は整理ダンスの上のガラスケースが部屋の端から飛んできて直撃したことが犯人であった。
幸い我が家族にはけがはなかったが、建物やガス、水道施設には被害がでた。ガス、水道が通じたのは5月の連休明け、外構、外壁工事が完了したのはそれから1年後であった。

  冷気裂く叫び上げけり天仰ぐ
  無我夢中叫ぶ他なし寒の寝屋
  揺れ続く我が家見守る首に雪
  突然の街消えし跡月冴える
  凍り付くあの朝過ぎる今朝の窓
  凍てつくやひび割れ語る一三年
  
  
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今日の俳句 / 寒牡丹 (九分九厘)

2008-01-18 | Weblog

寒牡丹猫背で拝す寺の門
寒牡丹肩身の狭き藁の室
かくも濃き冬の牡丹の紅の色
托鉢の悟りに遠し寒牡丹

写真は神戸三田「永沢寺」の寒牡丹である。藁囲いで雪や霜を避けている。
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