草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句 月/龍峰

2022-09-28 | Weblog

          月の出

          満月

今年の中秋の名月は、月が出ても雲の中、やきもきしたが、のぼるに従い満月となった。写真は大阪湾の月、手前は神戸、向こう岸は生駒、泉洲方面。

中秋の前後の月を詠み、かつての句帳も広げて句を探した。

 

       むら雲におだやかならず小望月

       幾たびか外に出にけり望の月

       月白や六甲の山黒々と

       月出て雲の波間をわたり行く

 

       やうやうに綾雲抜けて月今宵

       月天心地(つち)に明りと茅渟の海

       村雨の上がりて庭の良夜かな

       十六夜や生駒あたりのほの明かし

 

       宵闇や泉州の灯の消えんとす

       瀬音聞く奈良井の宿の月明り

       旧道をそれて信濃の月の膳

       六甲の山一灯消ゆや寝待月

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今日の俳句 敬老の日 / 九分九厘

2022-09-19 | Weblog

       

 

 今日は「敬老の日」の休日である。1966年に制定されたもので、老人福祉の充実と敬老精神の啓発を目的したものと言う。我々が20歳代のときで、その頃の老人は60歳代以上を指していたと思う。両親を含め、戦争の不遇時代を過ごされた人が多かった。今は少子高齢化の時代なので、「敬老の日」の意味を問い直す必要もある。(写真は夜明け直後の秋空、我が家の玄関先で撮影)

  今日の俳句は、私の日常生活の一部を描かせてもらいます。

      年寄りの日孤軍奮闘それ如何

      小鳥鳴く子供の増えし我等が街

      片陰を求めて軋む古カート

      インフレに実感ありし秋なすび

      打ち水や知るや知らぬの水道料

      台風来干上がる狭庭にお湿りを

      秋刀魚食ぶ太きが大事何事も

      夜の長く温故知新の読書かな

                          以上

                 

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今日の俳句:爽やかに・葉有露

2022-09-10 | Weblog

今日十日は中秋の名月。                           昨夜、雲間の月を眺めていまたが、特別の感慨はありませんでした。季節感が合わないのか、世相が騒がしいからか。

とは言え我が町でも、月の輝きを感じることができます。大阪湾(茅渟の海)の海面を照らし出す月光です。高校が摩耶山麓にありましたので、遅く帰校するときこの風景を幾度も経験しました。

 

 ・月の照る茅渟の海を鏡とし

 ・鎌倉に大仏居ます爽やかに

 ・ごみ収集駆ける若者爽やかに

 ・我が家向け急ぐ肩先蜻蛉居り

 ・やんま釣り竿で大空かきまわす

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今日の俳句 秋/龍峰

2022-09-02 | Weblog

               高岡大仏

 

先月長岡の花火の帰り、高岡の街を散策。高岡と言えば400年の歴史を誇る銅器づくり、全国の90%を占めるとか。加賀藩の城下町として栄えた、今に伝える古き街には貴重な情緒が漂う。

猛暑と言っていた今夏も、後半は雨模様、早くも家の周りには、秋の気配が感じられる。

 

       大仏に日の傾くや寺の秋

       青銅の店先昏し秋簾

       幾たびか頭上飛び交ふ去ぬ燕

 

       門を閉ず画家の庭越し青棗

       八十路越え太字の跳ぬや新豆腐

       山郭の空き地の天下男郎花

 

       天空に放つ音とや牽牛花

       鳴きいそぐ声日のかなた秋の蝉

       蜩や鳴きつる間にも時は過ぎ

 

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