草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句  朧 / 九分九厘

2020-04-25 | Weblog

      

 写真は裏山の桜をこの4月の初めに撮ったものである。桜の後ろにそびえるのは豪州から持ってきたユーカリの樹である。30数年前に造成した住宅地の裏山を公園にする計画であったが、財政難の中止で今は公道も閉鎖して荒れ放題の状態である。しかし、ありのままの自然が戻り野鳥の格好の棲家となっている。ユーカリと桜を一緒に見れる珍しい風景である。

  悪疫や花はさかりと思へども
  気晴らしのグラッパ薫りて花忘る
  朧夜の身に沁みるゴンドラの唄
  朧酒今日はふたたび来ぬものと
  アネモネや紅き唇あせし人

  先駆けてただ一輪の躑躅咲く 
  蕊伸びて蜜はここよと平戸つつじ
  赤白と混色もありツツジ平和
  初な恋つつじの花の真白なる

 

        

 

コメント (8)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日の俳句/春・復活祭(葉有露)

2020-04-15 | Weblog

龍峰様のネパール紀行がもたらした余韻が鮮やかな後を受けての投句は、かなり心が引き締まります。 (写真は、青猩々の花)

 今週日曜日の4月12日は復活祭でありました。全世界のキリスト教信者にとって40日間の大斎節を経た後の復活節は、大きな喜びの日であります。しかし今年は、教会での復活祭は行われず、信者は司祭の指示に従い、各人が家庭内で復活祭の祈りを捧げました。今までない「キリストの復活」と自らの復活を考えることになりました。全世界は今まさに大斎節の最中にあります
「復活」の日を確かなものとするべく、各人の「行動変容」が全世界に求められていると思います。


(コロナ渦の影響を受け)
 老友の声なつかしく春おぼろ
 老いの春その日の終わりを酒に告げ

(外出ままならぬ日に)
 幼き日父と登りし山は春
 有馬越え父と連れ立つ春の朝

(春の緑は元気です)
 沈丁花父のたまいし香りかな
 青猩々老いの目にも新芽見せ

 

 

 

コメント (8)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日の俳句/春(龍峰)

2020-04-10 | Weblog

2月の中旬にネパールへ行ってきた。ヒマラヤ山脈とエヴェレスト、古都の寺院そして人々を訪ねて。出発前、段々厳しくなるコロナウイルスの流行で、出発が危ぶまれていたが、無事旅行は実現した。しかし、帰国して1週間後にネパールは日本人の入国を制限した。

この時期ネパールは乾期、ヒマラヤ山脈もエヴェレストも見れた。2015年のこの地を襲った大地震で古い寺院に被害が出たが、いくつかは再建されつつある。ヒマラヤの裾野の村村はちょうど菜の花が咲き、のどか。人々はなつっこく、笑みを浮べている。これはヒンズー教や仏教のお陰だろうか。

 

ヒマラヤ山脈

エヴェレスト 中央の三角錐の山

カトマンズ王宮広場の寺院

ヒマラヤの裾に広がる菜の花畑

 

      早春やグレートヒマラヤ銀の嶺

      雲海のかなた蒼嶺機窓春

      ヒマラヤの千山尖り春拒む

 

      二月や坤輿(こんよ)の盟主エヴェレスト

      尖角のエヴェレスト雪まとい得ず

      春浅し機窓に光るエヴェレスト

      春エヴェレスト片端に人寄る機窓

 

      ヒマラヤの嶺の雪形里の笛

      冴えかえるヒマラヤの里夜深し

      ヒマラヤの音も澄みたり雪解川

 

      ヒマラヤの里の涅槃絵緻密なり

      ヒマラヤの水村かこむ花菜かな

      ヒマラヤの人笑みやさし春うらら

  

コメント (8)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする